大ナゴヤ大学

授業詳細


レポートUP

「せともんって何やろ」~やきもの産地探訪ツアー~


カテゴリ:【まち歩き/歴史・文化/瀬戸】
定 員 :8人

参加対象:どなたでも(児童は10歳以上)
開催日時:2016年11月20日(日) 12時30分 ~ 16時00分
教室:①窯跡の杜(かまあとのもり)/②瀬戸本業窯(せとほんぎょうかま)
先生: 水野半次郎 / 瀬戸本業窯 七代目  河合 君近 / 瀬戸市埋蔵文化財センター調査員  水野 雄介 / 瀬戸本業窯・八代目水野半次郎 後継 
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・参加費として1,500円を頂戴します(瀬戸本業窯のピンズ付)
・歩きやすい服装と運動靴でお越しください。里山を歩きます。長袖、長ズボンがおすすめです。
・集合場所:窯垣の小径駐車場( 〒489-0833 愛知県瀬戸市仲洞町8)
セトモノとセトモノと
ぶつかりっこするとすぐにこわれちゃう・・・・(相田みつお)

ACのCMで流れているフレーズを聞いたことがありますか。
「せともの」って瀬戸市で作られたやきものが始まりなんです。
今では、やきものの代名詞になっています。

それほど、瀬戸市で焼かれた焼き物が日本中の、世界中の人々の暮らしに密着し豊かに便利にしてきたのです。

瀬戸焼の歴史は1000年以上になります。

土器から始まり
   戦国時代を支えた陶器
      世界で認められた磁器
          現代の工業を支えるセラミックへ。

やきものと人々の暮らしはいつも一緒に有りました。瀬戸焼の一生はまさに波乱万丈なのです。

今回の授業は、1000年の歴史と日本人の暮らしの変遷を辿ります。
はじめに「せともん探訪ツアー」に参加し、クイズをしながら瀬戸焼について楽しく学びます。

そして、瀬戸本業窯の母屋にて、トークセッションに参加します。

お話いただくのは、民藝陶器の窯元「瀬戸本業窯」七代目 水野半次郎氏と
瀬戸埋蔵文化財センター調査員として遺跡調査をされている 河合君近氏

教室の瀬戸本業窯母屋は、かつて民藝活動家として各地を行脚した
バーナード・リーチ、濱田庄司達が熱い会話をしていたという囲炉裏のある古民家。

木の引き戸を開けると広い土間になります。
織部釉薬の敷板が並んだ沓脱ぎ場の前で集まり、お話を聴きます。

「文化を残すために仕事をしている」と、静かに語る職人のお話を聴くのはとても勇気を貰えます。



歴史や伝統は堅苦しいものではなくロマンがあり、とても熱いものだと知りました。

名鉄瀬戸線に乗って、栄町から終点・尾張瀬戸駅へ25分。
駅から徒歩15分で行けるやきもの産地で新たなやきものと瀬戸の魅力を発見してください。




12:15 窯垣の小径駐車場 集合
12:30 授業スタート 自己紹介タイム
12:40 クイズラリースタート
14:30 休憩 20分
15:00 トークセッション開始
15:40 交流タイム
16:00 集合写真、アンケート、終了

授業コーディネーター:YUI 斎藤貴子

水野半次郎 / 瀬戸本業窯 七代目

1975年 その父に師事し7代目後継として作陶
1985年 日本民藝展入選。その後毎年多数入選
1994年 大阪梅田百貨店にて個展を開催。以後2年に1度
1995年 「釜垣の小径」を行政と共に完成させる
1998年 銀座松坂屋にて「水野聡一郎展」を開催
2003年 日本初(明治)の本業タイルを復元
2006年 ニューヨーク近郊コネチカットにてウォーレン・マッケンジー氏(リーチの孫)とワークショーと作陶展を開催

河合 君近 / 瀬戸市埋蔵文化財センター調査員

名古屋市生まれ。昭和44年4月16日生。 平成5年3月 富山大学人文学部考古学コース卒業 同4月より財団法人瀬戸市埋蔵文化財センター(現、公益財団法人瀬戸市文化振興財団)勤務 窯跡を中心に瀬戸市及びその周辺地域の遺跡調査に携わる。

水野 雄介 / 瀬戸本業窯・八代目水野半次郎 後継

「本業焼きの歴史文化を守るために日々作陶している。」 歴史に新しいエッセンスを取り入れ、瀬戸本業窯や瀬戸焼を守る活動に尽力されています。
■瀬戸本業窯HP■ http://www.seto-hongyo.jp/

今回の教室:①窯跡の杜(かまあとのもり)/②瀬戸本業窯(せとほんぎょうかま)

住所:集合場所:窯垣の小径駐車場( 〒489-0833 愛知県瀬戸市 仲洞町8)

《アクセスのご案内》
尾張瀬戸駅下車徒歩15分
地図を見る

①窯跡の杜
「窯跡の杜」は、13~15世紀に「古瀬戸」を焼かれていた窯跡や江戸時代から昭和にかけて使われいた窯跡が地中に残されている一体の山を公開して公園です。
 













②瀬戸本業窯
瀬戸は千数百年に亘り、良土の恵みを受け陶磁器が焼かれてきました。
純白で強度耐火度に優れた陶土は今だ当地の右に出るものがないと言われます。
1800年より磁器(新製焼)の生産が始まり、産業の源が築かれ、
近世に於いては輸出玩具(ノベルティー)、ニューセラミックスなど新しい分野へと展開しています。
しかし、瀬戸本業窯は、すべての窯業基盤となった鎌倉以来の伝統を伝える、本業焼きを守り続けています。
http://www.seto-hongyo.jp/

名古屋の中心地、栄から電車に揺られて30分。
気持ちの良い秋晴れの空のもと、瀬戸市で授業が開催されました。
昔ながらのせともののまち、”洞町”が今回の教室です。

生徒さんからは「せとものが好き」や「焼き物に興味があって」などの声が聞こえてきます。

皆さんは「せともの」と「焼き物」使い分けできますか?
今や焼き物の代名詞となった「せともの」。
一体どこからどこまでが「せともの」なのでしょうか?
そして、なぜここまで名を馳せることになったのでしょうか…
今回は「窯垣の小径」を散策しながら、クイズ形式でせとものについて学んでいきます!



「窯垣」とは、使われなくなった窯道具を組んで築かれた塀や壁のこと。
かつてここは陶磁器を運ぶメインストリートでした。
幅一間ほどの長細い路地を、天秤棒を担いだ人達が行き交っていたのです。

足元に転がる焼き物やタイルの破片、民家の玄関口に見受けられる焼きものの装飾…。
焼き物のまちならではの景観に魅了され、ついつい足が止まってしまいます。(笑)

「窯垣」は場所によって作る人が違うので上手い下手が出るらしく、風合いが違います。
そんな模様の違いを楽しみながら皆さん歩いていきます。

窯垣の小径資料館では、洞町で作られていた代表的な焼き物を見ました。
紹介してくださるのは、瀬戸本業窯八代目後継予定の水野雄介さん。



本業窯の「本業」とは陶器のこと。
のちに作り始めた磁器を「新製焼」と呼んだのに対し、「もともとの仕事」という意味で呼び分けたそうです。

「洞町では分業化されていた。この馬の目模様を描く人は一生この仕事しかしないんです。」
この地で働く人達は生涯で一つの工程しか携わらなかった…
だからここまで成熟した技術は今はない、と言います。
これには皆さんも驚いたようでした。

場所が変わって、「窯跡の杜」へ。
ここは、のぼり窯の跡地を散策できる公園です。



全盛期には25~30mもの窯があり、山頂付近には焼き物の材料を運びいれるためのケーブルも通っていたとか。「瀬戸へ行かんとどこへ行く」という言葉からわかるように、瀬戸へ行けばいくらでも仕事があったそうです。

そして水野さんは、瀬戸の窯で革新的なことがあったと言います。
それはまだ、釉薬なしの焼き物しかなかった頃。
窯に入れた「松の灰」が焼き溶けるとガラス質になる!
という現象からヒントを得た職人さんが釉薬の掛かった容器を作り始めたそうです。
今や当たり前となっている水が漏らない焼き物は、この地で生まれていたのですね!



今日まで「せともの」の名を轟かせている理由が見えてきました。
今や静かな森となったこの地で「せともの」全盛期の時代に思いを馳せます。

さてさて、楽しい散策は終了!
締めは、瀬戸本業窯の母屋にてトークセッション。
瀬戸本業窯七代目の水野半次郎さん、八代目後継予定水野雄介さん、
埋蔵文化財センター調査員の河合さんに加え、瀬戸市長もお越しくださいました。



知られざる瀬戸の千年の歴史をお聞かせいただけました。見えてきたのは、時代が移り変わる度に、需要に応じてスタイルを変え続けてきた「せともの」の姿でした。

高級品だった鎌倉・室町時代もあれば、庶民向けにシフトされた江戸末期、電気の普及を陰で支えた明治時代もありました。

なんと、当時電線に使われていたガイシや、電球もソケットなどの電気関係のものまで「せともの」だったそうです。半次郎さん曰く「お前んとこは器か?電気もんか?」と言う会話がされていたんだとか。

これらに「せともの」のイメージはないけれど、もしなかったら電気も電車もテレビも使えなかったわけですね。

「毎日の快適な暮らしは、せともののおかげやぞ!笑」
という半次郎さんの言葉にも説得力があります。

今回の探訪ツアーを通して生徒さんたちの「せともの」のイメージが大きく変わったようでした。感想では「このせとものの歴史をきちんと伝えていきたい」という声がありました。ストーリーを知り、この街のファンがさらに増えてくれると嬉しいものです。

そして興味のある人は是非、「せともの」の歴史を肌で感じに来てください!



レポート:松本あき
写真:佐藤あゆみ

※写真をクリックすると拡大します。


 

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