大ナゴヤ大学

授業詳細


レポートUP

第2回『地球の生物部となごや環境大学』コラボ授業
わたしたちの周りの「在来種」と「外来種」。
ふたつは共存しているの?
〜これらの関係性から学ぶ、動植物のしなやかさ、たくましさ〜


カテゴリ:【環境】
定 員 :20人

参加対象:どなたでも
開催日時:2011年04月30日(土) 13時00分 ~ 15時00分
教室:久屋大通公園
先生: 佐藤祐一 / 環境省 中部地方環境事務所 名古屋自然保護官 
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※1:本授業の抽選は2011年4月26日(火)に行います。(抽選予約受付は4月26日(火)13時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2011年4月28日(金)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:12時40分より受付を開始しております。


名古屋市・中区の中心にある「久屋大通公園」は、
南北約2キロにわたり、さまざまな植物が生い茂る緑のベルトです。
都心の真ん中にありながら、森の中のような静かな空間。
みなさんの中にも、ちょっと立ち寄り、ほっと一息ついたことがある方も
たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

公園に植えられているケヤキやクスノキなどの樹林は、
たくさんの生き物たちのすみかにもなっています。
例えば、キジバトやハクセキレイ、季節によってはツバメやメジロなど…。
都心でありながら約16種類もの野鳥が見られるんですって。

そんな都市公園として緑豊かな「久屋大通公園」には、
人工的に植えた木々のほかにも、よく見るとさまざまな草花が生息しています。
そしてもっともっとよく見ると、
そこには「在来種」と「外来種」が入り交じっていて…。
ところで、植物でも生物でもこの「外来種」がもともとの生態系を壊す、ということを
耳にしたことはありませんか?
「在来種」と「外来種」が混在する身近な自然界ではどんなことが起こり、
私たちの生活にどんな影響を及ぼしているのでしょうか。

今回、地球の生物部では、「在来種」と「外来種」について考えてみようと思います。
色々な理由があって外から持ち込まれた種と、もともとその土地に生息している種。
それらは競争し、時には混ざり合い、共存し合いながら、
一生懸命それぞれの命をつないでいます。
小さな生命を見つめながら、「在来種」と「外来種」の関係性を学ぶ
ちょっと、アカデミックな生物部。

今回、案内をしてくださるのは、環境省で自然保護官として働く佐藤祐一さん。
久屋大通公園を散策しながら植物などを観察したのち、
「在来種」と「外来種」についてのお話をしていただきます。
すこしまじめに、でも楽しみながら、
自分たちを取り巻く動植物の世界をのぞいてみましょう!

【集合場所】
地球の生物部「生物庭」 (第1回「スコップ・サプライズ」実施場所)
※矢場町交差点西側にあるオーダーメイドスーツ店
 「クラスクラシコ」さん前の植栽スペース
 地図:こちらよりご覧下さい

【スケジュール】
12:40 受付開始
13:00 ガイダンス 〜本日の授業について〜先生紹介
13:10 散策スタート 生物庭〜久屋大通公園
14:10 お話「在来種・外来種について」 SMBC
14:30 生物部の活動について 報告会など
14:45 まとめ〜アンケートタイム
15:00 終了〜自由解散

(授業コーディネーター/青木奈美・佐藤嘉宏)

佐藤祐一 / 環境省 中部地方環境事務所 名古屋自然保護官

環境省 中部地方環境事務所 名古屋自然保護官事務所 中部地方環境事務所 野生生物課併任 常滑自然保護官事務所併任

今回の教室:久屋大通公園

住所:

名古屋市中区栄の中心に位置する都市公園。北は外堀通り、南は若宮大通にわたる約2キロの緑豊かな公園です。

いきなりですが佐藤先生からクイズです!
『「芝桜」は在来種だと思いますか?外来種だと思いますか?』

さてその答えは・・・日本の代名詞「桜」が付いているぐらいですから当然「在来種」で
すよね。実際、今回参加した生徒の皆さんのほとんどが「在来種」と答えましたが…。

4月30日(日)、街がワクワク気分で盛り上がりはじめたGW2日目、第2回『地球の生物
部となごや環境大学コラボ授業 わたしたちの周りの「在来種」と「外来種」。ふたつは共
存しているの?』が栄の久屋大通公園で開催されました。

本日の講師は佐藤裕一先生。普段は自然保護官、通称「環境省レンジャー」と呼ばれて
いるお仕事をされています。(ほら、帽子にも「RANGER」の文字が刻まれていますよ
ね)。環境省レンジャーとは、環境保護のための救急隊と警察官の両方の役割といったと
ころでしょうか。「お仕事のやりがいは?」との問いに「生き物を守った時ですかね!」と
即答、佐藤先生の生物への情熱が伝わってきます。

一方、生徒さんの皆さんはお子さんから生物の達人と呼ばれそうなベテランさんまで22名
の方が参加しました。

本日の授業のプログラムは大きく二部で構成されました。第一部は「佐藤先生と一緒に公園を観察しよう」、第二部は「外来種について考えよう」でした。第二部は生物部では初めての座学形式の授業、コーディネーターさんの「今日はちょっとだけまじめに生物のことを学んでみよう」との思いが込められています。


第一部「佐藤先生と一緒に公園を観察しよう!」

佐藤先生と生徒の皆さんで約1時間かけて久屋大通公園の中を生き物観察しながら歩きました。レポーターにとっては久屋大通公園をこんなに深く学びながら歩いたのは初めてでした。

公園を歩いている最中、先生からいきなりクイズが飛び出します!

「セイヨウタンポポやシロツメクサは在来種だと思いますか、外来種だと思いますか?」
(答.共に外来種)

「日本では株分けでしか増えておらず、ほとんどが同じ遺伝子をもっている木はなんですか?」(答.ソメイヨシノ)

「あのドバトは何時代にどんな役割をしていましたか?」(答.江戸時代に伝書の役割)

「シロツメクサは江戸時代の出島貿易でガラス工芸品の破損防止として箱に詰められたのでシロツメクサと呼ばれています。」

佐藤先生からのクイズの回答やお話は本当に「なるほど~」思うようなコトばかりです。

…いやいや、それだけではありません。先生のくり出す難問にも負けず、手強いベテラン生徒さんたちが次々にクイズに正解していく姿もとても印象的でした。みなさんスゴイですね!

そして本題ですが、公園に存在する生物のほとんどが「外来種」でした。実は、街の中では在来種はほとんど見られないようで、今は山奥でしか見られないようです。

ただ、そんな中、なんと我が生物部のお庭に植えていられる木が「ハナノキ」という天然記念物的な日本の種だそうです。佐藤先生もここに植えられていることにとても驚かれていました!

第二部「外来種について考えよう」

第二部では、SMBC パーク栄に場所を移し、佐藤先生から改めて「私たちの身近な在来種・外来種~その関係と影響~」について講義を受けました。(余談ですがSMBCパークはとてもとても豪華でした!)

佐藤先生の講義テーマは大きく次の3つ。

 ①「外来種とは何か?私たちの周りにはどれぐらい存在するのか?」
 ②「外来種は問題なのか?私たちにどんな影響を与えるのか?」
 ③「今後私たちは何をするべきか?」

これらについて、先生からのプレゼンテーション&お得意のクイズ形式で講義が進められました。お子さん生徒さんももうすっかりクイズにはまっていました。

 ①「外来種とは何か?私たちの周りにはどれぐらい存在するのか?」
 
 外来種とは正確には外国から来た種ではなく、「ある生態系の外から人の手で持ち込まれた生物」だそうです。そして、その外来種がどれぐらい私たちの周りに存在しているのかというと…、第一部でもありましたように「セイヨウタンポポ」「シロツメクサ」「ナデシコ」「オオアラセイトウ」「ドバト」だけでなく、生物部で育成中の「トマト」「エダマメ」「ジャガイモ」などなど、実は私たちが目にするほとんど生物が今は外来種なのだそうです。そして、冒頭のクイズ「シバザクラ」もやっぱり外来種なのです。いやいや驚きですね。

 ②「外来種は問題なのか?どんな影響を与えるのか?」

 それでは、それほど外来種だらけが当たり前なのであれば逆に問題がないような気もしますが?しかし、それはやはり大きな問題があるようです。ただし、全ての外来種が問題なのではなく、特に「侵略的」と表現される日本の生物よりも生き延びるための優れた特徴をもつ(=非常に驚異的な存在)外来種が大きな問題になり得るのだそうです。

佐藤先生曰く『生態系は「風が吹けば桶屋が儲かる」式に複雑に関わり合っている』のだそうです。具体的な例えでは、「セイヨウタンポポ(侵略的外来種)の増加は、日本のタンポポの減少や、在来植物の絶滅を引き起こし、それは植物資源(例)タミフル@トウニキミ)などの減少につながり、その結果、薬剤の原料がなくなり、病気が治せなくなる。」という関係なのだそうです。

「外来種のセイヨウタンポポが増加することで、ある一つの薬が作れなくなる可能性につながる」、これまで私は全く想像しなかったことでした。

③「今後私たちは何をするべきか?」

 今回の一番重要なテーマであり、佐藤先生が最も生徒さんに伝えたいことでした。「外来種だって生き物ですから全てを駆除することが良いことではありません。今後私たちはまず何が在来種で、何が外来種か少しでも知り、守るべきものは何か、守るべき環境は何かを考え答えを出していくことが重要です」と。

このようなメッセージで佐藤先生の熱い講義が終了しました。第一部で観察をし、外来種の多さを感じていただけに、第二部の講義でとても深く学ぶことができました。

そして、最後に恒例の記念写真で~す。

【授業を終えて】

今回の授業では初めて知れたことだけでなく、考えるところが非常に多くありました。私も普段ガーデニングで使用した土を何気なく公園に埋めていましたが、それが生態系を壊す可能性もあるということも痛感しました。これからはもっと生物のことを深く知って、その生物が何に影響しているのかなども考えていく必要があると思えるようになれました。

(ボランティアスタッフ: 日高 圭)

※写真をクリックすると拡大します。


 

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