授業詳細

CLASS


〜これだけは守りたい
かけがえのない大切なもの。
持ち出し袋に思い出シートを入れよう!〜

開催日時:2011年10月08日(土) 13時30分 ~ 15時10分

教室:愛地球博記念公園(モリコロパーク) 地球市民交流センター

レポートUP

先生: 瀬尾 佐知子 / 整理収納アドバイザー

カテゴリ:【くらし】

定 員 :15人

※1:本授業の抽選は2011年9月29日(木)に行います。(抽選予約受付は9月29日(木)12時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2011年10月6日(木)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:13時15分より受付を開始しております。受付場所は、地球市民交流センター 多目的室3となります。
※4:【持ち物】
    ◎あなたの大切なものの写真や画像
      ・10枚程度
      ・プリントアウトしてあるもの。
      ・切ったり貼ったりしていいもの。
    ◎ボールペンなど、メモができるもの。




3月11日に起きた東日本大震災。
地震により発生した津波が、多くの家屋や施設、大切なものを削り取るように
奪っていきました。
取るものもとりあえず慌てて避難された方たちは、その後、各々自宅やゆかりのある場所をおとずれ、少しでも自分に関わるモノはないか、思い出のモノは残っていないかと、
山のような瓦礫をどかしながら必死に暮らしの痕跡を探してまわったそうです。

その思いは、ナゴヤに住む私たちにはなかなか実感として感じることができません。
しかし、テレビや新聞などの報道を通じて、または現地へのボランティア活動を体験するなかで、津波や地震の凄まじさを目で見たり耳で聞いたりし、咄嗟の時に慌てず冷静な判断ができるのか?ということがとても大事だと感じ、それは今回の災害から得た大きな教訓になりました。

私たちの暮らすこのまちにも近い将来、必ずやってくるといわれる大地震。
この度の震災から学んだ教訓をしっかり身に付けておくことが大切です。
まずは知っていそうで意外と知らない、非常時持ち出し袋の中身について学びましょう。

ホントのところ、一体何を袋に入れておけばいいのか実は良く分からないという方も
多いはず。
袋は持ち出したけれど、自分の家には戻れない・・・。
自分の家が無くなってしまった・・・。など、万が一の時に後悔しないよう、あなたの
大切なモノを写真に撮って一枚のシートにし、非常時持ち出し袋に入れておきませんか?

あなたの大切なモノ。
それは家族?お気に入りのギター?それともどこかの風景でしょうか。

それらを写真にして持ち寄って、みんなで防災について一緒に考える時間。
防災を考えるなかで、自分にとってかけがえのないもの、一番大切なものは何かという
ことに気づくことができるかもしれません。



【授業の流れ】
13:15 受付
13:30 自己紹介タイム
13:35 避難時持ち出し袋レクチャー
13:50 思い出シート作り
14:20 発表タイム
15:00 まとめ
15:05 アンケート&集合写真撮影
15:10 終了




(授業コーディネーター/ 岡本ナオト)
東北の復興支援を行う愛フェス会場。東北の各地からたくさんのブースが出ています。現地の調味料、色とりどりのTシャツ、NPOブースやカラフルなリユース箸など・・・どのブースも見ごたえ満点。開始直後にも関わらず、既に賑わっています。

今回の授業は、そんな愛フェス会場の一角で行われました。
東海地区にも大地震がいつ来てもおかしくないと言われています。でもどこか他人事だったりする…そんな意識を少しでも変えようと、7月は帰宅支援ルートに関する授業を行いました。
http://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/113

実際に宮城県亘理郡へボランティアに行かれたコーディネーターの岡本さんは、家のあった部分にアルバムなどを入れたかごが置いてある光景、また少しでも何か残っていないかと探している様子の人を目にされたそうです。そんな体験をもとに、「備えあれば憂いなし!」をテーマに整理収納アドバイザーの瀬尾先生(ボラスタあぶりしゃけさん)と打ち合わせを繰り返し、今回の授業を実施することになったのでした。

さて、まずは恒例の自己紹介です。いつも盛り上げてくださる名物生徒さんからツイッター経由で来てくださった初参加の方まで、多様な顔ぶれが揃いました。

続いて先生による非常持ち出し袋の講義です。
あなたの家に非常持ち出し袋はありますか?と聞かれ、手を挙げたのは数名。
災害にあった方が口をそろえて言うのは「私だけは大丈夫だと思っていた」との言葉だそうです。けれど実際には「私だけは大丈夫」ということは起こり得えません。
非常持ち出し袋は「暮らしを持ち出す袋」「自分自身と大事な人を守るための袋」でもあり、自分にとって大事なもののためにがんばろうと思える「生きる力を生みだす袋」でもあるとのこと。

持ち出し袋の中に「最低限これがあるといい」というリストが用意されていました。これは仙台で被災された方へのインタビューをもとに作成されたものだそうです。
基本セットに加え、赤ちゃんやお年を召された方など守りたい人によって中身は変わってきます。またリストの中でも、例えばビニール袋は水を入れたり暖を取ったり、温かいものを温かいままキープしたりと様々な活用法があるそうです。また東北で活動された方によると、家族の写真に連絡先、名前を書いたものは入れておくといいそうです。
そして洋服は1週間分、食事は3日分くらいあると安心とのこと。個人的に驚いたのは、救援物資として99枚の服があったとしても、その避難所に100人以上の人がいると、99枚の服はその避難所には届けられないというエピソードでした。

みなさん真面目に聞き入っています。「3月11日に東京で帰宅難民になった。それ以来、最低限のものを毎日持ち歩いている」という参加者の方もいらっしゃいました。

ところで非常持ち出し袋、どこに置いているでしょうか。阪神大震災のときも今回の震災のときも、共通して「地震の最中は玄関まで辿り着けないことが多い」ため、基本的によくいる部屋に備えておくといいそうです。また避難するときのために、非常持ち出し袋は底の厚い靴・靴下と一緒に備えておくといいというアドバイスもいただきました。
そして持ち出し袋は完成したら定期的に点検・中身の見直しを行うことが大事です。食品の傷み具合や赤ちゃんの成長度合いによって、必要なものは変わってきます。中のものを使う局面を想定して見直してみるといいそうです。

さぁ、思い出シート作成に移ります。生徒さん同士、その写真はいつ撮ったの?どういうエピソードがあるの?なんて話で大盛り上がり。それぞれ個性豊かなシートが完成しました。
・ 本や車や旅行、音楽など好きなものの写真
・ 娘、犬、なんとお墓の写真、そして昨日咲いたバラの写真
・ 家族、両親、子どもたちの写真
・ 「非常時もまったりしよう!」をテーマにマッコリの写真
・ 自分が一番楽しそうにしている写真
・ あのとき楽しかった!ベスト10の写真
・ 生後10ヶ月の娘さんの写真

シートそのものだけでなく、写真を選ぶ段階やシート作成途中に昔のことを思い出して楽しかったという方、好きなものを貼ってみたら、家族や思い出が必然のものとしてついてきたという方。そしてよく考えたら家族の写真をあまり持っていないことに気がつき、家族を大切にしなきゃなと考えた方。様々なエピソードが垣間見えました。

家族で笑っている写真や思い出の写真、思い入れのある物など、いろいろな写真がありました。たとえ物だけの写真であってもそこには一緒に時間を過ごした人との思い出が詰まっていたりと、自分にとって何が大事か、また何を見ると元気になれるのか、改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。
生きる力を生みだす持ち出し袋。いつか来る大地震に備え、ぜひ用意しておきましょう。



(ボランティアスタッフ 井上麻衣)

※写真をクリックすると拡大します。


 

この授業への皆さんからのコメント

コメントがありません。 ご質問・ご感想など、コメントをお書きください。
コメントを投稿するには、会員登録した後、ログインして頂く必要があります。

この授業への皆さんからのトラックバック

想いから拾い集めて鰯雲  今回の授業、以前行われた「緊急事態発生!あなたはどこまで歩ける!? 大ナゴヤ・オトナの避難訓練」とともに、大震災などの非常時における防災関連の授業です。  趣旨は、この度の震災から学んだ教訓をしっかり身に付けておくことが大
2011年10月12日(水) 6時36分【空想俳人日記】

トラックバック用URL

トラックバック
上の画像の英数字を、上記テキストボックスのurlのあとに入力して送信してください。
例)/subjects/trackback/120/a1b2c3d4e5
また、トラックバックは承認制のため表示に多少時間がかかります。

先生

瀬尾 佐知子 / 整理収納アドバイザー

愛知県清須市生まれ。 整理収納にお悩みの方のお宅にお伺いし、カウンセリング及びお片づけのサポートをするコンサルティング業務や、愛知・岐阜・三重を中心に整理収納に関する講座の講師をつとめる。 単なる収納術や、「とにかく捨てよう」という整理術ではなく、その人に本当に大切なモノ・持つべきモノは何なのかをともに考え、暮らす人が本来持っている整理収納する力をやんわりと引き出し、また、快適な暮らしを維持しやすい整理収納のシステム作りに力を入れている。 NPO法人ハウスキーピング協会認定 整理収納アドバイザー セイフティライフ(防犯)アドバイザー 愛知大学オープンカレッジ非常勤講師 大ナゴヤ大学ボランティアスタッフ プロフィール詳細 * http://bit.ly/kBdSrl ホームページ   * http://seirisyuunou-navi.jimdo.com/ ブログ      *  http://heimbj.blog88.fc2.com/

今回の教室

愛地球博記念公園(モリコロパーク) 地球市民交流センター

住所:愛知郡長久手町大字熊張字茨ヶ廻間乙1533-1

【電車】東部丘陵線(リニモ)~『愛・地球博記念公園駅』下車すぐ
【バス】名鉄バス『愛・地球博記念公園駅』下車すぐ

地図を見る

 地球市民交流センターは、「交流」と「環境」をテーマに愛・地球博の
理念と成果を継承し発展する核として、また、市民参加・交流活動の拠点
として設立されました。

 体験学習施設・多目的室・多目的スタジオなど各種目的に応じた部屋を
完備しており、学校等団体・来園者の皆様を対象としてテーマに沿ったプ
ログラムの開発・実施等を行っております。また、太陽光発電・風力発電・
間伐材利用など自然エネルギーを活用した地球にやさしい施設となって
おります。(HPより)


◇愛地球博記念公園(モリコロパーク) 地球市民交流センター
http://www.vol-expo2005.jp/chikyushimin/

◇愛地球博記念公園(モリコロパーク) 園内マップ
http://www.aichi-toshi.or.jp/park/park(HP)/morikoro/riyouannai/park_map/index.html