授業詳細
CLASS
いいトイレの世界 ~めくるめくトイレワールドへようこそ~
開催日時:2013年01月26日(土) 11時10分 ~ 14時30分
教室:INAXライブミュージアム
レポートUP
先生:
山上 遊 / 株式会社リクシル 総合研究所・新事業創造部 グローバル環境インフラ研究室
カテゴリ:【ものづくり/知多半島】
定 員 :15人
※1:本授業の抽選は2012年1月17日(木)に行います。(抽選予約受付は1月17日(木)13時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2012年1月24日(木)18時まで、先着順でお申し込みを受け付けます。
※3:参加料(入館料・食事代として「1,800円」)を申し受けいたします。
1.入場
教室へは授業開始時間までに必ずお入りください。 10分を超えて遅刻された場合には、授業へ参加することができませんので、
ご注意ください。
2.交通手段
会場の駐車場は数に限りがございますので、公共交通機関をご利用ください。 (ライブミュージアム行きのバスは名鉄常滑駅より、毎時間8分、38分に出ています。
授業への参加は10:38常滑発(10:43ミュージアム前)がおすすめです!)
3.会場への撮影、録音機器のお持込みは固くお断りします。
4.今回の授業は特別に『トイレ授業自己推薦』の枠をご用意しております(限定5名)。トイレについて学びたい方、もっと知りたい方は、下記の応募フォームからもお申込み下さい。
⇒"いいトイレの世界"自己推薦フォーム
(1月16日(水)13:00 〆切です。当選の方へのみ、1月16日中に別途お知らせ致します。当抽選申し込みと併願していただくことができます。)
今からちょうど一年前、「べんきですか~!」、「べんきで~す!」と謎のかけ声がこだまする授業がありました。
そうです、「トイレの授業」です。
常滑は日本六古窯の中でも最も古く、最大規模といわれた窯業のまちです。中世には常滑焼の壷や甕が全国に流通していました。
そんな常滑で行われた、大ナゴヤ大学知多半島キャンパスの最初の授業が「トイレ」の授業でした。
あの熱気をもう一度…トイレの授業が更にディープに、更にワールドワイドになって帰ってきました!
語り尽くせぬ想いを寄せて、皆さん、あの熱気をよみがえらせませんか?
携帯電話や電子マネーの技術革新などなど、日本のガラパゴス化について昨今色々言われていますが、
もっと昔からガラパゴス化していたもの、それがトイレです。
前回の授業はトイレの「時間」に焦点を当てましたが、今回はトイレの「世界」に大注目。
皆さんが当たり前に使っている日本のトイレ、世界を目に向けると非常にユニークである事をご存知ですか?
「トイレ」という特別な個室が住宅内にある事、世界的には非常に珍しい事なのです。
「ニッポンノ トイレハ スバラシイ」と世界のセレブが叫んでいるにも関わらず、、、
この季節に非常にありがたい「暖房便座」、なぜ寒い国々に普及しないのか!?
日本ではエアコン同様の普及率をみせる「温水洗浄便座」、なぜ世界に普及しないのか?痔の人は居ないのか!
日本人はなぜ、何にでもカバーを掛けたがるのか?
なぜ?なぜ?と沸き立つ疑問、トイレの愛好家がご説明します。
日本のトイレの独自性を皮切りに、視点を世界に広げて、色んな国の興味深いトイレやその背景など
ワールドワイド、グローバルにトイレを学び、語り合いましょう!
そして、トイレのふるさと常滑から世界に向けて、ニュータイプのトイレを発信しましょう!
トイレの授業は ”いいトイレ”(11:10)にスタートです!!
<タイムスケジュール>
10:45 受付開始
11:10 授業スタート
○ 30秒自己紹介 (あなたが出会った事のある or 聞いた事のある、世界のトイレについて教えてください。)
○ トイレの世界を学ぼう(講義)
12:00 ミュージアム見学&写真撮影
○ トイレの世界を感じよう
12:30 お昼(レストランで知多半島の魚介類・食材を利用した特別メニューをいただきます)
13:30 ディスカッション
○ いいトイレの世界を作ってみよう
14:30 アンケート
※タイムテーブルは、進行状況により多少前後する事もございますので、予めご了承ください
※もちろん、授業終了後もライブミュージアムをご見学いただけます。トイレ以外の展示もご満喫ください!
<参加費>
1,800円
内訳 INAXライブミュージアムへの入場料 500円
知多半島の魚介、野菜を使ったこの授業だけのスペシャルランチ(予定) 1300円
※ライブミュージアム内にありますレストラン「フォルナーチェ」にてランチを挟んだ授業となります。
■『トイレ授業自己推薦』枠(限定5名)
どうしてもこの授業を受けたい!という方は、下記の応募フォームからもお申込みいただけます。トイレへの溢れる愛を綴ってください!
⇒"いいトイレの世界"自己推薦フォーム
(1月16日(水)13:00 〆切となります。当選の方へのみ、1月16日中に別途お知らせ致します。当抽選申し込みと併願していただくことができます)
(授業コーディネーター: 山上 遊)
待ちに待った〝トイレ〟の授業、第2弾は、『いいトイレの世界』〜めくるめくトイレワールドへ
ようこそ〜!!トイレを愛してやまない山上遊先生が、トイレ巡りの旅を経て、さらにパワーアップ
して帰ってきました。メガネの奥の瞳が狙っているのは、もはやノーベル賞!日本のトイレは、
世界を救う?!
寒風吹きすさぶ冬空の下、知多半島は常滑市INAXライブミュージアムの一室では、BGMが
部屋を暖める。「♪トイレには〜それはそれはきれいな〜♪女神様がいるんだと〜♪」
参加者もつい口ずさみながら、席につき、授業開始の11:10(いいトイレ)を待つ。
教室前方のスクリーンには、数々のトイレの写真が映し出されている。
授業開始の合い言葉は、1・2・3の掛け声で一言、元気に「べんき〜!」。
トイレの授業再訪者も初めての参加者も、会場は魔法にかかったような一体感。
そして、恒例の〝30秒自己紹介〟。今回は、体験・経験したことのある世界のトイレの紹介がお題に。
アイルランドの高原トイレ、零下20度でのトイレ体験、ヒマラヤのトイレ、中国の高速道路のトイレ、
トルコ、イタリア、マレーシア・・・日本での和式トイレの経験があって助かった、便座のないトイレに
戸惑った、臭いを超えて痛いトイレに出会ったなどなど、既にトイレトイレと大盛り上がり。
トイレの魅惑に引き寄せられて集まった参加者たちの、エンジンが入りはじめた。
そして、遊先生が、走り出す。
白熱トイレ授業のはじまりです。
今回は、トイレの「世界」がキーワード。
スクリーンには、24ものトイレの写真が並ぶ。100万台ものトイレが世界に飛び立つ常滑から、このお正月に現代トイレ発祥の地であるイギリスへと向かった遊先生。旅先での写真は、もちろん、すべてが「トイレ」。水洗、便座つき、丸型と日本のトイレの形状とほぼ同じものが多い。
中には、色付きの便座や木の便座、水洗の穴が顔(∵)のような可愛らしいトイレも。
旅先での、チャーミングな話しとともに、トイレが語られだす。
すばらしいといわれる日本のトイレ、では、世界の人からみた日本のトイレは?!
おかしなデザインのトイレや、パイプいすに穴を開けただけのようなトイレ・・・
the world’s strangest toilets(世界の奇妙なトイレ)には、見たこともないような奇抜奇妙なトイレが並んでいる。では、そんな中でNo.1に選ばれたトイレはどんなトイレなのでしょう。
じゃかじゃかじゃかじゃか〜栄えあるNo.1は、なんと、日本のハイテクトイレ!!私たちが、素晴らしと世界に誇る、除菌抗菌、自動開閉、自動洗浄、あったか便座にほのかな光、おしりビデシャワーに音楽再生までを搭載した日本のトイレは、世界の人からは、strange!と感じられているという。なんということか。教室全体が驚きの表情に変わる。
なぜ、なぜ?!遊先生、教えて教えて!
便利な機能が満載にも関わらず、日本のハイテクトイレが世界に普及しないのには、やっぱり訳があった。「暖房便座」はなぜ寒い国に普及しない?まずは、日本とヨーロッパの家全体の図面比較から。トイレが個室なのは日本だけ。バスルームに一体化されているのが一般的。
そして寒い国では、家の中全体が暖められているので、トイレも温かい。それからシャワー、洗面など水かかりやすい場所なので、トイレに電気はチョットネ‥。なるほど、トコロ変わればトイレも変わる。「おしり・ビデシャワー」の普及に至っては、アジア圏とヨーロッパ圏の食文化の違いからくるう○ちの形状の違いから、おしりを洗いたくなる度の分析まで。
そして「洗浄機能」について。日本は、節水が進んでいるような印象を持っていたが、従来では13リットルを使用。グローバルスタンダードは、4.8リットルという。水資源に恵まれた日本では、規制がないため、メーカーで節水促進しているのが現状という。(リクシルさんECO4は、4リットル)
世界は、水不足なのだ。
そして、文化の違いはあれど、整備されたトイレを使えていない人が世界には26億人もいるという。
トイレの将来を考えるためにも、トイレの現状を知ることはとっても大事。
「でもトイレって200年前とほとんど変わっていないんです」と、遊先生。
「次に、世界を席巻するトイレは、どんなトイレだとおもいますか? さあ、午後はみんなで世界を席巻するトイレを考えてみましょう!!」
ランチの前に、トイレ熱気をまとった生徒のみんなを、クールに引率し、ミュージアムの案内をしてくださったのは、住宮館長。クールでありながら一瞬で皆を温かくふわりと包み込みような住宮館長とともに、ミュージアムの隠れ家的トイレ「TOILET PARK とこなめトイレパーク」を見学。
ミュージアムを何度も訪れている参加者の中からも、はじめて見たという声も。常滑の土と自然と公園を融合したトイレ空間。
水音が涼しげな池に浮かぶ女子トイレ、空に少し近づける男子トイレ。そして、誰もが使いやすいみんなのユニバーサルトイレ。周囲の木々の合間から差し込む陽光、水の音、鳥の声。
カラフルなタイルや、遊び心いっぱいの焼き物の装飾、また土管や電らん管がユニークに利用され、解放的で心躍るトイレにまたみんなが熱くなる。地域、環境、自然との融合というテーマを掲げ、バブル期の88年に作られたことに、新しい未来への提案を形にする会社INAX(現LIXIL)さんの凄さを改めて実感!
その他、オーストリアの装飾物的なゴージャストイレや、高価な染付け便器、chamber potとよばれる西洋貴族たちのおまるなど、世界と時間を股にかけたトイレツアー。驚きの声とともに、現代の日本のトイレのもとに生まれてよかったといった安堵のため息も聞こえてきた。
展示物の貴重さ面白さはもとより、ミュージアムに漂う全体の空気が、身体を喜ばせてくれる。
ミュージアム見学ツアーも満喫し、お腹が「ぐうぅ」と合図する。
この授業、なんとも贅沢なランチ付きなのだ。
いただくのは、ミュージアム内「ピッツェリア ラ・フォルナーチェ」のパスタランチ。知多半島の旬の食材が生かされたその味が、一気にみんなの頬をゆるませる。緑のサラダにラタトゥイユとパテが付き、フォカッチャ、そしてメインは「岩のりとサーモンのクリームパスタ」、さらにドルチェと飲み物。豊かな食事に刺激されたのか、デザートの頃には、もう午後の授業を先取りするかのようなトイレ談義に花が咲く。さすが、トイレの魅力に引き寄せられて集まった生徒たち。
ごちそうさまをして、午後のワークショップタイムに突入。
4つのグループに分かれてのお題は、「今後、世界を席巻するトイレをプレゼンせよ!」
知多半島キャンパス授業のワークショップグッズの「付箋」に加えて、今回は、遊先生から紙粘土も配られる。アイディアの発想には、手を動かしたり、形作ってみることってとってもよいかも!
頭と身体をつなげてくれる。各グループ、雰囲気も様々。スピーディーにアイディアがまとまっていくグループ、緻密に構想をつなぎ合わせていくグループ、ぶっ飛んだアイディアをまじめに語るグループ、紙粘土の水分が全部飛んでしまうくらいにヒートアップするグループも!熱気で、とうとう遊先生
「エアコンちょっと切りましょー!」
そして、プレゼンタイム。
■「トイレコンシェルジュ」のご提案・・・一家にひとりトイレコンシェルジュ。誰もが、自分のおしりにピッタリの便座をキーープっ。ピッタリフィットの便座で、最高のアウトプットタイムを!
時には、人生の相談相手にもなってくれるかも!?
そして、提案してくれるトイレには、マッサージトイレ、占いトイレ、シェルタートイレ、サンバトイレなんてものまで!
遊先生コメント:快適なトイレを生み出すための素晴らしいプラン!!
■i Toilet・・・電話と同様、固定から携帯へ。1人1台。もう、トイレを穿いてしまえ!!オムツとは違う、特殊部分付き「穿くトイレ」。1dayタイプの他にトラベルtypeも。出されたものは、フリーズドライの粉とリキッドに分解?!紙粘土で提示された実物サンプルは、企業秘密(予定)の為、詳細の説明は控えさせて頂きます。現時点では、ブラックボックスに包んでおります。
遊先生コメント:穿くトイレ!新しい!!各種抵抗感を拭うためのイメージ戦略と、何重にも覆われたブラックボックスの中の技術革新に期待(笑)
■世界とつながるトイレ・・・ハイテクトイレの更なるハイテク化(トイレクラウド、健康管理機能搭載)+26億人を救う「超バイオ」開発で衛生面の問題解決(トイレ不要トイレ)→世界の命を救うトイレ!
遊先生コメント:二方向から攻める!ハイテク化の行き詰まりをさらなるハイテク化で突破。「超バイオ」開発は、ブラックボックスの中身と同様200ヶ年計画?!
■生きているトイレ?!?・・・トイレ自体が生きている?!水も不要、う○ちを食べる生きてるトイレ。便座は、脱皮。いつも清潔。完全循環。でも、生き物だけに何があるかはわからない。生活にドキドキ感♡「増菌トイレ」「クッソー精神」「UNK48」「うんコンテスト」・・・門外不出のアイディアが爆発!会場、爆笑の渦!!!!!
遊先生コメント:おもしろすぎて、感想もまとまらない。HAPPYな気分とやられた感と。素晴らしいビジネスプランをありがとう!社長になった暁には、みんな頼むよ!ゴホン(笑)
自由な発想、真剣なる笑い、笑いが笑いを誘い、そして笑いが生む際限ない新たなアイディア!
やっぱり、トイレは世界を救う!!! 世界のみんな、乞うご期待!
では、最後にもう一度。合い言葉は、1・2・3!「べんき〜!!!」
もちろん、息もピッタリ。みんなのスッキリとしたさわやかな声が、常滑の空から世界へ。
知多半島キャンパス、「生きとるトイレ」、ここにあり!
(レポート:知多半島キャンパス ボラスタ 後藤もも子)
先生
山上 遊 / 株式会社リクシル 総合研究所・新事業創造部 グローバル環境インフラ研究室
東京都町田市生まれ。トイレの存在価値をもっと高めたい一心で、株式会社INAX(現、株式会社LIXIL)を希望。 最終面接の案内で常滑に本社がある事を知る。知多半島のトイレ工場で8年働き、トイレと知多半島への愛情を深める。現在は世界の愛すべきトイレの為に、人類発祥の地 ケニアで奮闘中!
今回の教室
INAXライブミュージアム
住所:〒479-8586
愛知県常滑市奥栄町1-130
TEL : 0569-34-8282 FAX : 0569-34-8283
■ モバイルサイトもご利用いただけます。(PCからは閲覧不可)
http://inax.lixil.co.jp/ilm/mobile/
<アクセス方法: バス>
■ 名鉄線「常滑駅」または中部国際空港より
知多バス「知多半田駅」行き
「INAXライブミュージアム前」下車徒歩2分
<時刻表へのリンク>
>名古屋鉄道 http://www.meitetsu.co.jp/
>知多バス http://www.chitabus.co.jp/top-00.htm
地図を見る
土は水を得て形となり、火を通してやきものになります。
INAXライブミュージアムは2006年、「窯のある広場・資料館」「世界のタイル博物館」「陶楽工房」の既存の文化施設に、「土・どろんこ館」「ものづくり工房」が加わり、土からやきものまで、その歴史や文化、美しさや楽しさを体感・体験できる5つの発見館となって、INAX創業の地 愛知県常滑市にグランドオープンしました。
この5つの館を散策しながら、土とやきものが織りなす多様な世界を体感ください。