大ナゴヤ大学

授業詳細


レポートUP

困難を乗り越える力を学ぼう
~1人の女子大生が立ち上げた世界を変えたプロジェクト~


カテゴリ:【国際】
定 員 :30人

参加対象:どなたでも
開催日時:2013年03月01日(金) 18時30分 ~ 20時00分
教室:名古屋ダイヤビル2号館 4階 241号室
先生: 村田 早耶香 / 認定NPO法人かものはしプロジェクト 共同代表 
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※1:本授業の抽選は2013年2月21日(木)に行います。(抽選予約受付は2月21日(木)13時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2013年2月28日(木)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:18時00分より受付を開始します。





<カンボジアに生まれた少女 ヌイのお話>

貧しい農家に生まれたヌイ。わずかな畑から得られる収入では
家族みんなが満足に食べることはできません。
彼女は都会でメイドの仕事に就くことを決め
両親は、彼女を連れに来た男から30,000円を受け取りました。
しかし、家族のために懸命に働こうと思っていたヌイが
連れて行かれた先は、売春宿だったのです。
彼女がそこを出ることができたのは、数年後
HIVに感染しているとわかった時でした。
衰弱する体で、両親の村を目指したヌイでしたが
力尽きて保護された施設でほんのしばらくの
おだやかな時間を過ごし、短い生涯を閉じました。

「どんな子も売られるなんてことがあってはいけない。子どもが売られない世界はつくれる。」
NPO法人かものはしプロジェクトの代表の村田早耶香さんは信念を持って突き進み続けています。

村田さんの活動が始まって10年、カンボジアでは人身売買の被害に合う子どもが大幅に減りましたが世界にはまだ「売られる子どもの問題」は解決しておりません。
また、問題に立ち向かい、解決に結びつけるまでの道のりは、平坦なものではありませんでした。


今回の授業は、村田さんの今までの活動を振り返り、ターニングポイントごとのエピソードを語っていただきます。

今、まさに困難に立ち向かっている人、何か始めようとしている人
問題意識はあるけど、何をしたらいいかわからない人。

かものはしプロジェクトの授業を通して、“課題解決力”を学びましょう。


【タイムスケジュール】
18:00     受付開始
18:30~18:35 授業開始・イントロダクション
18:35~18:45 一言自己紹介
18:45~19:45 村田早耶香さん講演
19:45~19:55 気になったターニングポイントごとのシェア
20:00(予定)  まとめ・アンケート



(授業コーディネーター / 大野嵩明、岡田みなみ、若尾 和義)

村田 早耶香 / 認定NPO法人かものはしプロジェクト 共同代表

大学在学中の2001年、東南アジアNGO訪問時に児童買春の深刻さを知り、2002年に仲間と共に児童買春問題に取り組むかものはしプロジェクトを設立。 10歳未満の子どもまでもが被害にあっていたカンボジアで、児童買春を防止するため、職業訓練と雇用により家庭の収入を向上させるい草の雑貨工房を運営。 06年日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2006」リーダーシップ部門を至上最年少で受賞。 07年国際青年会議所主催、過去にケネディやキッシンジャーが受賞しTOYP(傑出した若者賞)受賞。 中央大学客員講師、明治学院大学非常勤講師(2010年度)

■かものはしプロジェクトとは
児童労働の中でも、最も子どもの心と体を傷つける児童買春・人身売買問題をなくすために活動しています。 世界中で最も児童買春被害者が急激に増えていたカンボジアに、い草の雑貨工房を作り、貧しい家庭の大人に就業の場を提供することで、貧しさから子どもを売り渡すことを未然に防いでいます。
・オフィシャルホームページ:http://www.kamonohashi-project.net/

今回の教室:名古屋ダイヤビル2号館 4階 241号室

住所:名古屋市中村区名駅3丁目15番1号


【アクセス】
名古屋駅 桜通口徒歩3分

地図を見る

「子どもを売らせない。」

児童労働で一番悲惨なのは何かわかりますか?
その現状を大学生のときに目の当たりにし、被害にあう子どもたちをなくすために
奔走してきた女性が今日の先生です。

多忙な中、東京からお越しいただいた村田早耶香さんは、NPO法人かものはし
プロジェクト(以降、かものはしプロジェクトorかものはし)の理事長です。
かものはしプロジェクトってご存知ですか?
かものはしは、「児童買春をなくすために子どもが売られない世界を作ろう」と、
カンボジアで活動してきた団体です。
授業では、村田さんがなぜかものはしを立ち上げたのか、どのような活動をしてきたのか、
その成果は、そして今後の展開などを話していただきました。
以下、村田さんの話をまとめたものです。(一部、私の感想や補足もあります。)
傷けられたこどもたちのからだとこころ、こどもを売らなければならない貧しい人々の
暮らし、問題解決に懸命に取り組む人々の姿などを想像しながら、読んでみてください。

「児童買春をなくそうと思ったきっかけ」

世界には過酷な児童労働が多々あります。誘拐され少年兵にされる子、貧困のために
わずか数百ドルで親から売られる子。
村田さんが、フェリス女学院大学2年生のときに知った児童労働の被害者は、
貧しさのためにわずか1万円で買春宿に売られ、エイズで20歳で亡くなりました。
タイ、カンボジアへのスタディツアーで保護シェルターを訪れ、売春宿への
人身売買の被害にあった子どもたちと接し、なんとかしなければという強い怒りを
感じたそうです。
授業では、カンボジアの売春宿が警察によって摘発される映像が流れました。
10歳にも満たない幼い子どもも働かされていました。10年前のカンボジアでは、
一年間に200万人(18歳未満)が被害にあい、買春するおとなは国内からが8割、
海外からが2割で、児童ポルノ大国と呼ばれる日本からの客も多くいたそうです。
なぜこのようなことになってしまうのか。売る側と買う側、需要と供給があります。
貧しさのために出稼ぎという名で売られる子どもたちの行先は、実は売春宿でした。
(親は、メイドなどの仕事をしていると思わされています。)
子どもたちの部屋には逃げられないように鍵がかけられ、客をとることを拒んだり、
脱走した子どもたちは拷問のような仕打ちを繰り返し受けました。
長く内戦状態にあったカンボジアでは、知識人の殺害による法の未整備、警察の機能
低下、貧困などにより、児童買春を取り締まることのできない状況にありました。
また、自国で児童買春ができない先進国からの需要という問題もありました。
被害にあった子どもたちは、売春宿で監禁、虐待、強制労働にあったときだけでなく、
保護されたのちも悲惨な苦しみの中におかれます。それは、性病への感染、エイズに
よる死亡、PTSDによる自殺、売春していたことへのレッテル(本当はさせられて
いた!)・・・ こうして彼女たちは、一生を奪われることになります。

「かものはし立ち上げまで」

帰国した村田さんは、この問題について文献、講演会などから勉強、調査を重ね、
世界会議へ参加するチャンスを得ます。
世界会議には、4か月間不眠不休でとりまとめた若者の意見を携え、世界のリーダーに
訴えましたが、子どもたちを取り巻く状況は変わりませんでした。
「知ってしまった人間が、現場でやり続けないと」と思った村田さんは、自分自身で
なんとかしていこうと決意し、そこに人生を変える出会いがあったそうです。

「かものはしの活動(都市部編)」

当時東京大学の学生だった本木さんと青木さん(現・かものはし副理事長)との
出会いです。
社会起業家を目指していた二人と話し合いを重ね、2002年にかものはしを設立しました。
まずは一年かけて状況を調査し、最もひどい状況だったカンボジアで事務所を立ち上げ
ました。都市部に作った職業訓練センターでは、ストリートチルドレンにITと語学訓練
を受けてもらい、ホワイトカラーへの就職や上級学校への進学、
日本国内からの委託事業でビジネスとしての成果をあげることができました。
しかし、この数年間のあいだに児童買春の被害にあう子どもたちが、都市部から
より貧しい農村部に移り変わっていました。そのために、ビジネス優先でこのまま
都市部での活動を続けるか、原点であった使命に立ち返り、農村部へ拠点を移すかが
大問題となりました。
彼らが出した結論は、「ITでカンボジアに貢献したいのではない。児童買春をなくしたい」
でした。

「かものはしの活動(農村部編)」

貧しい農村に暮らす人々のなかでも、土地を持たない人たちはより貧しく、女の子は
人身売買の被害にあう危険が高くなります。そのため、母親や姉妹(特に長女)には
仕事が、おとなには教育が、村にはコミュニティが必要であり、その中心的な場として
民芸品を作る工房(コミュニティファクトリー)が作られました。
工房では女性たちがイ草を加工した小物を作っていて、その収入により子どもたちは
学校に通い、危険な出稼ぎをなくすことができました。また休憩時間には、語学の勉強
なども行われるようになりました。

「かものはしの活動(警察編)」

かものはしでは、その他にも重要な支援が行われています。警察訓練の強化です。
賄賂で加害者を見逃すことがないような意識改革、確実な現行犯逮捕のための手法習得
などのために、内務省を支援しています。
加害者を捕まえ、売春宿をなくすことで被害者を減らすこの方法は、即効性があり、
9年間で逮捕者を9倍に増やすことができました。

「かものはしの今後」

かものはしによる農村部での工房運営、警察訓練の強化などで、カンボジアでの児童
買春は激減しました。そして今、10年前のカンボジア以上に悲惨な状況にあるのが、
インドとバングラディシュです。
これからかものはしは、カンボジアでの経験や知識を活かし、活動の場をインドに
移します。
最後にお願いです。
「社会人のひとはサポーターとなり、寄付をして下さい。学生のひとは今日の話を
誰かに伝えて下さい。」

以上が村田さんのお話です。

このあと、大ナゴヤ大学のミッキーから、工房訪問の報告がありました。
「みんな笑顔で楽しく働いている」「夢を持って働き、勉強している」のが、
印象的だったそうです。

今回の授業の生徒さんは、以前からこれらの問題に関心があるひとが多かったのか、
村田さんの話を一言も聞き漏らすまいといった雰囲気があり、終了後も村田さんと
話し込む姿が多くみられました。
スタッフからも是非第2回目を!という声もあり、実現すると嬉しいです。

工房で作られている製品は、高品質、実用的、おしゃれです。
かものはしのホームページから購入することもできますが、今回は教室内でも販売し、
生徒さんやスタッフも多数購入しました。
(私もペンケースを買いました。いぐさの肌触りがいいしかわいい!)
ホームページには、工房立ち上げや製品の品質向上などの苦労話なども載っています。
働く女性たちの笑顔もいっぱいです。
是非ご覧下さい。http://www.kamonohashi-project.net/

大学2年生で国際問題に関心を持ち、児童買春の実態を知ったときに、
「自分はたまたま日本に生まれただけ」と強いショックを受けたそうです。
同じようにショックを受けても、村田さんのように行動し、実績をあげることは
難しいことです。しかし志を同じくし、かものはしを支援することは可能です。
このレポートを読まれた方、かものはしのホームページをご覧になられた方は、
職場や学校、家庭で話題にしてください。

かものはしプロジェクトの「プロジェクト」には、この問題が早期に解決し、
かものはしが早く解散できるようにという願いがこめられているそうです。
苦しむ子どもたちに子どもらしい笑顔が戻りますように。解散できますように。

ボランティアスタッフ 加太 恵

※写真をクリックすると拡大します。


 

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もう、5年ほど前、「闇の子供たち」という映画を見てから人身売買というか、人権とか、幸せとか考える様になり、HALで臨時講師をやっていた時は、ユニセフニュースや、日本国際飢餓対策機構の冊子を題材にした事...
2013年03月23日(土) 06時00分【あっちこっちケイイチ】

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