授業詳細

CLASS


〈そうぞう室の文化の日〉はじめてのフリークライミング

開催日時:2017年11月03日(金) 10時00分 ~ 13時00分

教室:ビッグロック 名古屋店

レポートUP

先生: 小林 幸一郎 / NPO法人モンキーマジック 代表理事

カテゴリ:【スポーツ】

定 員 :30人

参加費:実費(クライミングジム利用料)
※クライミングジムの施設利用料が必要です。男性:2,160円 女性:金曜日はレディースディで特別価格1,100円 学生:1,100円
 初めての方は、初回登録料220円、シューズレンタル料300円が別途必要です。
クライミングやボルダリングは、人気急上昇のスポーツで、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
でも、道具も知識も経験も無い中で、チャレンジするのはハードルが高いものです。

今回は初級者向けのクライミングイベントを開催します!
クライミングは技術や筋力とともに想像力を必要とするスポーツですが、この日が新しい体験に触れる機会となれば幸いです。初心者の方大歓迎です。

教えてくださるのは、NPO法人モンキーマジック代表理事の小林 幸一郎さんと、 年齢・国籍・障害の有無関係なく、愛知県を中心に子どもから大人まで一緒に楽しむクライミングイベントを開催している、尾張でらモンキーさんです。
フリークライミングを通して、視覚障害者をはじめとする人々の可能性を大きく広げることを目的とし、多様性を認め合えるユニバーサルな社会の実現を目指し、全国でイベント、スクール、講演等の事業を行っています。

小林幸一郎さんは、28歳の時に「網膜色素変性症」という病気を発症し、現在はほとんど目が見えませんが、昨年9月にスペインで開かれた世界選手権視覚障害の部で、金メダルに輝いたトップアスリートです。

そういった活動に興味がある方も、単純にクライミングを体験してみたいという方も。
小林さんの語るフリークライミングの魅力にも触れながら、年齢・国籍・障害、あらゆる壁をこえてスポーツの秋を楽しみましょう!


主催:そうぞう室
名古屋の街と人をもっとクリエイティブにするべく、モノを作る創造力と、考えや思いを巡らす想像力を育てていくことを目的とした研究室です。
https://www.facebook.com/souzoushitsu/?ref=ts&fref=ts
モデレーター:水谷理(NPO法人モンキーマジック)、久保田充(そうぞう室)
共催:NPO法人モンキーマジック、尾張でらモンキー

【スケジュール】
10:00 受付、初心者講習(順次行います)
10:45 クライミング体験
11:15 小林さんが語るクライミングの魅力
11:45 交流型クライミング体験
13:00 終わりの挨拶
13:15 終了
※終了後にランチ交流会を行います。(自由参加です。ランチ代実費)

尾張でらモンキー
「見えない壁だって、超えられる」をコンセプトに、フリークライミングを通じて、視覚障害者をはじめとする人々の可能性を大きく広げることを目的として活動している「NPO法人モンキーマジック」の趣旨に賛同し、愛知県を中心に「交流型クライミングイベント」を企画運営しています。
https://www.facebook.com/owarideramonkey/
会場は中小田井駅近くのクライミングジム「ビッグロック」さん。広いジムの一面に、カラフルなホールド(クライミングで掴む石)がビル2階くらいの高さまで埋め尽くされています。



今回の先生は、視覚障害者へのフリークライミング普及活動を行うNPO法人モンキーマジックの小林幸一郎さんと尾張でらモンキーのみなさんです。過去にもクライミングの授業で先生をしていただいたことがあります。( 過去の授業はこちら:http://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/350)

最初に、モンキーマジックと尾張でらモンキー、そうぞう室のスタッフが自己紹介をし、その後、初体験のメンバーはクライミングの初心者講習を受けました。

全員がクライミングのルールを知ったところで、先生の小林さんとでらモンキーの中学生メンバーの2人が「ブラインドクライミング」について説明をしてくださいました。

ボルダリングの面白いところは、視覚や聴覚に障がいがあるないに関わらず楽しめるという点だとおっしゃいます。そして、視覚に頼らずに行うことを「ブラインドクライミング」というそうです。わたしは「視覚に障がいがあるとホールドの位置が分からないのに大丈夫なのかな??」と心配になりましたが、誰かがサポーターとしてホールドの位置を言葉にして伝えることで、その問題は解消するそうです。そして、サポーターをするときのポイントは、以下の「HKK」です。

【ホールドの伝え方】
「H」=方向 時計にたとえて次のホールドの位置を伝えます。(例:10時の位置にあります!)
「K」=距離 クライマーの腕の長さを基準に「でら近い」「遠く」など
「K」=形  ホールドの形を伝えます。(例:上から掴める大きな三角形のホールドです!)

気を付けるべきなのは、あくまでホールドの【位置】を伝えるだけということ。決して「次のホールドは右手で掴んで、左足は少し上の位置に」などと動きを教えてはいけません。どう体を動かして進むかはクライマーが自分で考え、行動することで、楽しむことができるのです。



説明を聞き終え、数人のグループに分かれ、クライミングに挑戦します!
クライミングは壁の角度やホールドの位置により難易度が異なり、もっとも簡単なコースでもけっこうな高さまで登ります。

軽々と登ってしまう初心者メンバーもいれば、なかなか安定したホールドが見つけられずゆっくりと慎重に進む初心者メンバーもいて、なかなか進めないメンバーには「ガンバ!」と声をかけ、次のホールドに進めたメンバーには「ナイス!」と声援を送り合いながら和気藹々とした雰囲気のもと登っていきます。

全員が一通り楽しんだところで、次のプログラムに。

尾張でらモンキーの代表のあゆみさんたちによる、ボルダリング中も使えそうな手話表現の「手話3択クイズ」がスタート。手話には動きが似たものでも、手の平を開いたり閉じたりするなどの細かな動作で違った意味になるものがたくさんあり、とても難しい内容でしたが、出題者の3人のゆるーい進行により笑いの絶えない楽しいクイズ企画となりました。



クイズのあとは、再びクライミングに挑戦。それぞれがコースの難易度を上げたり、アイマスクをつけた「ブラインドクライミング」に挑戦したり、そのサポーターを行ったりします。

わたしは「ブラインドクライミング」に挑戦したのですが、先ほど教えてもらった「HKK」の指示を待っている間に身体を支える手の力がどんどん弱くなり、最後には壁から落ちてしまったことで、見て進むクライミングとの難易度の高さを体験することができました。

その経験により、サポーターの指示でどんどん登っていく視覚障がい者のかたの姿をみると、驚きと尊敬の気持ちでいっぱいになりました。

モンキーマジックや尾張でらモンキーのみなさんのパワフルさや明るさによって、楽しく、そして自分と違った個性の人とどう向き合うかをクライミングを通して考えることが出来た充実した3時間でした!



レポート:本多由季
写真:佐藤朱莉

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

小林 幸一郎 / NPO法人モンキーマジック 代表理事

小林 幸一郎 / NPO法人モンキーマジック 代表理事 1968年東京生まれ。大学卒業後、旅行会社、アウトドア衣料品販売会社などを経て、33歳で独立。 16歳(高校2年)でフリークライミングと出会う。それまで全く運動をしていなかったが、 さまざまな環境の変化の中でもこのスポーツを止めたことはなかった。 28歳のときに眼病が発覚、将来失明するという診断に失意の日々も送るが、 その後さまざまな出会いから現在の活動を開始。 第一回障害者クライミング世界選手権、視覚障害男子の部優勝。 視覚障害者へのフリークライミング普及活動を行う「NPO法人モンキーマジック」代表理事。 ・パラクライミングカップ(ロシア)2006 視覚障害クラス優勝 ・世界選手権2011(イタリア開催)  B2クラス優勝 ・世界選手権2012(スペイン開催) B1クラス優勝 ■NPO法人 モンキーマジックについて 2005年8月NPO法人認証設立。 「見えない壁だって、越えられる。」をコンセプトに、フリークライミングを通して、視覚障害者をはじめとする人々の可能性を大きく広げることを目的とし、活動しているNPO法人です。また、障害者クライミング普及活動を通じて、多様性を認め合えるユニバーサルな社会の実現を目指し、全国でイベント、スクール、講演等の事業を行っています。 NPO法人モンキーマジックオフィシャルサイト http://www.monkeymagic.or.jp/

今回の教室

ビッグロック 名古屋店

住所:愛知県名古屋市西区中小田井2-70

アウトドアで自然の岩を相手に、安全に楽しくクライミングできるクライマーを育てること。ビッグロックでクライミングを覚えた人たちが私たちと同じようにクライミングを好きになり、楽しんでくれるように、そのアプローチを手助けすること。
そんな、クライミングに対して熱い情熱を持ち続けるスタッフが運営しており、ボルダーの種類が豊富なクライミングジムです。