授業詳細

CLASS


「きぼうのいちご」を収穫しよう!〜自然栽培って何?美味しいって何?

開催日時:2020年01月11日(土) 10時30分 ~ 12時00分

教室:美岳小屋

レポートUP

先生: 林 剛 / 美岳小屋 代表

カテゴリ:【くらし】

定 員 :10人

※参加費無料(毎月第二土曜日は「大ナゴヤの日」として参加費無料の授業を開催しています。)
※いちご収穫体験として1組2,000円お預かりします。
(お土産を必要とするご同伴者様がいらっしゃる場合、必ず授業登録ください。)
※集合場所:名鉄豊田線「三好ケ丘」駅(車でのお越しを推奨しております)
「パリッ!ジュワ〜」

ウインナーのCMで聞くような食感を、果物で感じるって信じられますか?
実はこれ、あるイチゴを食べた時に私が感じた食感でした。愛知県みよし市と豊田市にまたがって、「美岳小屋」という自然栽培でいちごを育てる農家さんがいます。

今回訪問する美岳小屋で育てられる「きぼうのいちご」が他のイチゴと一味違うのは、やはりその野性味だと私は思います。一口噛んだ時の、独特なハリ。そして溢れる果汁。決して甘いだけではなく、香りとともに酸味があとを追ってくる。そんな、イチゴの美味しさをぜひ皆さんに味わって欲しいのです。

今回は、そんな美岳小屋さんの畑にお邪魔して実際にイチゴの収穫体験をします。
普段はお得意さんや取引先だけで取り扱われるイチゴを贅沢にも「いちご狩り」させていただきます。
新鮮な最高の状態のイチゴを収穫して食べるだけでは終わらず、同じ畑の中でも育ち方によって全く味が変わるイチゴを体験してもらったり、違う畑、違う作り方で育ったイチゴを食べていただいたり、自分にとっての美味しいを探る体験をしていただきます。

12月が世の中ではイチゴのピークですが、一番旬が来るのは1月から2月の寒い時期。
そんな大切な時期に皆さんに「美岳小屋」の、いちごの魅力を五感をフル稼働して伝えられるよう、作物が育つ現場を見て、味わって、感じたことのない感動を味わっていただく機会を用意しました。

自然栽培の肥料や農薬を使わずに土本来の力で作物を育てる方法で大切に育てられたいちご。
実はイチゴの自然栽培は “無理”とさえ言われているくらい難しいそうで、イチゴの自然栽培に果敢に挑戦し商品として販売している農家は本当にごくわずか。

いちごにも色々な事情がありますが、そんな難しい栽培方法でも無事に皆さんの食卓に運ばれる、まさに「きぼう」の詰まったいちごを育てている農家のうちの一つ「美岳小屋」の畑に足を運んで「きぼうのいちご」の一番フレッシュな味を一緒に体験しませんか?

【スケジュール】
10:30 - 三好ケ丘駅集合・畑へ出発(車でのお越しを推奨しております)
10:40 - 趣旨説明
11:00 - 畑を見学!
 ・イチゴが食卓に届くまで
 ・イチゴ畑を見学しよう!
 ・イチゴを収穫しよう!
 ・イチゴの食べ比べしよう!
 他
12:00 - 感想を共有しよう!
(※授業内のスケジュールは予告なく変更になる可能性がございます)

【授業コーディネーター名】
山田卓哉
台北旅行した時のガイドのおじさんが
自分の郷里で採ってきた青いトマト、
フランクフルトで若者が経営する取引先が
連れて行ってくれたイタリア料理店のパスタ、
ナイロビで白ワイシャツにネクタイを
きちんと締めた黒人サラリーマンが
ランチに利用していたカフェの白ライス、
アクラで毎日通い続けたレストランの
いつも同じウエイトレスが運んできたフーフー…
シンプルに、しかし、これまでに初老の筆者の
身体に染み込むような衝撃を与えてくれた
食べ物たちを思い起こさせてくれたのが、
今回の「きぼうのいちご」だった。





(フーフーは、西アフリカのガーナで
キャサバ芋などを筋骨隆々の男たちが
臼と杵でついたもので、餅に似た食感があり、
現地の人々がこよなく愛する主食と言っても良いもの)


授業は、上述したようなストレートであるが
故に力強さが魅力の「食」に、
果敢に挑戦する元消防士、
美岳小屋を営み、いちごの他にも
自然栽培の落花生をピーナッツバターに
加工している林剛さんを講師として、
彼の経営する農園で行われた。



彼は熱く語る、
「肥料や農薬に頼らない植物本来の力を
引き出した生命力溢れる野菜を育て、
地球環境に配慮し、安全安心、
そして美味しいを届けできるよう、日々追求したい」と。



生育に必要な養分を潤沢に
これでもかこれでもかと与え続けられたような
メタボの対極にあり、
意図的に痩せた土に育てさせて鍛えられた
「きぼうのいちご(品種:紅ほっぺ)」。





必要なのは、燦々と照らす自然の陽、
塩素で生命を剥ぎ取った水道水ではなく
粘土層まで2mほど掘り起こして得られた湧き水、
そして前年収穫時に地中に遺された根の養分…
「これこそが文字通りの『自然栽培』」
と胸を張る林さん。
それは、試食させていただいた
「きぼうのいちご」の味で見事に証明していた。





いちごは自然栽培が殊更に難しい、と言う。
農薬を使わないからこそ毎日繰り返される
害虫などとの果てしない格闘は当たり前。
天候、気温などは勿論、
受粉に欠かせないミツバチなどの活動量にも
大きく影響され、人智の及ばない部分も大きい。
だからこそ、“本物”を追い求めるのが栽培家の醍醐味。
当人らは気付いてはいないかもしれないが、
筆者はそこにある種の“ハンター”の粋を感じ取った。



彼らも、人は斯くして「食」に挑み、
「食」を開発し、「食」を豊かにしてきたという、
自身と自負を持っているが故に、
“割の合わない”いちご自然栽培に
チャレンジャーであり続けるのかもしれない。

翻って、「我が身の現在は?」……
そんな問いを自分自身に突きつけることとなったのは、
筆者一人ではなかったかもしれない。
授業参加者の皆さんの顔には、
“生きた”いちごのお土産を身近な人と
一刻も早く共に食したい期待に加え、
明日への暮らしのヒントがまた一つ加わった
満足感も見えた気がした。




レポート:長老(河辺正太郎)
写真:鬼頭哲雄

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

林 剛 / 美岳小屋 代表

元消防士の農家。オーガニックパンクを掲げ、肥料や農薬に頼らず、自然の力でイチゴや落花生を育てている。自然栽培を通して世の中を面白くしている農家の一人。

今回の教室

美岳小屋

住所:三好ヶ丘駅
〒470-0202 愛知県みよし市三好丘2丁目
地図を見る

みよし市と豊田市の間にある畑。
自然栽培でいちごと落花生を育てている。
今回の授業の集合場所は三好ケ丘駅になります。