授業詳細

CLASS


殿さまの御庭 ―名古屋城二之丸御庭と下御深井御庭―

開催日時:2022年08月11日(木) 10時00分 ~ 11時30分

教室:名古屋城本丸御殿 孔雀之間

レポートUP

先生:堀内 亮介 / 名古屋城調査研究センター 学芸員

カテゴリ:【城子屋】

定 員 :35人

※本講座は、名古屋城主催の「城子屋」プログラムです。
※参加費:無料(別途名古屋城入城料500円が必要)
※名古屋城本丸御殿ミュージアムショップ前で受付します。
※2022年8月10日(水)12時00分まで先着順でお申し込みを受け付けます。

名古屋城とつくる学びの場「学びでつながる城とまち。城子屋」。
江戸時代の城郭の記録をまとめた「金城温古録」や、名古屋城築城時はもちろん本丸御殿復元でも用いられた木曽の木材、木曽の森を守ってきた山守の存在、金鯱の由来など、これまで城子屋ではさまざまな切り口から、名古屋の「城」と「まち」の関係性について学びを深めてきました。

今回の講座で取り上げるのは、かつて名古屋城内に存在していた二つの庭園「二之丸御庭」と「下御深井御庭」について。どちらも、殿さまの憩いの場となっていた空間でした。
本講座では、江戸時代後期の二之丸御庭を描いた巨大絵図「御城御庭絵図」をはじめとした数々の資料から、当時の庭園の姿を紹介します。

講師は、名古屋城調査研究センターで学芸員を務める堀内亮介さん。名古屋城石垣に関する文献調査等を担当しています。2022年の4月~6月には、西の丸御蔵城宝館企画展「風薫る 殿の御庭」の展示を担当しました。

江戸時代に描かれた絵図から、殿さまたちの生活の様子や庭園に対するこだわりが垣間見えるかもしれません。


【スケジュール】
9:30 受付
10:00 講座開始 
11:30 終了

【主催】名古屋市(名古屋城総合事務所)
【運営】大ナゴヤ大学


【城子屋】
かつて「寺子屋」が、読み書き算盤を学ぶ地域に開かれた場であったように、名古屋城をまちに暮らす人たちの学びの場とするプログラムです。城やまちに関する知識を深められる、老若男女誰もが参加できる場をつくります。


2022年8月11日、城子屋「殿さまの御庭―名古屋城二之丸御庭と下御深井御庭―」が、本丸御殿孔雀の間で開催されました。江戸時代の寺子屋のように、名古屋城を市民の学びの場とし、城やまちの歴史への理解を深められる城子屋。今回は、かつて名古屋城にあったふたつの大名庭園について、最新の研究成果も踏まえながらお話ししていただきました。講師は、名古屋城調査研究センターの学芸員・堀内亮介さん。名古屋城の石垣に関する文献調査などを担当されています。

講座では、二之丸御庭、下御深井御庭について、順にそれぞれの造営、改築、活用の歴史が紹介されました。いずれの庭園も、明治時代に名古屋城が陸軍用地となった際に解体され、江戸時代の姿は残っていません。では、どのように当時の様子を明らかにするのか。堀内さんは、17世紀から19世紀にかけて絵図や文献に描かれた庭園の姿を分析。日記などの史料の記述も参照しながら、その変遷をご説明くださいました。会場のスライドには、研究に用いた絵図も投影され、現在の地図や情景と対比しながら、参加者さんも一緒に想像を膨らませます。



初代藩主・徳川義直が暮らした二之丸御殿に隣接していた二之丸御庭。造営当初は、義直が重視した儒教思想を反映し、中国風のものだったようです。そこが後に、十代藩主・斉朝によって和風回遊式庭園と改造されたこと、どんな建物がつくられ、来訪者がどんなルートで回ったのかなど、庭園の歴史が詳細に語られます。
一方、今の名城公園あたりにあった下御深井御庭は、庄内川の水を引き入れた蓮池をはじめ、豊かな自然を生かした造営がなされていました。庭園の中に田畑があったり、「御深井焼」と呼ばれる焼物の窯があったり。蓮池では、船遊びのほか、鯉の打網漁やジュンサイの栽培にも利用されていたそうです。立派な木々や花が立ち並ぶ従来の庭園のイメージが、グッと広がりました。





史料からそこまで分かるのかと驚かされる話が多く、熱心に耳を傾ける人ばかり。配布資料中の地図に紹介された建築物を細かく書き込んでいる人も。今はない庭園へと思いを馳せることで、その造営に携わった藩主たちの思惑や人柄もうかがえるようでした。これから名古屋城や名城公園を散策する際、今までと違った目で周りの景色を見ることができるのではないでしょうか。

カメラ・レポート:小林優太

※写真をクリックすると拡大します。


 

この授業への皆さんからのコメント

コメントがありません。 ご質問・ご感想など、コメントをお書きください。
コメントを投稿するには、会員登録した後、ログインして頂く必要があります。

この授業への皆さんからのトラックバック

トラックバックがありません。

トラックバック用URL

トラックバック
上の画像の英数字を、上記テキストボックスのurlのあとに入力して送信してください。
例)http://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/trackback/632/a1b2c3d4e5
また、トラックバックは承認制のため表示に多少時間がかかります。

先生

堀内 亮介 / 名古屋城調査研究センター 学芸員

2019年入庁。 名古屋城石垣に関する文献調査等を担当。 2022年4月~6月に西の丸御蔵城宝館企画展「風薫る 殿の御庭」の展示を担当。 分野は日本中世・近世歴史学。

今回の教室

名古屋城本丸御殿 孔雀之間

住所:〒460-0031 愛知県名古屋市中区本丸1−1
※教室は和室です
地図を見る

徳川家康の命によって建てられた、尾張徳川家の城・名古屋城。その一角をしめる本丸御殿は、尾張藩主の住居かつ藩の政庁として1615年(慶長20)に完成。1945年(昭和20)、空襲により残念ながら焼失し、永らく復元が待ち望まれてきました。幸いなことに、江戸時代の図面や記録、昭和戦前期に作成された実測図、古写真などが残されていたため、2009年(平成21)から復元工事を開始。第一級の史料をもとに、他では類を見ない正確さで忠実に復元を進めてきました。2018年(平成30)には、江戸幕府将軍家光の宿泊のために建造された最も格式が高い「上洛殿」や「湯殿書院」が完成し、その優美な姿を公開しています。