授業詳細

CLASS


本にゆかりのあるまち「錦二丁目」で「好き!」な本の持ち寄り談笑会

開催日時:2023年06月10日(土) 10時30分 ~ 12時00分

教室:スペース七番 スペース 2

レポートUP

先生: 生徒のみなさん /

カテゴリ:【大ナゴヤの日/カルチャー/コミュニケーション】

定 員 :8人

※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。

※授業運営の都合上、直前のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。

※本授業は、2023年6月9日(金)12時まで申し込みを受け付けております。
本との縁が深ーいまち・錦二丁目で、本を片手におしゃべりする会を開催します!

現在は大型書店などのない錦二丁目と本に、どんな縁があるの?と疑問に思う人もいるかもしれません。
このまちにはかつて、江戸後期から明治にかけて営業していた日本有数の貸本屋「大野屋惣八(通称:大惣)」がありました。
「大惣」では幅広いジャンルの書物を扱っていたため、武士だけでなく町人までもが利用し、にぎわいをみせていたといいます。

まちの歴史を踏まえて、改めて現在に目を向けると…今回教室としてお借りする「スペース七番」のあるフロアには、国内外の絵本をそろえた「延藤文庫」が設置されていますし、1階の「喫茶七番」店内にも図書スペースが設けられています。
このまちには、今の時代にも「本のある場所」が受け継がれているのです。
そんな錦二丁目で、本を持ち寄って集まる場をつくりたいと考えました。

当日持ち寄る本のテーマは「私の好きな本」。
選りすぐりの1冊をご持参くださいませ。
「どうしてもひとつに絞れない!」という方もいると思うので、2冊まではOKとします!

小説やエッセイ、ビジネス書、漫画、ZINE、写真集などなど…ジャンルは何でも大歓迎です。
「好きな本」と聞いて思いついたものであれば、好きの「理由」も何だって構いません。
(例をあげると引っ張られてしまう人もいると思うので、あえて省略……)

授業では、持ち寄った本の「好きなところ」を一人ずつ発表!
皆さんの「私は、この本が好きなんです」に耳を傾けてみましょう。
発表後は持参した本をみんなで回し読みしたり、本について質問したり。本を買う(あるいは借りる)ときのこだわりなど、本にまつわるテーマでおしゃべりの時間も用意しています。

かっちりした場ではないので、話してみたいお題があったら、それもぜひ当日持ち寄ってください。
好きな本がある人同士の、ゆるーい談笑を楽しみましょう。

<スケジュール>
10:15 受付開始
10:30 授業開始、自己紹介
10:40 「私の好きな本」の発表
11:15 気になる本をみんなで回し読み
11:30 本にまつわる雑談タイム
11:50 感想シェア
12:00 終了

【授業コーディネーター】
伊藤成美

伏見駅より徒歩5分程のスペース7番。天気は快晴。
今回のコーディネーターは「いとうえん」さん。
まず、今回の授業を企画した背景を聞きました。

●談笑会をひらいた理由
もともと本が好きで本をテーマにした授業を考えていて、好きな本を持ち寄って談笑する会をひらくことを思いつきました。こういった場作りはオンライン形式でもできることかもしれません。でもコロナ禍が落ち着き、直に会うのがしやすくなったいま、対面で好きなものを語り合い、生徒さんのリアクションを肌で感じられたらと考えました。



●錦二丁目と本の関係
このまちには江戸時代後期から明治にかけて日本有数の貸本屋「大惣」がありました。小説や娯楽書から漢書まで幅広いジャンルの書物を扱っていたため、武士だけでなく町人などさまざまな人が利用し、とてもにぎやかだったようです。
現代の錦2丁目には大型の書店はありませんが、今回の教室である「スペース七番」には国内外の絵本を揃えた「延藤文庫」が設置されています。1階の「喫茶七番」店内にも書店スペースが設けられており、今の時代にも「本のある場所」が受け継がれています。
談笑会を企画したとき、かつて多くの本好きが集まり、現代にも「本との縁」が受け継がれているまちであると伝えたい、とも思いましたね。



いままで江戸時代の本屋について考えたこともなく、その業態が貸本だったことにも驚きました。
続いて、授業の様子を紹介します。

●輪になって
参加者は9名。朝早かったが集合時間より前に全員が着席し、若干早く授業はスタートしました。机は円形のレイアウトが特徴的。講師を置かずコーディネーターが進行していきます。自己紹介では生徒さんがニックネームと参加のきっかけ、「昨日食べた美味しいもの」を発表。過去何度か受講された方やボランティアスタッフ兼任者をはじめ、この会に参加するために、社員旅行を短縮して初参加された生徒さんもいらっしゃいました。いとうえんさんはボラスタ経験も豊富で、コーディネーターも過去何度か経験し場づくりもスムーズ。生徒さんの笑顔もこぼれ授業がスタートしました。




●「好き」の解釈
今回の持ち寄る本テーマは「私の好きな本」。好き以外はジャンルや理由など自由に考え持参してもらいました。1冊(どうしても選べない場合は2冊)を選ぶ時間が楽しくも苦しくもあり、本を選ぶところから授業は始まっていたのでしょう。3冊以上持参して、その場で紹介する本を選ぶ人や、「できればあと1冊紹介したい…!」と3冊すべて紹介する人もいました。
生徒さんが持ち寄った本は全部紹介できませんしネタバレにもなりそうなので一部の生徒さんの感想を抜粋して紹介していきます。




・少年探偵団(推理小説) 
「小学校3年生の時に父親にすすめられたのが出会い。当時読んだ時に記憶に残っているお寺のイラストが、28年後浅草寺と分かりそこから聖地巡礼となった。子供が熱中する良質なエンターテイメント」



・プログラマの数学(基礎数学解説書) 「未経験でITの世界に飛び込みプログラム書けなくて悩んだ時期に出会った。とにかく分かりやすく感動した。今仕事を続けているのはこの本のおかげ」



・夜は短し歩けよ乙女(青春恋愛小説)「読む年齢で想像する映像が違う、何回読んでも飽きない。活字ではよく分からないシーンがあり想像するのが好きなところ。ストーリーではなく描写が好き」



・あたしとあなた(詩集)「初めて見た時に宝石箱のように感じ一目ぼれ。今時珍しい布張りの装丁で手に取るとヒンヤリと冷たさを感じた。ただ、すぐに購入しなかったところ売り切れて後悔。特注の紙を使用していたために重版に時間を要したようで、念願かなって手に入ったときはとてもうれしかった」



・チョコレートコスモス(小説)「この本とは中学校時代の読書会とのきに「厚い」という理由で選んだのが出会い。しばらく読書と離れていたが2年前読書を再開したときにもう一度読んでみた。当時と時代は変わっても好きだった不穏な空気感は再確認でき、当時見えなかったものを感じることができた」



自分の好きを人に紹介する時のキラキラした顔は対面ならではの光景。紹介後はそれぞれの本に触れてみて質問や感想交換など生徒さん同士の交流の場となりました。
最後はフリートーク。電子書籍と紙の本との使い分けや図書館の利用方法。自分の好きなジャンル以外の広げ方など。印象に残ったのは「旅行に行った時にその土地の古本屋で1冊購入する」本好きならではの素敵な行動。「町の書店がなくなっていくのが寂しい」「どこまで読んだかを感じられるので電子ではなく紙」と話が尽きず終了時間となりました。




●感想まとめ
次回も参加したいと続編を期待する声が多く、自分の好きを共有できる場で生徒さんの熱量や愛情を感じられ、対面の良さを感じることができました。今回生徒さんが持ち寄った本はジャンルも作家もバラバラ。エンターテイメントでもあり学びでもある本。約250年前の江戸時代のこの場でも、今日のように様々な人が本を手に取ってイキイキしていたであろうことを想像し、またこれからも本の文化は残っていくのだと改めて本について考えさせられた時間になりました。
いとうえんさんから「好きなものを持ちより皆さんに話す姿はイキイキされていて、それを聞く他の参加者の表情も楽しそうなのが印象に残りました。コロナ禍もあり久しぶりにこうやって体感できたことが私自身すごく素敵な時間になりました」そんなコーディネーターからも生徒さんと同じくらい本に対する熱量と愛情を感じることができました。



カメラ:たかさん
レポート:やん

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

生徒のみなさん /

今回の教室

スペース七番 スペース 2

住所:愛知県名古屋市錦二丁目7番7号 オリマチ錦 2-A

地下鉄「伏見」駅 1番出口より徒歩5分
地下鉄「丸の内」駅 5・6番出口より徒歩5分
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錦二丁目エリアマネジメント会社が運営する、まちづくり拠点です。ゆっくりした時間を過ごす喫茶店として、このまちの案内人として、地域内外の様々な人が集うローカルハブとして、これからこのまちを、皆さんともっと面白く、魅力的にするための新しい拠点を目指します。