授業詳細

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大正浪漫あふれるレトロな建物を味わおう!〜文化のみち橦木館を見て、知って、飾りつけて〜

開催日時:2023年11月11日(土) 13時30分 ~ 16時00分

教室:文化のみち橦木館

レポートUP

先生: 香川絢子 / 文化のみち橦木館 館長
水谷陽治 / 株式会社東洋繊維 専務取締役

カテゴリ:【ものづくり/歴史・文化/大ナゴヤの日】

定 員 :20人

※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。
※当日実費いただく予算:文化のみち橦木館 入館料200円(中学生以下は無料)

※授業運営の都合上、当選後のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
※2023年11月10日(金)12時まで先着順でお申し込みを受け付けます。
レトロな建物が多く残る町並みにある「文化のみち橦木館」。正面から見えるのは、ステンドグラスのある可愛らしい洋館。奥へ進むと、懐かしい薫りにあふれる和館や日本庭園。思わず写真を撮りたくなる場所です。

大正時代に建てられた邸宅で、現在は名古屋市指定有形文化財、景観重要建造物に指定されています。

皆さんは文化財と聞いて、どんなイメージを思い浮かべますか?大切に扱わなければいけない、観光で訪れる場所など、ちょっと日常から離れた印象を抱く方もいるかもしれません。

今回の授業では、そんな貴重な文化財を皆さんの手で飾り付けて、華やかにしましょう!

授業では、館長に橦木館内のツアーをしていただきます。普段は公開していないエリアも見ることができる貴重な機会です。

館内ツアーの後、靴下の製造過程で出る端材を活用して、飾りを作って橦木館を彩ります。材料を提供してくださるのは、岐阜県関市で80年以上の歴史を持つ靴下メーカーの東洋繊維さん。

東洋繊維さんは、橦木館内にあるカフェでポップアップイベントも行いました。地元の製紙工場と連携して、美濃和紙を繊維にした和紙靴下の開発にも取り組んでいます。



文化財を飾ることのできる貴重な機会!歴史・文化に触れ、思いを馳せながら、大正浪漫あふれる橦木館を一緒に飾ってみませんか?

<スケジュール> 
13:15 受付開始
13:30 授業開始
13:45 橦木館館内ツアー・靴下についてのお話
14:45 靴下の端材を活用した飾り作成ワークショップ
16:00 終了

【授業コーディネーター】
ジェイ、オシム
地下鉄高岳駅の近くにある「文化のみち 橦木館」



大正時代の雰囲気が色濃く残るこの建物は、陶磁器輸出の商いで活躍した実業家である、井元為三郎の邸宅跡で、美しい意匠の洋館や和室、広々とした美しい日本庭園があります。
今回は、そんなレトロな雰囲気が溢れる邸宅の見学ツアーと、靴下の端材を利用して
手作りの飾り物を邸宅内に飾り付けようという授業が行われました。



今回の授業の先生は、橦木館の館長である、香川絢子さんと、
靴下製造メーカー「東洋繊維」の水谷陽治さんです。水谷さんは飾り物の材料として、
工場から出た靴下の端材も提供していただきました。
表面的には全く関連性がないと思われる、歴史的な旧邸宅の館長と靴下製造業者の経営者という二人の先生。しかし、この授業を通じて、それぞれの取り組みには実は深いつながりがあることが明らかになりました!

お二人からの挨拶の後、生徒さん達は、館内見学ツアー組と、和紙繊維で作られた靴下製品についてのお話を伺う組の二手に分かれ、前後入れ替わりで授業が進行しました。

■橦木館内の見学ツアー
まずは、香川さんによる見学ツアーの内容から。
見学ツアーでは、橦木館の1階と2階の各部屋ごとに丁寧に説明をしていただきました。
館内には、家主のこだわりがステンドグラスや障子の格子模様などのデザインに反映
されていて、よく見ると面白いです。



1階の台所には当時実際に使われていたトースターや魔法瓶、大型の冷蔵庫などが
展示されていたりして、天井から床、置かれているもの全てがそれぞれに大正時代の
雰囲気を醸し出していました。
ただ見に来ただけではわからない、思わず「へぇー」と言いたくなるような館長さんの
貴重なご説明をいただき、生徒さん達も説明されたものをじっと眺めたり、
感想を共有して楽しんでいました。

また、現在の橦木館は名古屋市有形文化財、景観重要建造物に指定されていますが、
お部屋は予約すれば、一般の人に貸し出しもできるとのこと。



いままでにも和室での懇親会や、写真撮影、演奏会などに利用された方もいるそうです。
そして貸出利用料が非常に安価であるため、生徒さん達は皆、驚きの表情を浮かべていました。このように、香川さんは橦木館に対して、古いものを大切にしつつ、新たな価値を生み出す場として活用させたいという想いも持たれているようです。

■美濃和紙の靴下「AMIGAMI」のブランドストーリーのお話
お庭に面するテラスの席で待っていたのは、もう一人の先生、水谷さん。
生徒さん達も水谷さんを囲むように座って、落ち着いた雰囲気でお話を伺いました。



ここでは、水谷さんが経営されている会社の歴史や、扱ってきた商品のお話。
ご自身の工場で生産している靴下ブランド「AMIGAMI」についての紹介がありました。
この靴下は水谷さん達が開発した美濃和紙の繊維で作られており、普通の靴下と比べ、
履き心地もよく、消臭効果や蒸れにくさ、耐久性もあるため、リピーターも多いとのこと。



また、水谷さんの会社である東洋繊維は、創業80年の老舗靴下工場で、製造の全工程を自社で行う、国内でも珍しい一貫工場だそうです。水谷さんは企業経営に心血を注ぐ一方、ご自身も大変研究熱心な方で、靴下製造の技術革新を追求し続け、こだわり抜いて出来た靴下のブランドストーリーを熱く語っていただきました。商品の靴下や、靴下になる前の糸の状態の和紙繊維の実物を見た生徒さん達は、その性質について興味津々に質問を投げかけ、水谷さんも丁寧に回答していただきました。

■端材を利用した飾り物作りのワークショップ
いよいよ館内に飾る、飾り物の手作りワークショップの開始です!
水谷さんからご提供いただいた端材は、さまざまの色をした輪っか状になっており、
靴下のつま先の裁縫部を切り落とした時にできるものだそうです。
1日3000個ほど出るとおっしゃっていました。
その端材の輪っかを50個束ねて紐でくくりつけると、まるで花びらのような飾り物になります。



生徒さんたちは、気持ち良い秋空の下、お庭で好きな色の輪っかを取り出して束ねて結び、
最後に糸くずを取るという工程を繰り返し、多くの飾りをつくりだしていました。
最初は慣れない感じで作っていましたが、終盤は数人で縁側に座って談笑しながら楽しそうに作っている方もいました。



そして、さらにみんなで作った飾りを紐でつなげて、鮮やかな絨毯状の飾りが完成です!完成した飾りは、館内の蔵に移動させ、床に敷いて華やかな空間に彩りました。



最後は、蔵内で記念写真を撮って授業は終了しました。
生徒さんからは、普段は見ることのできない文化財を見れてよかったことや自分たちの手で飾りを作ることが楽しかったという声が多く聞かれました。
授業後も、水谷さんから靴下についてさらにお話を伺っている方や、
その場で靴下を購入されている方もいました。



授業を終えて、水谷さんからは、
「多くの人に話を聞いてもらえて嬉しく、自分も楽しむことができた。廃材を利用したワークショップの発想は素晴らしく、良いコラボだったと思う」と笑顔で話されていました。
香川さんからも、
「庭を使ってイベントができたのはよかった。また大ナゴヤ大学さんと何か授業が作れたらと思う」と、ありがたいお言葉をいただきました。

今回の授業は、見学ツアーと工場の端材を利用した手作りの飾り物作りの二つの要素を
組み合わせたユニークな授業であったと思います。
また、関連性がないと思えた、お二人の先生の間には、実は深いつながりがあることがわかりました。
それは、香川さんは橦木館という歴史的な建造物を大切にして存続させ、その中から新たな価値を生み出したいという気持ちがあり、一方で水谷さんは靴下メーカーで先代の経営理念を尊重しつつ存続させ、さらに研究を重ねた加工方法や最新技術を用いて、新たな価値を生み出しています。
お二人の活動は「古いものを大切にし、新しい価値を生み出す」という観点から見ると、実は非常に親和性が高いと言えることに加え、実際に捨てるはずの端材を利用して飾りを作るという体験を通じて、深く学ぶことができました。

名古屋には魅力的な建物は他にもたくさんあるので、今回のような他にはない面白い体験と発見ができる授業を大ナゴヤ大学でこれからも作っていきたいです。

レポート:河津一輝
カメラ:小林優太

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

香川絢子 / 文化のみち橦木館 館長

広島市出身 安芸熊谷家の客分「中屋(なかのや)」の長女 龍谷大学文学部史学科卒業。半導体メーカー、ウエディング・バンケットプランナーを経験した後に名古屋最古の老舗料亭の運営に「若女将」として11年関わる。 2019年11月「G20サミット 愛知・名古屋外務大臣会合」の会食会・文化行事の運営の実績などを活かし、名古屋を拠点に和食の文化、接客業、日本の伝統芸能を盛り立てるべく邁進している。中の屋株式会社 代表取締役。
文化のみち橦木館:https://shumokukan.jp/

水谷陽治 / 株式会社東洋繊維 専務取締役

岐阜市出身。靴下ソムリエ 3代目兄水谷顕治社長と共に国内靴下製造業の持続可能性を追求する。素晴らしい山々に囲まれ、清流長良川の中州に位置する靴下工場。数々のブランドOEM生産で培った技術と優秀なスタッフの手で作り出す靴下をより多くの方に知って頂きたい。履いて頂きたい。和紙糸靴下パイオニアメーカーとして地元美濃和紙を使った自社ブランドAMIGAMI アミガミを展開中。
株式会社東洋繊維:https://toyoseni.jp/

今回の教室

文化のみち橦木館

住所:名古屋市東区橦木町2ー18
※地下鉄桜通線「高岳」1番出口より徒歩10分
 名鉄瀬戸線「尼ヶ坂」より徒歩12分
 駐車場:無

地図を見る

陶磁器商として活躍した井元為三郎が、大正末期から昭和初期に建てた邸宅。大きく区画割りされた敷地に和館、洋館東西2棟の蔵、茶室、庭園が残されており、現在は名古屋市指定有形文化財、景観重要建造物に指定されている。