授業詳細
CLASS
お金を学ぶ!?
おこめのお金で街をモリモリ元気に!「円頓寺商店街×おむすび通貨」
開催日時:2012年12月08日(土) 14時00分 ~ 16時00分
教室:わや食堂 5Fギャラリー
レポートUP
先生:
吉田 大 / おむすび通貨事務局長
カテゴリ:【くらし】
定 員 :10人
※1:本授業の抽選は2012年11月29日(木)に行います。(抽選予約受付は11月29日(木)13時までとなります。)
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2012年12月6日(木)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:会場使用費、実費として、200円を頂戴します。
“お金”をテーマにした授業名を見て、難しそう、興味がない、と感じた方もいるかと思います。
ご安心ください、
今回は、身近なお金、さらには地域通貨、コミュニティー通貨などの話しを通じて、「お金について皆で考えよう!」がテーマです。
最近、地域通貨で注目されているのが、おむすび通貨。6ヶ月の有効期限内に限って提携店で使える地域通貨で、有効期間終了後には、おいしくて安全な地元のお米と交換することができます。まさに、「消費者」「提携店」そして「提携農家」を通貨によって“むすび合う”仕組みとなっているんです。提携店は、名古屋市、岡崎市、豊田市などの地域に、約120店舗あります。
今回の先生は、このおむすび通貨を発行する「物々交換局」事務局長の吉田さんです。吉田さんは、10年ほど前に、旧足助町内山村の集落で暮らし、自分で米や大豆をつくるようになりました。そのなかで、多くの地域住民との交流に支えられ、豊かな暮らしというものに気づいたそうです。おむすび通貨を通して、自分が味わったようなあたたかい交流が生まれてほしいという願いから、この新しい経済システムは生まれました。
教室となるのは、名古屋でもっとも歴史のある商店街「円頓寺商店街」(西区)。こちらでもおむすび通貨を取り入れる試みが行われています。
寄付が注目されたり、クラウドファンディングといった、プロジェクトに必要な資金をファンから募ることができるプラットフォームができ、そこでお金が集まるようになったりと、消費するお金だけではなく、誰かのために使うお金も出てくるなど、お金の使い方も少しずつ変化しています。
ふだんお金についてあまり考えたことがない方も、この機会にみんなで話し合い、地域(コミュニティー)とお金の関係、さらには、自分自身のお金の使い方についてじっくり考えてみませんか?
13:45 受付開始
14:00 授業開催
14:05 自己紹介
14:10 お金の仕組みについて学ぶ①
14:40 ワークショップ①
15:00 おむすび通貨について学ぶ②
15:30 ワークショップ②
15:40 感想をシェア
15:50 アンケート・集合写真
16:00 授業終了
【参考】おむすび通貨ホームページ
(授業コーディネーター / 大野 嵩明)
コーヒー1杯400円。
みなさんは、何杯のごはんとなら交換しますか?
この日行われた授業のテーマは『お金』。
限られた地域や提携店舗で使える地域通貨“おむすび通貨”を発行する「物々交換局」事務局長である吉田 大さんが先生です。
吉田さんは、幼少の頃、ご近所づきあいが少ないことに違和感やさみしさをおぼえ、10年前に豊田市足助町に移り住んでからは、良くもわるくも(?)お隣さんとの距離が近いことに魅力を感じているそう。
さて、ここで重要なキーワードになってくる「コミュニティ」。
ご近所の方からお野菜などをいただくなどの「相互扶助」の考えが、コミュニティにはあります。
また、自分の欲しいものと、自分が持っている何かを交換する「物々交換」ですが、冒頭の設問、みなさんの答えはいかがでしたか?
生徒の皆さんは、3人一組になってもらい話し合いました。
「喫茶店で時間をつぶす」、「コーヒーやお米のおいしさにもよる」など、いろんな意見が出ましたが(笑)、それぞれ1杯、3杯、20杯!などの答え。農家の実利益をかんがえると、400円のコーヒー1杯と交換できるご飯は40杯だそうです!
人によって価値観はちがうのに、物々交換って、けっこうむずかしいかも。
そこで登場するのが、みんなが一定の価値をみとめている「貨幣」というお金。
お金は便利だけど、そこには盲点が。。。
「1万円」は今も来年も「1万円」だけど、「1万円のセーター」は来年になったらもはや「1万円のセーター」ではなくなります。お金は常に一定の価値があるために、どうしてもお金のほうが有利になってしまい、お金を使わないで貯めておきたくなります。
経済がもっと自由化したら、発展をうながせるか?
例えば原材料の表示や、最低賃金法など、規制があるものをすべて取っ払い、完全に自由な経済活動を許したら、どんな世の中になるでしょうか?
生徒の皆さんからは、安全性や人権の無視、それによる極端な低価格の実現により、資本や土地を持っている企業や資産家が独り勝ちし、独裁国家のような社会になってしまうんじゃないか・・・など、不安な声が聞かれました。
ある一定の「規制」が、じつは重要な役割を担っているのかもしれません。
それでは、流通する地域や使える店舗が決まっていて、有効期限もあって使い道も限定されているお金「おむすび通貨」はどのようなお金なんでしょうか?
私たちがふだん使っている日本円は、国の信用度が担保で、日本という国が誰からも信じてもらえなくなったら、ちっとも価値がなくなってしまいます。
おむすび通貨は、名前の通り、お米と交換ができるお金です。“担保がお米”なんですね。これを、吉田さんは“米本位制”と呼んでいます。また、使える地域や店舗が限られているため、地域の経済を守る一面もあります。
これまで3年間、毎年やりかたを変えているおむすび通貨。来年は、どんな流通方法が取り入れられるのでしょうか。吉田さんは、おむすび通貨を使ってみることで、ちょっとした仲間意識を持ってもらえるといいなぁとおっしゃっていました。
最後に、生徒の皆さんから感想を。
「年金の一部の使い道を旅行などの娯楽に限定させる」「コンビニのお弁当の宅配サービスをおむすび通貨で買えるように」といった提案から、「日本円の価値がなくなっても、おむすび通貨があればご飯は食べれる!(笑)」「使って楽しいお金だから、ぜひ自分の暮らしにも、取り入れてみたい」とコメントをいただきました。
使ってみることで価値がわかるおむすび通貨。みなさんも、機会があればぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
(ボランティアスタッフ:都築佑那)
みなさんは、何杯のごはんとなら交換しますか?
この日行われた授業のテーマは『お金』。
限られた地域や提携店舗で使える地域通貨“おむすび通貨”を発行する「物々交換局」事務局長である吉田 大さんが先生です。
吉田さんは、幼少の頃、ご近所づきあいが少ないことに違和感やさみしさをおぼえ、10年前に豊田市足助町に移り住んでからは、良くもわるくも(?)お隣さんとの距離が近いことに魅力を感じているそう。
さて、ここで重要なキーワードになってくる「コミュニティ」。
ご近所の方からお野菜などをいただくなどの「相互扶助」の考えが、コミュニティにはあります。
また、自分の欲しいものと、自分が持っている何かを交換する「物々交換」ですが、冒頭の設問、みなさんの答えはいかがでしたか?
生徒の皆さんは、3人一組になってもらい話し合いました。
「喫茶店で時間をつぶす」、「コーヒーやお米のおいしさにもよる」など、いろんな意見が出ましたが(笑)、それぞれ1杯、3杯、20杯!などの答え。農家の実利益をかんがえると、400円のコーヒー1杯と交換できるご飯は40杯だそうです!
人によって価値観はちがうのに、物々交換って、けっこうむずかしいかも。
そこで登場するのが、みんなが一定の価値をみとめている「貨幣」というお金。
お金は便利だけど、そこには盲点が。。。
「1万円」は今も来年も「1万円」だけど、「1万円のセーター」は来年になったらもはや「1万円のセーター」ではなくなります。お金は常に一定の価値があるために、どうしてもお金のほうが有利になってしまい、お金を使わないで貯めておきたくなります。
経済がもっと自由化したら、発展をうながせるか?
例えば原材料の表示や、最低賃金法など、規制があるものをすべて取っ払い、完全に自由な経済活動を許したら、どんな世の中になるでしょうか?
生徒の皆さんからは、安全性や人権の無視、それによる極端な低価格の実現により、資本や土地を持っている企業や資産家が独り勝ちし、独裁国家のような社会になってしまうんじゃないか・・・など、不安な声が聞かれました。
ある一定の「規制」が、じつは重要な役割を担っているのかもしれません。
それでは、流通する地域や使える店舗が決まっていて、有効期限もあって使い道も限定されているお金「おむすび通貨」はどのようなお金なんでしょうか?
私たちがふだん使っている日本円は、国の信用度が担保で、日本という国が誰からも信じてもらえなくなったら、ちっとも価値がなくなってしまいます。
おむすび通貨は、名前の通り、お米と交換ができるお金です。“担保がお米”なんですね。これを、吉田さんは“米本位制”と呼んでいます。また、使える地域や店舗が限られているため、地域の経済を守る一面もあります。
これまで3年間、毎年やりかたを変えているおむすび通貨。来年は、どんな流通方法が取り入れられるのでしょうか。吉田さんは、おむすび通貨を使ってみることで、ちょっとした仲間意識を持ってもらえるといいなぁとおっしゃっていました。
最後に、生徒の皆さんから感想を。
「年金の一部の使い道を旅行などの娯楽に限定させる」「コンビニのお弁当の宅配サービスをおむすび通貨で買えるように」といった提案から、「日本円の価値がなくなっても、おむすび通貨があればご飯は食べれる!(笑)」「使って楽しいお金だから、ぜひ自分の暮らしにも、取り入れてみたい」とコメントをいただきました。
使ってみることで価値がわかるおむすび通貨。みなさんも、機会があればぜひ参加してみてはいかがでしょうか。
(ボランティアスタッフ:都築佑那)
先生
吉田 大 / おむすび通貨事務局長
釣りやキャンプの趣味が高じて旧足助町に移住した後、自然のなりゆきで、賃労働消費生活から山村コミュニティの生産的生活にシフト。 勤務先で労働争議を経験した後、組合経営を目指して特許業務法人を創立。 資本主義市場経済の不条理を是正する手段として、流域圏内で流通する米本位制コミュニティ通貨を着想。 2010年からおむすび通貨を発行する物々交換局を運営している。 おむすび通貨:http://www.f-money.com/