授業詳細
CLASS
みんなで朝ごはん!朝5時オープンの朝ごはん専門店「駅西あさごはん」立ち上げのストーリー
開催日時:2018年02月10日(土) 8時00分 ~ 11時00分
教室:やきとり竹橋
レポートUP
先生:
高原 潮 / 駅西あさごはん 代表
カテゴリ:【くらし, 食, 】
定 員 :15人
※アレルギーの心配がある方は事前にご相談ください。
※集合場所:名古屋駅太閤口 噴水広場
※開催3日前以降のキャンセルは、この日の為に準備を重ねてきた先生・コーディネーターともに、
とても悲しい思いをいたします。キャンセルのないようお願いいたします。
名古屋駅から徒歩10分。週末土日に限り、朝五時から鯛茶漬けを振舞っているお店がありました。
朝5時オープンと聞くと、そんな朝早くから来るお客さんっているの?
と言われてしまいがちですが、
その時間ファストフードの店しか営業していない名古屋駅周辺に
夜行バスに乗りやって来た人たちにとってにとってオアシスのような
場所になりました。
始発を待ったり、目的地となる店のオープン時間を待つお客さんの
ニーズに応えるだけではなく、地域の人の間でも噂となり、
毎食完売するほどの人気でした。
この「駅西あさごはん」。実は、企画・運営のすべてを名古屋の大学生が立ち上げました。
駅西地区を3年間調査してきたゼミのメンバーが中心となり、
研究を活かしてプロジェクトを進めました。
仕入れを地域の椿魚市場で行い、朝食を振る舞うお店は
駅西の居酒屋「やきとり竹橋」に朝のみお借りして営業。
店舗で使う食器についてはクラウドファンディングで集めた
資金を元に東海エリアの道具にこだわりました。
今回、授業では駅西あさごはんのみなさんを先生として迎え、
駅西の街を案内してもらった後、実際に鯛茶漬けの朝ごはんをいただきます。
駅西あさごはん立ち上げの話、営業期間中の裏話、
そして、およそ3ヶ月の営業を経てメンバーはどこに向かっていくのか。
美味しい朝ごはんをみんなで食べながらぜひ聴いていただきたいです。
【ポイント】
・リニアの路線開発に向けて変化していく駅西エリアを
学生はどう見ているのか!
・クラウドファンディングでお店開店に挑戦!
・美味しい朝ごはんをみんなで食べよう!
【授業スケジュール】
7:45 受付開始(名古屋駅太閤口 噴水広場集合)
8:00 - 出発
8:30 - 会場到着
9:00 - お話〜駅西あさごはんを立ち上げるまで、
そしてこれから。
9:30 - みんなで朝ごはん!
11:00 - まとめ・記念撮影
授業コーディネーター:山田卓哉
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キャンセル料について
安定的な運営のため、開催2日前以降のキャンセルはキャンセル料を申し受けます。あらかじめご了承ください。
やむを得ずキャンセルされる場合は、dai-nagoya@univnet.jpまでお早めにご連絡ください。
※電話連絡も可能ですが、打ち合わせなどで電話に出られない場合があります。留守電にメッセージを残してください。
Tel:070-5459-8213(受付時間:10:00~17:00 ※定休日:土・日・祝)
【キャンセル料】
2日前〜前日のキャンセル:参加費の50%
当日のキャンセル、無連絡不参加:参加費の100%
※電話でのキャンセルは当事務局の営業日、営業時間内にご連絡いただいた日を基準とします。
※代わりに参加できる方がおられる場合、キャンセル料は不要です。その旨をご連絡ください。
※無連絡不参加の場合、以後のご参加をお断りすることがございます。
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そんな話題性抜群だった鯛茶漬けの朝ごはん専門店、駅西あさごはん。
その立ち上げからクローズまでのストーリーを聞けるということで、朝8時、大ナゴヤな僕たちは名古屋駅に集合した。朝早い集合だったにも関わらず、はじめて大ナゴヤにきた人、京都からきた人、東京からきた人、取材にきた人とバリエーション豊か!この授業の吸引力はすごい・・集合の時点で実感した。
先生は高原 潮(タカハラ ウシオ)さん。名古屋市立大学の学生で、駅西のまちづくりについて研究をしている。
集合場所で簡単に挨拶を済ませ、先ずは八百屋さんに向かう。鯛茶漬けの食材を実際にどのように仕入れていたのか、駅西の歴史にも触れながら、実際のフローを見せてもらった。
名古屋駅から少し歩くと、そこにはとても長い歴史が残っていた。名前は「駅西銀座通商店街」と言うらしい。
し、、、知らない、、、っ!!!
名古屋駅からとても近いが、少し距離があった。名古屋生まれ・名古屋育ち・名古屋勤務中な僕も、このあたりを歩くのは初めて。建物はサビサビ、看板のフォントはめちゃくちゃ昭和!近年の名古屋駅周辺の開発とのコントラストを強烈に感じた。
とても哀愁のあるステキな雰囲気だったが、椿神明社や椿魚市場などの地域の姿はリニアの開発などでいろいろと変わってしまうそう。
八百屋さんや市場を紹介してもらい、今回の教室【やきとり竹橋】に到着した。
ここは古い建屋をリノベーションし、夜は焼き鳥屋さんを営業している。外装、内装ともにとても素敵な雰囲気で、すごく落ち着いた。「これはぜひ、夜にもきてみたい」と思わせる魅力があった。
こんなところで朝に鯛茶漬けが食べられたら、そりゃ、たまらないですよね。駅西あさごはんとは、駅西銀座商店街で、朝5時からやっている朝ごはん屋さんである。
目的は駅西全体の活性化であり、大学生が企画運営をしている。店舗交渉から、メニュー考案までを行った。食材は駅西で仕入れたものを使用することを決めていた。
今回の事業開始の背景は、2016年に開催されたシンポジウムでのテーマがきっかけだった。
そのテーマとは【先ずは事業をやる。そしてまちで稼ぐ。】(稼げなければ、持続可能性がないから、とのこと。確かに。)高原さんたちは、まず、駅西について考えた。すると、駅西は夜行バスのターミナルがあるが、行く場所がないことに気が付いた。
そこで、早朝にゆっくりできて、なおかつ名古屋って楽しいね。と言ってもらえる場を作ることを決意。
朝ごはんであれば夜に営業しているお店を、使用しない朝の間だけ使用させてもらうという”やどかり”の手法が使えることもポイントだった。
事業にあたり、2つの課題があった。
①資金②調理・運営ノウハウ
そこで、どのように解決したかというと③資金は、クラウドファンディングを活用した。こちらは好評で、2週間で50万円の調達を達成。
④については新栄の料亭や竹橋さんにアドバイスをもらうなどし、高原さんたちは課題を解決した。
駅西あさごはんは、メディアにも取り上げられたり、食材が尽きてしまうほどの大盛況であったりで、一見とても華々しく見える。
だが、その裏にはとてつもない苦労があった。
高原さんの、三か月を終えての一番の感想は「いろいろあったが、疲れた、が本音です。」とこぼした。得たものはたくさんあり、お金では変えない体験をたくさんさせてもらったが、本当に大変だった。と苦笑いを浮かべた。
メンバーは大学生なので、当然、普段は学校に行き、授業後や休みはバイトをしている。8人の学生が最終電車と始発を駆使して、鯛茶漬けを食べに来るみんなに朝ごはんを提供していたのだ。
高原さんは睡眠不足のため、交友関係やバイトにも露骨に支障を出し、本当に大変だったと繰り返していた。
それはもう、考えただけで、壮絶である。
待ちに待った鯛茶漬け、実食のお時間!
コトン。
テーブルに出された鯛茶漬け。先ず目に入ったのは、器。大変雅である。
聞くと、クラウドファンディングで集めた資金で、常滑焼の器をこしらえたとのこと。こんなところにも”名古屋って楽しいね”に対するこだわりが見えた。抜け目がない。
ゴハンの上に乗っかっている鯛は少し厚めで、食べ応えがありそう・・・。つやつやと脂がのっており、とても新鮮に見えた。そこに、温かいダシ汁をソロソロと注いでもらう。透明感のあった鯛がキュッと、白く引き締まる。もうガマンの限界である。
先ずはお米とダシ汁を口に運ぶ。あ、おいしい!鯛が口に入る前でも既にうまい!なくてもいける!!!ほしいけど!!!
ダシがとても上品で、薄くなく、濃くなく、とてもよい塩梅。
そして、お次は主役の鯛。
厚みがあって、やっぱり噛み応えがある。鯛の味がし〜〜っかりと口の中に広がる。ダシ汁の旨味と絡み合って、もう、たまらない。
こんなの朝に食べれるの、しあわせすぎない??
遠方からわざわざ出勤前に朝ごはんを食べにくる人もいたというが、それも納得。めちゃくちゃおいしいですもん。
食目的で参加した今回の授業だったが、駅西の歴史に触れ、置かれた状況を知り、学生が事業に挑戦する背景〜得たことや苦労したことを赤裸々に聞くことができ、大変密度の濃い授業であった。
学長のヤマタクも言っていたが、華々しい物語の裏には、とてつもない苦労や、想像のつかないできごとが山のように付き纏う。その、メディアなどでは中々触れることのできないたくさんのリアルなエピソードを教えてもらった。
また、この鯛茶漬けが駅西で食べられる日を、大ナゴヤ大学、学生一同、楽しみにお待ちしております。
レポート:中上敦幾
写真:井上麻衣
先生
高原 潮 / 駅西あさごはん 代表
名古屋市立大学に所属し、ゼミのメンバーを主体として「駅西あさごはん」を立ち上げる。 クラウドファンディングで資金調達をし、サクセス。 SNSでの反応が後押しし、一躍朝ごはんの有名な店となる。 2017年10月14日から2018年1月14日までやきとり竹橋の店舗を”やどかり”し営業する。 https://peraichi.com/landing_pages/view/ekinishiasagohan
今回の教室
やきとり竹橋
住所:愛知県 名古屋市 中村区竹橋町31-17
地図を見る
新鮮な地鶏を使用した、焼き鳥が名物の居酒屋。
商店街にあった店舗をリノベーションして活用しています。必要以上に建物に手を加えず、その歴史を活かした雰囲気のよい空間が魅力です。
「駅西あさごはん」のプロジェクトでは、関西を中心に広がりを見せている「ヤドカリ」の手法を参考に、店舗が営業していない、朝の時間帯に間借りしていました。
※facebookページ
https://www.facebook.com/pg/yakitori.takebashi/reviews/