授業詳細

CLASS


一から学ぶ仏像の世界、なごや仏像散歩-七寺 観音菩薩、荒子観音寺 円空仏-

開催日時:2018年06月09日(土) 13時00分 ~ 17時00分

教室:七寺

レポートUP

先生: 成沢崇 / 株式会社成澤勝治郎商店 代表取締役

カテゴリ:【カルチャー/まち歩き/歴史・文化】

定 員 :25人

【参加費用】
※参加費としてお一人様3,000円頂戴します。(保険料、拝観料含む)
※御朱印が欲しい方は、それぞれ別途300円必要。(受付時に、お申し付けください)
※地下鉄を使っての移動があります。料金は各自お支払いください。(大須観音駅 → 高畑駅)

【集合・解散場所】
集合場所(受付開始12:45〜):七寺(〒460-0011 愛知県名古屋市中区大須2丁目28−5)
解散場所:荒子観音寺(〒454-0861 愛知県名古屋市中川区荒子町宮窓138)
仏像・・・。
お寺に行くと見かけるけれど、どれも同じじゃないの?
っと思っている方もいるかもしれません。

よーく見ると違っているのです!

仏像として表される仏は、
「如来」、「菩薩」、「明王」、「天部」と大きく4つに分けられ、
それぞれの位置づけと役割があります。

また、飛鳥時代から製作がはじまった仏像は、
その時代に生まれた流行の様式によって表現方法が変わり、
同じ仏でも、別の仏に見えることもあるそう。

今回の授業では、仏像や社寺に興味がある人たちが気軽に集える場
として「名古屋仏像研究会」を主催する成沢崇さんを先生に迎え、
仏像の見方や魅力を学んでいきます。

成沢さんは、みうらじゅんさんが案内する東海地方の
仏像情報を集めた「東海美仏散歩」に協力するなど、
かなり仏像に詳しい方。

教室は、前半は大須にある七寺、後半は移動して荒子観音寺。

七寺では、仏像の見方などの講義の後、
平安時代後期につくられた重要文化財の観音菩薩坐像を拝観します。

幅広い仏像に触れてもらおうと後半は、
毎月第二土曜日が御開帳の荒子観音寺に移動し、
七寺で見た観音菩薩とは、テイストの全く異なる円空仏を拝観します。

江戸時代に岐阜県美濃地方に生まれ、全国を行脚した僧・円空は、
仏師としても知られ、行く先々で彫った神仏像は12万体と伝わり、
その内、愛知県には3,200余体があるそう。

最後に、仏像の見方や魅力のまとめて、終了となります。

実は、寺院数全国一を誇る愛知県。

授業を通して、仏像の基礎を学び、
このまちに今も在り続けている仏像と出会う旅へ出かけましょう!

【スケジュール】
12:45 受付開始
13:00 授業開始、導入
13:20 レクチャー1
14:00 本堂内で重要文化財の観音菩薩坐像2体を拝観
14:30 移動
15:30 荒子観音寺にて円空仏の拝観
16:00 レクチャー2、まとめ(仏像の見方や魅力のまとめ)
17:00 授業終了、解散

授業コーディネーター:大野嵩明

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キャンセル料について
安定的な運営のため、開催2日前以降のキャンセルはキャンセル料を申し受けます。あらかじめご了承ください。
やむを得ずキャンセルされる場合は、dai-nagoya@univnet.jpまでお早めにご連絡ください。
※電話連絡も可能ですが、打ち合わせなどで電話に出られない場合があります。留守電にメッセージを残してください。
Tel:070-5459-8213(受付時間:10:00~17:00 ※定休日:土・日・祝)

【キャンセル料】
2日前〜前日のキャンセル:参加費の50%
当日のキャンセル、無連絡不参加:参加費の100%
※電話でのキャンセルは当事務局の営業日、営業時間内にご連絡いただいた日を基準とします。
※代わりに参加できる方がおられる場合、キャンセル料は不要です。その旨をご連絡ください。
※無連絡不参加の場合、以後のご参加をお断りすることがございます。
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最近は御朱印ブームなどもあって、お寺に参拝される方も増えているようです。今回は、そんなお寺の仏像にスポットをあて、名古屋にある仏像を実際に見に行って、仏像の知識を深める授業が開催されました。



集合場所の大須にある七寺(ななつでら)に続々と集まった生徒さん達は、仏像はカッコイイというイメージしかなくて知識がまったくないという方もいれば、仏像が好きで奈良や京都によく行くという方もいて、御朱印帳を持参されている方もいました。

今回の先生は名古屋仏像研究会を主催されている、成沢崇さん。まずは、本堂の外に鎮座している胎蔵界大日如来像の前で、成沢さんから仏像の階級毎の特徴や制作技法などを説明してもらいました。



続いては七寺の本堂に移動し、住職さんから七寺の歴史についてお話していただきました。

七寺の名称の由来は、もともとは七つの仏閣があるお寺ということで、昔はとても広いお寺だったそうです。本尊には平安時代後期につくられた阿弥陀如来像と観音、勢至菩薩像の三尊像がありましたが、戦火によって、阿弥陀如来像は焼失。現在は、なんとか持ち出すことができた観音、勢至菩薩の二像が重要文化財として安置しているとのこと。



そして、実際に本堂の中で仏像が安置してある場所である「内陣」に許可をとって入らせていただき、重要文化財の勢至菩薩、観音菩薩を間近で拝観させてもらいました。

ここでも、住職さんのご説明があったのですが、生徒さんからも「なぜ阿弥陀如来が本尊なの?」、「仏像の汚れは戦火によってついたもの?」など、積極的に質問をされていました。



また、本堂の中には消失前の阿弥陀如来像や七寺の写真、七寺が保有している一切経などが展示してあり、ここでも生徒さんの質問に対して住職さんが、回答する形で説明をされていました。



七寺をあとにして、続いては地下鉄で高畑駅へ移動し荒子観音寺へ。

荒子観音寺は江戸時代の仏師である円空の彫った仏像である「円空仏」がたくさんあることで有名です。

早速、山門にある円空作の仁王像を拝観しました。木の格子から覗きこむ形で見た仁王像は全体的に丸みかかっていて「漫画に出てきそう…」と感想を述べる生徒さんもいました。





また、毎週第二土曜日にのみ本坊で公開される円空仏も、ボランティアガイドさんの説明をうけながら拝観してきました。

生涯で12万体もの仏像を彫ったと言われている円空作の仏像は、様々なサイズの仏像だけでなく、童子や神像といった種類の像も多く安置してあり、「ほほえみの円空」と言われているだけあって、ほとんどの像が穏やかな笑顔をしており、省略化された彫刻技術のなかにも芸術性を感じることができました。



最後は、本堂で円空作の釈迦如来像、大黒天像を説明を受けつつ拝観して、授業は終了。帰りに円空作の迦楼羅天の模刻キーホルダーもお土産としていただき、生徒さん達も楽しかった!いろいろ見られてよかった!と感想を話されていました。



様々な場面で、わかりやすい解説をしていただいた先生の成沢さんも「東海地方にも少し足を伸ばせば様々な仏像があるので、見に行ってほしい。まずは、あまり深く考えずにマナーを守りつつ仏像を拝観し、感じてもらって、そこから知識をつけていってもらえれば」と締めの言葉をおっしゃっていました。

寺院数が日本一である愛知県において、お寺はあることは知っているが、よく知らないという方が多数いるなかで、こうして仏像について解説をうけながらみんなで拝観することで、お寺のあり方を再考するきっかけになり、地域コミュニティの発展にも寄与されていってほしいなと思いました。



レポート:河津一輝
写真:白倉 幸治

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

成沢崇 / 株式会社成澤勝治郎商店 代表取締役

サブカルチャーである仏像や社寺に興味がある人たちが気軽に集える場として名古屋仏像研究会を主催。 みうらじゅん氏が案内する東海地方の仏像情報を集めた「東海美仏散歩」(ぴあ)を出版。 名古屋市西区栄生にて京都の「モノ」「コト」が集うセレクトショップとして東海地方初の京都アンテナショップ「丸竹夷」をプロデュース。

今回の教室

七寺

住所:〒460-0011
愛知県名古屋市中区大須2丁目28−5
「地下鉄鶴舞線「大須観音」駅下車、徒歩約3分」
地図を見る

七寺(ななつでら)という呼称は、延暦6年(787)、紀是広によって七堂伽藍が建立された故事から来たもの。江戸時代には芝居小屋が3つもあった程、境内は広くにぎやかなところであった。