授業詳細
CLASS
自分で肩書をつくる生き方〜「好き」をカタチにする肩書とは?
開催日時:2018年06月16日(土) 18時30分 ~ 21時00分
教室:なごのや別館ラウンジ
レポートUP
先生:
横田 親 / 小商い塾 塾長
小橋 昭彦 / 肩書研究家
カテゴリ:【くらし/コミュニケーション】
定 員 :15人
複業、パラレルキャリアという言葉が耳に入ってくるようになり、
生き方、働き方がどんどん多様になってきました。
趣味のように始めたブログやアクセサリー作りでお金が稼げている人や、隙間時間にイベントを開いて、会社でも家でもないコミュニティを作っている人もいます。
私自身も、普段グラフィックデザインの仕事が中心ですが、自宅をシェアリビングとして住居兼オープンスペースにするなど場づくりを始めたりしています。
こんなに個人が発信でき、何が仕事になるかわからないような今の時代に、
従来の肩書の中から自分に当てはまるものを選ぶだけというのはなんだか「もったいない」気がしています。
いっそ、自分が表したい自分を「肩書」というカタチで、もっと自由に、もっと多様に、作ってみてもよいのではないでしょうか。
とはいえ、それを一人で考えるのは難しいと思います。
この授業を通して、一緒に考える機会にできたら嬉しいです。
一人では浮かばないアイディアもゲストや参加者の皆さんと一緒だったら思いつくかもしれません。
また、肩書を考えることは、これからの働き方や生き方について考えるヒントにもなるかもしれないと思っています。ぜひ、どんな風に生きていこうか考えている最中の人にも参加していただきたいです。
今回の授業では、好きなことから仕事をつくり、それが肩書になっている横田親さんを先生としてお招きします。
横田さんが住んでいるのは、最近移住者が増えて「面白い人が集まる街」として活性化している兵庫県丹波篠山地域です。山に囲まれたちょっと都会な田舎なのですが、住民がそれぞれの好きなことを存分に発揮し、人生を楽しんで生きています。地域間交流という観点からも楽しんでいただければと思います。
授業の中では一緒に生徒の皆さんもおしゃべりする感覚で「好き」を見つけてみましょう!
<肩書きシリーズ>
今回、肩書きを考える授業を計4回の授業として開催し、
様々な角度からこれからの「肩書き」を考えます。
一回限りの参加ももちろんOKです。
第1回(6/16) 「好き」をカタチに
内容:「好きを仕事にする」って本当にできるのだろうか?みんなの「好き」をおしゃべりする感覚で見つけてみましょう!
第2回(7/20) 想いを伝える
内容:今までの人生で大事にしてきたものは何だろう。今、自分が大切にしているものは何か話してみましょう。
第3回(8/23) 人からつけてもらう
内容:肩書は必ずしも自分でつけなくてもいいかもしれない。肩書って本当に必要なのか?人からつけてもらうのはどうか?など考えながら第三者に肩書きをつけてもらいます。
第4回(9/14) 自分のキャッチコピー
内容:Beの肩書でも、Doの肩書でも、何かしら自分にキャッチコピーをつける感覚で、まずは周りの人に名乗ってみよう!
<おすすめポイント>
・参加型の形式で、先生との距離が近いです。質問の時間やグループで話す時間をしっかりとります。
・ファシリテーターとしてお呼びするのは、20年以上前から「名刺に書くべきは肩書ではなく、能書きである」という思いから、自分ができることが増えるたびに名刺をバージョンアップさせてきた小橋昭彦さん。肩書とは?ということについて人生を通して研究している肩書研究家。
<スケジュール>
18:00~受付
18:30~授業開始、導入
18:40~ゲスト:横田親さん
ファシリテーター:小橋昭彦さん
19:40~休憩
19:45~会場からの質問タイム
20:00~ワークショップ&ディスカッション
「好き」を書き出して共有しよう!
20:50~振り返り
21:00 終了
【授業コーディネーター】
置塩ゆかり
第1回は、「好き」をカタチに、と題し、兵庫県丹波市に移住された小橋明彦さん(丹波市市議会議員)、横田親さん(小商塾塾長)をお招きし、肩書きを問い直す授業を行ないました。冒頭、恒例の自己紹介タイムでは、電機、IT、金融、農業、教育といった事業領域と営業、ライター、コーディネーター等、専門性に関する話題があり、肩書きを整理したい、考えたいという皆さんの熱い思いが語られました。
その後、小橋さん、横田さんに加え、山田卓哉さん(大ナゴヤ大学 学長)を交え、仕事の機会の作り方、肩書きを支えるもの、自分の資本という各種テーマに対する意見交換を行ないました。
仕事の機会の作り方について
山田さんからは「自らブルドーザーとして開拓した訳ではなく、相手の大変に関わっていたらお金を頂ける形になった。相手が喜び、嬉しさ、幸せになれる事をやりたい」。それゆえ、アウトドアウエディングの仕事では、依頼者に拘りがない仕事は引き受けなかったという話がありました。
横田さんからは、逆に「縁ではなく自らブルドーザーをした(笑)」との話があり、丹波市ではブータンと繋がるGNHセンターをやりたいと思ったから開設し、結果、拡がってきた。但し「自分が目立つというよりも、相手に喜ばれることが好き」というコメントがありました。
肩書きを支えるものについて
3名の登壇者の肩書きを支えるものは様々でしたが、根底には「人との繋がり」を強く感じました。山田さんからは、上司から組織人としての仕事、自身が取り組みたい仕事、どちらかを選べと迫られ、自身がミッションと感じる仕事に興味があった。誰かが最悪助けてくれるという過信があったというコメントがありました。
小橋さんからも、広告代理店のコピーライターとメール情報誌の編集長を兼業する中で、退職を選んだ際、人との繋がりで何とかなったという話がありました。横田さんからも農業をクビになり、NPOの仕事を週2日に詰め込み、残り5日で経営者相手に無料コンサルの機会を得て、ひたすら深堀り、吸収する機会を設けたこと。「そんなんで生きていけます」を大事にしているという貴重なコメントがありました。
自分の資本について
横田さんは、「人の期待に応えるだけでは早くに消耗する。無理なものは無理として、身体と心の反応に耳を傾け、欲している事を兎に角やる。何かの基準を持って自分自身を維持することが大切」と熱く説かれました。山田さんも、「お金は稼いでないが何かを稼いでいること。お金で食べるを生業にせず、大ナゴヤ大学の学長を介して得られたチャンスとスキルを5年、10年後に面白い事を続ける為の基盤にしたい」とのコメントがありました。
疑応答について
複数交わされましたが、興味深かった内容を2点取り上げます。
肩書きとは
横田さんからは「発言するとテンションが上がるもの、自分が気に入っているもの。そして試しに発信してみる事が大事であり、内容は、例えば感動配達人とか、職位ではなく自分の事業名やキャッチコピーが相当する。試しに名刺にしてみるのもおススメです」との回答がありました。ご友人の井口さんからは肩書きは相手に提供できる価値、言うべきことを伝えていく事が大切とのフォローもありました。
すぐ悩むことについて
サッサと発言し、一人で抱えず、人に振ること。1日悩んで答えの出ない問いは答えの無い問いである。3分悩んで答えが出ないという別の表現もありますという発言もあり、笑いを誘っていました。
肩書きという切り口で働き方、そこから得られる自身の生き方と幸せを見つめ直す第1回目でした。肩書きを再定義すると、相手に何をしてくれるかを示す名前以外の社会的記号。その支えとなる組織(会社)も自身も一つで決められる、語られる時代ではない中、自分が幸せと感じる役割を自ら選択し作る気構えが大事と強く感じました。
レポート:白倉幸治
写真:石塚いづみ
先生
横田 親 / 小商い塾 塾長
人の話をとことん聴くことが喜びであり、それが仕事というカタチになったのが「小商い塾」である。数年前に小商い塾を立ち上げ、現在では全国の様々な場所で開催中。昨年から名古屋も開催。個人個人の「好き」こそがその人の持っている他には真似できない可能性であり、それを大事にするための応援を日々行っている。人への影響力が半端なく、横田さんに連れられて兵庫県丹波市に移住した人もあちこちに。「幸せとは何か」ということも常に考えており、幸せの国ブータンとの国交を結ぶ計画を地道に遂行中。
小橋 昭彦 / 肩書研究家
20年以上前から「名刺に書くべきは肩書ではなく、能書きである」という思いから、自分ができること=能書きを名刺に記載し、できることが増えるたびにバージョンアップさせてきた。元々は広告会社に勤めており、その後ITベンチャーを起業。その中で「これからは地域である」と考え、地元に帰って地域づくり活動の多くに携わる。地域初のデザイン会社を立ち上げやシェアハウスの運営、地域づくり大学という地域住民がもっと地域のことを考えるための学び場を始めるなど、未来を見据えながら今何が必要かを考えて動いている。現在は丹波市市議会議員としても活躍している。
今回の教室
なごのや別館ラウンジ
住所:名古屋市西区那古野1丁目35−13
◎「名古屋」駅より地下街ユニモールを抜け「国際センター」駅2番出口へ
◎地下鉄桜通線「国際センター」駅2番出口より北東へ徒歩5分
地図を見る
「喫茶、食堂、民宿。なごのや」の別館のラウンジです。
ゆったりとした空間で、おもいおもいの時を過ごせます。