授業詳細
CLASS
暮らしと世界のつながりが変わる?フェアトレードって何がフェア?
〜みんなで考える、フェアトレードのお話〜
開催日時:2010年05月08日(土) 13時30分 ~ 16時30分
教室:SMBCパ-ク 栄
レポートUP
先生:
中部フェアトレード学生ネットワーク 328 /
中村 萌 / 名古屋市立大学人文社会学部国際文化学科3年、NCUFT(名古屋市立大学フェアトレードサークル)所属
加納 知波 / 中京大学国際教養学部/国際協力サークルfairing所属
倉田 みずき / 愛知大学法学部法学科3年次生、国際協力サークルSEED所属
鬼頭 将大 / 中京大学総合政策学部総合政策学科/国際協力サークルFairing所属
カテゴリ:【国際】
定 員 :20人
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2010年5月6日(木)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:授業開始15分前より受付を開始しています。
何気なく手に取る、買う、たくさんのもの。
チョコレート、コーヒー、服やアクセサリー...。
どこから来て、誰が作ったものなのだろう。
そんなことを考えたことはありますか?
毎年5月の第2土曜日は「世界フェアトレード・デー」。
フェアトレードとは、途上国の弱い立場にある生産者らが公平な条件で貿易が出来るようにする世界規模の運動です。
「世界フェアトレード・デー」には、その意義や重要性を知ってもらうためのイベントやシンポジウムが世界各地で開催されます。
5月の大ナゴヤ大学の日でもあるこの一日をきっかけに、世界と自分のつながりを考えてみましょう。
国際問題と私たちのつながり?フェアトレードって何だろう?
フェアトレード商品にはどんなものがあるのかな?
第一部では、そんな素朴な疑問を抱いた方のために、個人やサークルでフェアトレードのための活動を行っている愛知県内の現役大学生たちが先生となり、ワークショップ形式の授業を行います。
ひとりひとりが自分の感じた意見を交換しながら「フェアトレードって何だろう?」という素朴な疑問についていっしょになって考えてみましょう。
第二部では、名古屋市をフェアトレードタウンにしようと活動しているフェアトレードタウンなごや推進委員会主催の『フェアトレード・ファッションショー&トーク』イベントに「大ナゴヤ大学学生特別枠」にて一般の参加者と一緒に参加。
最後は、文化人類学者、環境活動家、ナマケモノ倶楽部世話人として知られる辻信一氏とフェアトレードタウン推進委員会の学生たちによるトークセッションを聴講。
フェアトレードってなんだろうと気になってる方も、フェアトレード製品を買ったことがあるという人も、フェアトレードを通して私たちが暮らすこの世界のことを考える有意義な一日を一緒に過ごしてみませんか?
【授業の流れ】
会場:SMBCパーク 栄
【一部】 1F セミナーガーデン
13:30〜14:30
中部フェアトレード学生ネットワーク「328(みつば)」のメンバーによる実際の大学生たちが先生となり、国際問題と私たちの生活のつながりをフェアトレードを通して参加者にきづいてもらえるようなワークショップ形式の授業に参加。
【休憩】2F ギャラリー(展示)
14:30〜15:00
各自休憩時間中に「フェアトレード・エキシビジョン」の写真やパネル、フェアトレード商品を見学。
【二部】 1F イベントガーデン
15:00〜15:30
フェアトレードタウンなごや推進委員会主催 フェアトレードのお洋服による「ファッションショー」を見学。
15:30〜16:30
『環境+文化+ビジネス+スローライフ=フェアトレード・・・?』&フェアトレードタウン推進委員会の学生たちとのトークセッションを聴講。
トークゲスト:辻信一氏(文化人類学者、環境活動家、ナマケモノ倶楽部世話人。明治学院大学教授。「100万人のキャンドルナイト」呼びかけ人代表。「環境+文化+ビジネス」というスロー運動の仕掛人)
http://esot.jp/file/FTDFS1.jpeg
http://esot.jp/file/FTDFS2.jpeg
《協力:フェアトレードタウンなごや推進委員会》
※授業当日午前には、、コーヒーや紅茶を飲みながら楽しくフェアトレードの本質に迫ろう。というイベントが西区のマジックマーマで行われます。興味のある方はぜひこちらもどうぞ!
「フェアトレードコネクション vol.1」
日時:平成22年5月8日(土)10:00~12:00(開場9:45)
会場:エコライフショップ マジック・マーマ 2F
名古屋市西区幅下1-6-2(地下鉄浅間町駅より徒歩5分)
http://www.magicmama.net
(授業コーディネーター/ ボランティアスタッフ 市野 将行)
今回は大ナゴヤ大学の基本方針でもある、「だれもが先生」を体現するかのように、先生は現役大学生のみなさん。栄のド真ん中にあるSMBCパーク栄にて、中部フェアトレード学生ネットワークの「328(みつば)」のみなさんを先生にむかえ、授業をしました。
【生徒さん・スタッフ自己紹介】
まずはみんなで自己紹介。授業に参加した理由などを聞いていると、こんな理由が。
「最近よく耳にするけど、実際よくわからないから、聞いてみようと思った」
「フェアトレード商品を買ったことはあるが、もっと知りたい」
「仕事で貿易に携わっているので興味がある」
みなさんのフェアトレードに対する関心の高さがうかがえます。
【第一部:328(みつば)によるフェアトレードの説明】
次に、328のみんなからのスライドによる説明がスタート。「フェアトレードのはじまり」「フェアトレードの目的」「しくみや歴史」「日本での活動内容」など、パワーポイントでまとめられた資料をみながら、学生さんたちが発表。実は、私もフェアトレードという名前くらいしか知らないところからのスタートだったのですが、さまざまな角度からフェアトレードに対しての知識を披露していただき、非常に勉強になりました。
イオン、スターバックスコーヒー、無印良品などでフェアトレード商品が扱われていることや、フェアトレード商品とわかるようにラベルがあるという身近なことから、立場の弱い生産者が生産コストより低い価格で取引させられていた状況、取引をする際に仲買人や問屋をはさまない仕組み、援助ではなく公平な立場で貿易をしようということで始まった歴史的な側面など、知らなかったことがたくさん。
寸劇でも学生さんたちが途上国の家族の悩み、フェアトレードになる前と後での生活の違いなどを教えてくれて、わかりやすかったです。
【第一部:グループごとにディスカッション・発表】
さて、フェアトレードに対して勉強したあとで、今度は4グループにわかれてディスカッション開始。328の人たちが司会進行となり、各グループにてそれぞれ話し合いをしました。私が話を聞いていたのは、328の立ち上げや生協へのフェアトレード商品の導入・商品管理に携わっている中村さんのグループ。「自分が企業にフェアトレードを導入するとしたら、どんな商品を導入するか」というテーマを話し合ったり、中村さんに質問したりしていました。
「価格につくプレミアムとは何か」という質問や、「募金は一方的で偉そうだから抵抗があるけど、フェアトレードは対等な交換という感じで抵抗感がない」という意見や、「フェアトレードでしか買えないという独自性、安全性などの付加価値だけでなく、フェアトレードによって生産者がどのように生活が向上したか、というストーリーを見せるのもいいのでは」という提案まであがっていました。
各グループの発表では、「どんなものがあるか思いつかない」「どういうものがあるかもっと知りたい」という正直な意見から、「現地ツアーをして現場を見せたりしたら、もっと企業が導入する可能性も増えるんじゃないだろうか」という意見も出ていました。
【第二部:フェアトレードファッションショー】
328のみなさんによる講義はいったん終了し、次は第二部のファッションショー。開始時刻の15時頃になると、会場は人であふれんばかりになり、すごい活気に。司会の原田さとみさんのお話の後、心地よいヴァイオリンとギターの生演奏がはじまり、ファッションショーがスタートしました。
たくさんの人の中、覗き込んでみると、鮮やかな赤いニット帽や青いカーディガン、デザインのはいったTシャツにワンピースなどが目に飛び込んできました。正直、「フェアトレードの服ってどうなのかな・・」となんて開始前は思っていたのですが、かなり質がよさそうです。どうやら、生産者の人たちと直接やりとりしながら品質管理を行っているようなので、クオリティが高くできているようです。「あれほしいなー」なんて思いながら見ていました。
【第二部:トークショー・トークセッション】
ショーのあとは文化人類学者であり、スローライフ提唱者、ナマケモノ倶楽部世話人の「辻信一」さんによるトークショー。辻さんよりフェアトレードについて、スローライフについて、ナマケモノ倶楽部についてと幅広くお話していただきました。
印象的だったお話は、「もともと人間は物々交換というフェアなやり取りを行っていた。しかし、自由競争の名のもとに世界はひどく不公正な状態になってしまった。だから考えなくてはならない。」というお話や、「これまで足し算をしてきた。これからは引き算をすると豊かになれる。」というお話でした。
その後はZIP・FMミュージックナビゲーターの空木マイカさんをむかえ、フェアトレードタウン推進委員会の学生さんと辻信一さんとでトークセッション。学生さんから「身近なひとたちにフェアトレードを説明するためにどうしているか」という質問に対して「自分から特別に言ったりするのではなく、楽しんで取り入れているのをみることで伝われば・・」というようなことをおっしゃられていたのが印象的でした。
【さいごに・・】
文中でもお伝えしていたとおり、私自身、今回の授業までは「フェアトレード」という言葉しか知らないという状態でした。しかし、授業を迎えるまでに入念に調べものをして劇やスライドの資料を準備し、前日に3時間もかけてリハーサルをしてくれていた328(みつば)のみなさんのおかげで、基本的なことを知ることができたうえに、ショーで実際に目でみて商品の良さを知ることができ、「フェアトレード」について思う存分知ることができました。
とはいえ、まだまだ入り口を知っただけ。街中にあるフェアトレードのラベルを見つけるところから、まずは実践していこうと思います。
(ボランティアスタッフ/まえだちえ)
この授業への皆さんからのコメント
先生の328のみなさん、大ナゴヤ大学スタッフのみなさん、お疲れ様でした。
フェアトレードとはなにか、自分なりに理解しました。
辻さんの話にもあったように、まずは自分からが大切ですね。
これからは、フェアを意識していきたいと思います。
有意義な場を提供頂きありがとうございました。
授業に参加し、辻さんのお話を聞き、さらに興味が沸きました。
もっとフェアトレードについて知りたいので、補講とかないですかね??
外国からの観光客が多い国際都市ではなく、
フェアトレードが盛んな都市として国際都市 名古屋になれたら素敵なぁと思いました。
328のみなさん、大ナゴヤ大学のスタッフの皆さん、良い機会をありがとうございました。
大ナゴヤ大学スタッフのみなさん、お疲れ様でした〜〜〜!!
盛りだくさんの授業内容に、正直、少々消化不良気味な感じが・・・。
「フェアトレード」という仕組みそのものはよく解るし
確かに『アンフェア』な仕組みがはびこり
自由経済と言う「搾取経済」の不自由さを際立たせ、
是正しようと言う試みは未来を感じるのだけれど
何か、どこかが腑に落ちていないこの感じは何だろう・・・。
今はそんな疑問が渦巻いてるって感じです。
そして、フェアトレードタウンなごや推進委員会のみなさん
楽しい授業をどうもありがとうございました。
フェアトレードの知識を身につけ、商品を購入することで
今後も身近にできる国際協力に関わりたいと思いました。
私自身、募金は支援しているという感じで強国と弱国ということを
意識して少し苦手ですが、フェアトレードは商品とお金の交換なので
対等な感じがするため、フェアトレードの方が関わりやすいです。
フェアトレードという言葉も、新聞紙面でも見る機会が増えてきましたが
実際にフェアトレード商品が近所で購入できないのが残念です。
授業が終わってからも、いろいろな疑問や考えが、頭の中を巡っています。
グループディスカッションのテーマだった「自社にフェアトレード商品を導入するとしたら?」という質問に答えようと色々考えたり、WFTOに認められたものだけが、フェアトレード?(ラベルのないチョコレートやコーヒーは全てアンフェアな取引が行われているの?)とか適正価格ってどうやって決まる?(生産者の生活を成り立たせることは重要だけど、その基準が適正価格を決めるのか?)という疑問がわいてきたり。
でも、知識が足りなくて考えがなかなか進まないのがもどかしいです。
今回の授業をきっかけにして、もっとフェアトレードについて深く知っていけたらと思いました。
みなさん、フェアトレードの授業にご参加いただき誠にありがとうございました!
>武さん
フェアの定義も人それぞれ違うと思いますが、ぜひ武さんにとってのフェアを意識して頂けると良いですね。まずは自分から、ぼくも意識していきます!
>ミカマロさん
授業をきっかけにフェアトレードについてもっと知りたいと思って頂けたのはとてもうれしいです!328の授業が短かったという声も多かったので、補講が可能かどうか検討させて頂きますね。
>マツナガさん
「どこかが腑に落ちていない感じ」というのもなんとなく分からなくもありませんね。ぼくにも、まだその答えは分かりませんが、それが現在の世界の在り方と関係しているのかもとも思っています。
>ヒッキーさん
フェアトレード商品も少しずつ増えてきてはいますが、まだまだ種類も少なく、限られた店舗でしか買えないのが現状ですね。しかし、名古屋でもフェアトレード商品をもっと普及させようとしている人も増えてきているのでぜひ期待していてください。
>やっすんさん
認証を受けていなくてもフェアなトレードがされている商品もありますし、ラベルが無いものすべてがアンフェアとは言えないだろうと思います。「自社に導入するとしたら?」の答えが出てたらぜひ今度教えてくださいね!
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先生
中部フェアトレード学生ネットワーク 328 /
328(みつば)は個人やサークルなどでフェアトレードに関する活動をおこなっている人々をつなぐ、中部地域でフェアトレード普及活動をする学生主体のネットワークです。 お互いに協力し合うことで、個々の活動が持つ力をより大きな力にして社会に働きかけていくことを目的としています。フェアトレードをきっかけとして多くの人が世界と自分のつながりを考えてもらえら。そんな思いで活動しています。 参加メンバー62名。 登録サークルのある大学は、愛知大学、愛知県立大学、愛知淑徳大学、中京大学、中部大学、名古屋大学、名古屋外国語大学、名古屋学院学、名古屋学芸大学、 名古屋市立大学、南山大学(2010年3月現在) 328ブログはこちら http://blog.livedoor.jp/chubu_ft_328mitsuba/
中村 萌 / 名古屋市立大学人文社会学部国際文化学科3年、NCUFT(名古屋市立大学フェアトレードサークル)所属
大学1年の春休みに328立ち上げに関わり、2009年度の副代表を務める。 328の他にアツイ愛知の学生集団、PATH(戦争と平和の資料館ピースあいちの英語版パンフレット作成ボランティア)の活動に携わる。 NCUFTでは大学生協に置いているフェアトレード商品の管理を行っている。
加納 知波 / 中京大学国際教養学部/国際協力サークルfairing所属
岐阜県土岐市在住。中京大学国際教養学部在学。フランス語を専攻し、2010年9月からフランスのレンヌに留学予定。 2010年3月にスタディーツアーでルワンダに渡航した。 中京大学生協にフェアトレード商品を導入してもらうべく仲間を集め、フェアトレード商品生協導入決定時に国際協力サークルfairingを立ち上げる。 中京大学、愛知県、さらに中部地方でフェアトレードや国際協力意識が広まっていくことを目的に活動している。 fairingブログはこちら http://blog.livedoor.jp/fairing/
倉田 みずき / 愛知大学法学部法学科3年次生、国際協力サークルSEED所属
2009年から国際協力サークルSEEDへ参加。2010年度は副代表として活動予定。 《国際協力サークルSEED》は、愛知大学名古屋校舎(みよし市)の国際協力サークル。 2009年4月、当時の4年生が設立。フェアトレードの普及活動として、学内生協のコンビニへのフェアトレード商品の導入、大学祭での販売などを行っている。 また昨年は、日本語ボランティアやイラクの子ども写真展、中国四川大地震タオルパンダプロジェクトへの参加も行った。 国際協力サークルSEED ブログはこちら http://blogs.yahoo.co.jp/ai_o10_seed
鬼頭 将大 / 中京大学総合政策学部総合政策学科/国際協力サークルFairing所属
地球一周の船旅を経て他国の文化や国際問題に関心を持ち始める。
今回の教室
SMBCパ-ク 栄
住所:愛知県名古屋市中区錦3-25-20
地下鉄東山線・名城線 栄駅9番出口より徒歩1分
TEL:0120-005-481
(お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。
授業内容につきましては、大ナゴヤ大学までお尋ねください。)
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お金のことだけでなく、日々の暮らしそのものをゆたかにするお手伝いがしたい。そんなわたしたちの想いをカタチにしたのが「SMBCパーク栄」です。ここでは、マネーセミナーのほか、すてきな生き方の知恵などをテーマとした、数多くのセミナーやイベントを開催しています。
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