授業詳細

CLASS


日々の暮らしをもっと豊かに~日本の里山を通して見つけた「一度きりのレシピ」~

開催日時:2019年05月11日(土) 10時00分 ~ 11時45分

教室:Colline de Tara

レポートUP

先生: cayoco / 料理人 セラピスト 

カテゴリ:【食】

定 員 :15人

参加費:2,000円(会場費、お米、先生の交通費など)

※本授業の抽選は2019年4月26日(金)に行います。
(抽選予約受付は4月26日(金)12時までとなります。)
※抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2019年5月10日(金)13時00分まで先着順でお申し込みを受け付けます。
今回お招きする先生は東京の西荻窪で料理家・セラピストとして活躍されているcayocoさんです。

cayocoさんの幼少期、まだ珍しかったオーガニック農園を営んでいたお祖父様の影響を強く受け、ご自身も心と体に正直に生きるオーガニックライフを送られています。cayocoさんが作るご飯やお菓子は、人を元気にすると評判です。

そんなcayocoさんは昨年『一度きりのレシピ』という1冊の本を出版されました。(当日、本も何冊か持って来ていただけます!)

春夏秋冬、旅の先々でその土地の生産者さんを訪ねて保存食を作り、その保存食をバトンにして、次の土地へ足を運んでいく旅。色どり豊かな実りをもたらす各地で、その時々の「感じる心」を大切に人と食を繋いで行きました。

そこで生まれたレシピには「塩●g、だし●カップ」などの決まりごとはありません。

cayocoさんがこの旅を通して見つけた大切なこととは何でしょうか?

今回の教室では旅のお話と春の旅、福岡県・津屋崎で生まれた『拝み洗いの土鍋炊きごはん』のデモンストレーションを行っていただきます。

「この拝み洗いのレシピは色々な料理に、ものに、人に使える」そうです。

生徒の皆さんにも拝み洗いを体験頂き、一口の試食をしていただきますのでお楽しみに。

cayocoさんの言葉には毎日の暮らしを楽しむヒントがたくさん詰まっています。

ぜひ一緒にあなたにとって大切なことを見つけてみませんか?

ご参加、お待ちしています!
 
【スケジュール】
9:40 受付開始
10:00 授業スタート、自己紹介、旅と本のお話
10:30 実践『拝み洗いの土鍋炊きごはん』
11:00 料理で大切にしていること
11:30 質問タイム
11:45 授業終了

授業コーディネーター:一度きりのレシピ 授業企画グループ
みなさんは、せっかくだから美味しいものを食べたい。日々の暮らしがもっと豊かになれば…!とか、毎日丁寧に暮らしたい。などと思ったことはありませんか?

今回は東京の西荻窪で料理家・セラピストとして活躍されているcayocoさんを先生としてお迎えし、旅のお話と春の旅、福岡県・津屋崎で生まれた『拝み洗いの土鍋炊きごはん』のデモンストレーションを行っていただきました。

会場はcolline de taraという、名古屋新栄の小さな路地にある元は米蔵だった店舗を引き継がれてできたビーガンレストランで、仕込みのいい香りが広がっていました。



まずは、参加された生徒さんに、自己紹介をしていただきました。

生徒さんが参加された理由は様々でしたがみんなに共通していたのは食べることが好きだということ。土鍋でお米を炊いているという生徒さんから、塩だけはこだわりを持って選んで使っているという生徒さん、これをきっかけに食生活を変えたいといったような生徒さんもいました。



続いて、今回の授業の先生であるcayoco先生のお話でした。

cayocoさんが料理人・セラビストという肩書きを持つようになったきっかけはマッサージや東洋医学を勉強したことから。しかしマッサージだけでは身体を治すことはできないことに気がつきます。そして注目したのが食事でした。

実はcayocoさん、母の実家が無農薬米の農家だったため、周りの友達が食べるようなおやつ、例えばチョコレートの小枝が食べられず食べている友達が羨ましかったそう。ですが、その小さい時の自然な食事やオーガニックがcayocoさんの基盤になっているそうです。



次に、今回出版された本、一度きりのレシピと旅(Food leters)についてもお伺いしました。



「旅先で保存食を作って、その保存食を次の土地へ持って行って料理をして、また新たな保存食を作って、出かける旅をしてみたら」

友人が提案してくれたこの言葉から旅は始まります。移住先もちょうど探していたこともあり、食事を作りながら日本各地を旅してみたいと思っていたのでクラウドファンディングで応援してくれる人を集めて、旅に出たのでした。

春は福岡県津屋崎の港町。朝市で揚げたての魚を漁師さんから買って調理をしたり、「三粒の種」が営む寺子屋に通う中学生達と料理をしました。角さんのおばあさんの橙を橙酢にしてバトンにしたそうです。

夏は小豆島で調味料を作る人に会いに行く旅で、有機のオリーブ畑と、150年以上前からある木桶仕込みの醤油と、薪の火で煮詰めていく塩作りの現場を見せてもらったそうです。このオリーブオイル、醤油、塩を使った紫蘇ペーストをバトンに。

秋は長野の農家「星の坊主様」のコンパニオンプランツという調和した畑を見せてもらったそう。阿智村の「森田自然農園」の茗荷畑では、一日三度の賄い作りをし、秋のバトンとして茗荷のオイル漬けを。

冬は島根で自給自足をして暮らす妹尾さんの豊かな食事をいただいたそう。こんにゃくを作ったり、豆をよったり、鶏をさばいて・・・食べ物はエネルギーが通った生き物だということを改めて感じたそう。

鮮やかな写真とともに語られる旅のお話は、まさに私たちまで旅に出かけているような気分でした。

そしていよいよ『拝み洗いの土鍋炊きごはん』のデモンストレーションの時間がやってきました。



お米の洗い方のコツは、一粒一粒が生きているという感覚を持って、大事にして起こすイメージをすることだそう。まさに“お米までわたし、1つになる”という感覚。

この洗い方をした方は、家族からお米変えた?と美味しさにびっくりされたそうです。ですが、最初は「その感覚がわからない。」という生徒さんも多くいましたが、cayocoさんは「最初は分からなくても大丈夫。そのうちに分かってくる。いろんな洗い方があるからこれだけが正解ではないです。知っているだけでご飯が美味しくなる。これをしなくとも、自分がどういう方法をチョイスするかが大切です。」とおっしゃっていました。

体験した生徒さんのひとりが、「まさに裸足で砂浜を走っている感覚でとても気持ちいい」と話し、「そうそう、その表現!」という声が上がっていました。





 『拝み洗い』が終わり、元から炊いていた土鍋の火を切って5分蒸らすとできあがり。その間にcayocoさんへの質問タイムがありました。

・美味しいご飯をつくるのに大切なことは?
素材のことを知ると、思いがのり、さらに美味しい料理になります。食材がどんな風に生きていたのか、どんな人に育てられたのか、を知ると寄り添って作りたくなる。そして、ただ楽しむ心で作ると、その思いが自然とお料理にのります。つまり心が美味しさを左右します。だからやりたくないときはやらない。苦手な人は頭でっかちになっていることが多いんです。時間、食材、道具などの自分のスタイルを見つけられると楽になりますよ。

お料理上手になるには、技術よりも、素材を知り興味を持つこと、楽しむことが、料理が簡単に美味しくなる近道だと感じています。日に日に移りゆく季節の素材を受け取って、その場にあった料理を作るには、「感じる心」を忘れないでいると「一度きりのレシピ」に毎日出会えると思います。

・次に目を向けていることは?
Food leters海外バージョンをやってみたいと思っています。風土という屋号で活動していますが、今は拠点がないので風土の場所を作りたい。食が中心にあり、美味しいものを食べるだけで、ただ、体と心が緩むような場所。具体的にはリトリート(転地療法=普段いる場所から物理的に距離をとることで疲れを癒す方法)施設のような。実はその場所も見つけちゃいました。

質問をしている間に蒸らしが終わり、いよいよみんなで「いただきます」を。

紙皿に笹の葉を乗せて、その上に『拝み洗いの土鍋炊きごはん』とcayocoさんが前日に買ってきてくださったこだわりの梅とごまをトッピング。目で見ても美味しく、食べたらより生徒さんの笑顔が教室内に溢れていました。「ここ数年、こんなにお米をよく噛んで味わっていただくことはなかった」などと口々に生徒さんが感想を言い合い、みんなで共感しました。



cayocoさんは授業の最後にこうおっしゃいました。

幅が広いというのは生きる上で大切なこと。どちらも楽しめる。

今回の授業を通して、cayocoさんから日々の暮らしを豊かにするヒントを教えていただきました。

日々の生活でcayocoさんのエッセンスを取り入れて、それを重ねて自分というフィルターを通していけば自分なりのレシピや感じ方に出会えるはずだと思いました。

豊かに丁寧に暮らすと言っても、人間だから疲れるときもあります。

そんなとき、感覚に素直になることも大切。土地に合わせて、心地いいものを。

スーパーに行くのが楽しみになってきました。と話す生徒さんも多くいらっしゃいました。



レポート:さくら
写真:浅田剛司、石田 愛香、伊藤成美

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

cayoco / 料理人 セラピスト 

愛知県出身。身体を崩した経験をきっかけに,東京療術学院で東洋医学を学び,卒業後は長野の穂高養生園でマクロビオティックを学ぶ。2013年4月に東京の西荻窪に「ていねいに、」を鍼伮師の福田氏とオープンし、ごはん作 りとセラピーを担当する。2017年8月にフリーの料理家、セラピストとして独立。2018年冬に旅のレシピ本「一度きりのレシピ」を出版。 現在は毎週木曜日は千駄木の「爬虫類両生類研究所8喫茶分室」、毎月第4金曜日は吉祥寺の「ふたつの木」にて、「季節のごはんとおやつ 風土」を営業中。西荻窪の風土では 料理教室を開催している。 風土HP:https://fuu-do.com

今回の教室

Colline de Tara

住所:名古屋市中区新栄3丁目16−21
地図を見る

地下鉄千種駅、5番出口より徒歩6分程のところにあるColline de Taraさん。「まっさらな気持ちで食材といのちと向き合うこと」を大切にされているビーガンレストランです。
HP:https://collinedetara.wixsite.com/0909