授業詳細
CLASS
本気であそび、しごとをつくる。〜生き方のヒントを遊び方を通して見つけよう!
開催日時:2019年06月18日(火) 19時15分 ~ 21時30分
教室:喫茶モーニング
レポートUP
先生:
岡野春樹 / 郡上カンパニーディレクター
上村大輔 / アートディレクター
興膳 健太 / 猪鹿庁 長官
カテゴリ:【くらし】
定 員 :25人
6/16(日)が締め切りです。
生きかたに正解がない、多様な時代。いかに自分なりの素直な生きかたをしていくかが大事になってきている気がします。
そんな時代に、「あそぶように」仕事をしている人たちがいます。彼らの仕事は、狩猟だったり、デザインだったり、学びの場づくりだったり。
今回はそんな人たちを先生にお迎えして、現代において本質的に「あそぶ」とは、いったいどういうことなのか?一緒に考えていきたいと思います。
岐阜県郡上市で活躍する3人の先生との、「あそぶ」を起点とした対話の時間は、きっと皆さんの生きかたにも、いいヒントになると思っています。
一人目は、アートディレクターとして活躍する上村大輔さん。
シルクスクリーンのまち、郡上で創業 45年のスクリーン印刷屋に生まれました。地域に根ざしたしごとをする実家を飛び出して、デザインを学び、海外を放浪した末に帰ってきた郡上には宝物だらけだったことに気づいたのだそう。今はその宝物をどんどん掘り起こして、デザインの力で郡上のいいものを海外にも発信していく。その宝探しをする姿は最早あそび!
二人目は、猪鹿庁長官の興膳健太さん
ハンターとして、郡上の山でイノシシやシカなどの害獣駆除が猪鹿庁のしごと。
そんなしごとをする興膳さん。おもしろそう!やりたい! と思ったことをプロジェクトとして実現する“プロジェクトあそび”の天才。田んぼで開催するバレー大会「泥んこバレー」という今や毎年恒例行事となる企画をつくったり、山で罠と一緒にモーションセンサーカメラをつけて、鹿が通るたびに、職場で確認できる「クラウドハンター」というやり方を考えついたりとアイデア満載です!
三人目は、郡上カンパニーディレクターの岡野春樹さん。
学生時代からのテーマであった「土地にひもづいた学びと挑戦の場づくり」を原点に、
週末にわくわくすることを楽しもうと、仲間とはじめた活動が「日本みっけ旅」です。自分たちの素直な問いを起点に、全国の地域をめぐるという旅を始めた末に現在家族4人で郡上に移住。郡上の人と、郡上の外の人が「本気であそび、しごとをつくる」場として郡上カンパニーを運営しています。
そんな三人の先生と、改めてみんなのこれからの生き方を見つけませんか?
【タイムスケジュール】
18:40 - 開場
19:15- オープニング
19:30- ゲスト紹介
19:50 - クロストーク「あそぶ」って何?
20:40- 郡上カンパニーの共創ワークショップ説明
20:55- 交流会
21:30- 終了
【共催】
郡上カンパニー
【授業コーディネーター】
山田 卓哉
思い浮かぶものはなんですか?
水?山?郡上八幡城?
僕は「郡上踊り」ですかね。
平成から令和へ変わる歴史的
中継の際にも「郡上踊り」の模様が
映し出されたのを見ていた人は多いかと思います。
郡上に対する想いはそれぞれあるかと思いますが、
けっこう郡上をテーマにメディアに取り上げられる
機会がここ最近多くなってきているようです。
そんな郡上のキーパーソンの方々を
招いてのトークイベントを、
大ナゴヤ大学ではお馴染みの
名古屋駅のディープスポット駅西の
喫茶モーニングで開催しました。
定員は25名で募集していた授業ですが、
当日を迎えると50名近くの生徒さんが
いらっしゃいました。
そんな数が喫茶モーニングの2階に
収まるのかなと心配でしたが、
それはギリギリ大丈夫でした。
そんな平日夜に定員の倍を集めるキーパーソン
上村大輔さん、
興膳健太さん、
岡野春樹さん
の3人です。
近くにいる人同士で簡単な自己紹介からスタート
・アウトドアが大好き
・大人が遊ぶのって良いじゃん!
・自然の中で仕事をしたい、人間力をつけたい
・川遊びやりたい
等など、みんな自然に触れるのが好きなんですね。
岡野さんは昨年6月1日より郡上に住んでおり、
「人間だと遊ぶ、遊んでないと人間ではない」
というキャッチフレーズの下、
都会のビル群で働くよりも田舎で過ごす方が
よっぽど人間らしいと話します。
ただ、「遊ぶ(アソビ)」というのは
ネガティブにとらえられがちだけど、
実は多様な意味を含んでいると岡野さん。
上村さんは家業のスクリーン会社に勤めつつ、
アートデザイナーとして活躍中。
郡上生まれ郡上育ちの生粋の郡上っ子ですが、
それが子どもの頃本当に嫌だったそうで、
18歳で脱郡上に成功。
27歳で放浪の旅に出て、
その後郡上へ戻ってきたら
今まで郡上に対しての想いが180度転換します。
「あれっ、郡上ってやっぱり良いじゃん!」と。
その後は「自分たちの町は自分たちで面白くする」
をテーマに町屋を使ったイベントだったり、
郡上を世界へ発信するために
企画を練ったりする日々だそうです。
興膳さんは福岡県出身で大学が岐阜県。
大学生の時から岐阜出身の人たちと
岐阜を楽しくしたいという事で、
郡上へ住み始めました。
住んではみたものの、冬は閑散期のため、
猟師になりました。
でも、若い人がほとんどおらず、高齢化の波が。
後継者の事も真剣に考えようという事で、
猟師の若手サミットも開いたとか。
「遊ぶ」と「遊び」・・・
同じ意味にとらえがちですが、
興膳さんは「遊ぶ」を大切にしているそうです。
なぜなら、
「遊ぶ」というのは自発的に取り組むことなので、
自分の責任を伴う行為だと考えているからです。
また、好奇心が出たり、
イノベーションにも繋がるそうです。
3人の自己紹介も終えたとこで、
クロストークが始まりました。
生徒さん達からも質問が出たり、
笑い声が絶えなかったりしたのですが、
それらをまとめると以下のようになりました。
・一緒に居る人も面白くできるよう心掛ける
・自分が何が好きで心地いいのかを知っておく
・「遊ぶ」という空間を作る→
郡上は自然豊かで何でも空間となり得る
・人を育てるギリギリの範囲を保てる
・「遊ぶ」を設計する→探求してみる
・ワクワク感を忘れない
・出会いに行く勇気を!
そんな3人のトークは
時間が経つのを忘れるくらい盛り上がりました。
郡上市は決して交通の便が
良いという事ではありません。
しかし、移住者は年々増えており、
それはその土地で楽しい事・面白い事を
進んで行っているキーパーソンが
郡上には多いからなのだと思いました。
また、高齢化社会と言われますが、
郡上は移住推進の良いモデルケースに
なりそうな気がしました。
今後の郡上も目が離せないですね!
レポート:石坂喜和
写真:あいざわけいこ
先生
岡野春樹 / 郡上カンパニーディレクター
1989年ドイツ生まれ。神奈川県平塚市育ち。慶應義塾大学総合政策学部を卒業後、大手広告会社に入社。自治体のブランディングや、地方創生を中心とした官公庁の国内外の広報に携わる。また、日本を愉しむ関係性をつくる編集チーム「Deep Japan Lab」を立ち上げる。郡上カンパニーディレクター。
上村大輔 / アートディレクター
1981年12月23日生まれ。郡上八幡出身・アートディレクター・真剣勝負の36歳。本業はアートディレクター。創業 45年のスクリーン印刷屋のせがれで、印刷もしながら、 名古屋モード学園講師も務める。夫婦でてぬぐい印刷の体験スタジオも運営している。 いつも自己紹介が長くなってめんどくさいので、なにか簡潔に伝えられるいい言葉を探しているそう。 1 歳8ヶ月の息子が話すオリジナル言語にそのヒントがありそうで、今のところ無い。 趣味は料理。顔に似合わずカレーが好き。
興膳 健太 / 猪鹿庁 長官
1982年福岡県生まれ。郡上に移住した先輩たちの姿に憧れて2007年に郡上へ移住。「NPO法人メタセコイアの森の仲間たち」の代表理事、猟師の6次産業化を進める「猪鹿庁」長官。「郡上里山株式会社」代表。郡上カンパニーディレクター。