授業詳細
CLASS
芸術の秋!感性を育む水辺空間“中川運河”の未来を色づけしよう
(中川運河キャナルアート応援授業)
開催日時:2010年10月09日(土) 13時45分 ~ 16時00分
教室:中川運河キャナルアートメイン会場予定地・岡谷鋼機株式会社・第3倉庫
レポートUP
先生:
服部 充代 / 「中川運河キャナルアート」実行委員会 委員長 like air + water, co.ltd. 主宰
カテゴリ:【アート】
定 員 :20人
※2:抽選後、定員に満たない場合やキャンセルが発生した場合は、2010年10月7日(土)18時まで、先着順でお申し込みを受付いたします。
※3:駐車場はありません。車でのお越しはご遠慮ください。
※4:本授業では「ぬりえ」を予定しております。色鉛筆・ペン・絵の具などの道具、ご自身が表現したいモチーフなどはご持参ください。
※5:絵の具の筆の水洗いなどの後片付けは、各自ご自宅でしていただきますようお願いいたします。(会場の水場が少なく混雑するためです。排水はできます。ご理解ください)
※6:教室ではブルーシートを敷きその上で「ぬりえ」などを行います。イスのご用意はございませんので、必要な方は各自ご持参ください。
※7:倉庫内のものに触れないようお願いいたします。事故などの危険性があります。
(お子さま連れでもご参加いただけますが、くれぐれもご注意ください)
※8:13時30分より受付を開始しております。
みなさんは「中川運河」をご存知ですか?
国鉄時代の笹島貨物駅(現在のささしまライブ駅南)と名古屋港の河口を繋ぐために作られた長い運河で、名駅などの都心にも近く、80年という歴史と広い川幅を誇る市内随一の水運の要です。
しかし、名古屋に住んでいる人にも意外とその存在は知られていません。
川沿いの一帯は倉庫などが立ち並ぶ工業地帯のため一般の人が立ち寄るきっかけがなく、無機質で味気ない風景に見えてしまうのがその大きな理由のようです。
一見、淋しく殺風景にも見えるエリアですが、運河に架かる数カ所の橋に立てば、広大で魅力的な水辺の風景を感じることができます。
こんなことを教えてくださったのは、今回の授業の先生・服部充代さん。
10月30日・31日に開催される、中川運河を開放した初めてのイベント「中川運河キャナルアート」の発起人でもあり、誰よりも強くこのエリアへの愛情と思い入れを持つ女性です。
服部さんが描く中川運河の未来像、それは「リラックスでき、感性を育むような水辺空間」。
水辺には、公園やギャラリー、レストランなどが似合うもの。名古屋の都心近くにもそんな空間を作っていきたい。私たちの街を流れる歴史ある運河のまわりがそうなったら…。
安らぎや出会い、発見を求めて何度でも足を向けたくなると思いませんか?
そんな中川運河の未来に注目し、この秋行われるイベント「中川キャナルアート」に先駆けて大ナゴヤ大学でも授業を企画しました。
授業では中川運河をモチーフにした水辺の風景の「ぬりえ」を楽しんでみましょう。
「ぬりえ」と言ってもただのぬりえではありません。
中川運河の「いま」を目で見てもらい、服部先生が想い描く中川運河の可能性を感じ取って、あなたが想像する中川運河の未来を描く、自由で夢のあるぬりえ。
色のつけ方はもちろん、あなたが想い描く「こんな○○があったらいいな」を描き足したり、
モチーフを貼付けて飾ったり…、思うままに表現してください。
(道具やモチーフは各自ご持参ください)
まだ色のつかない「今」の中川運河をベースに、それぞれが思い思いの夢を託して完成させたぬりえを手に「未来」の中川運河をミニプレゼンしてもらいます。
教室は、キャナルアートが行われる会場と同じ場所をお借りしました。
普段はなかなか入れないスポットです!
まずは「中川運河を知る」、そんな気持ちで水辺の風景に目を向けてみてください。
隠れた町の魅力を学び、思いのままに夢を表現。そんな、いつもとはひと味違う「芸術の秋」を体験してみませんか。
【授業の流れ】
13:30 受付開始
13:45 授業開始 趣旨説明〜服部先生ご紹介
13:55 中川運河見学・服部先生のお話
14:20 中川運河のぬりえでアートしましょう
テープやカラーマジックなど簡単なものはご用意しますが、
ご自身の表現方法に合わせて道具・材料をお持ちください。
あなたの想い描く未来像をアートしてください!
15:00 ぬりえ終了〜発表(1分間プレゼン)
15:40 服部さんからのまとめのお話
15:45 まとめ
16:00 終了
(授業コーディネーター/森田和美)
その二回目に開かれた三つの授業のうちの一つをご紹介します。
今回の授業は、10月30・31日に開催される、名古屋で初めての中川運河を舞台としたイベント「キャナルアート」の応援授業です。
名古屋の都心近くに存在する、貴重な水辺空間の一つである中川運河の魅力を再発見し、より多くの人に中川運河の良さを知ってもらうことを目指すこのプロジェクト。キャナルアートを通して名古屋の都心に「リラックスでき、感性を育むような水辺空間」を生み出したい、そんな想いをもつキャナルアート実行委員長の服部さんに先生になっていただき、キャナルアートに先駆け大ナゴヤで中川運河を取り上げました。
今回の授業は、キャナルアートの会場でもある岡谷鋼機さんの倉庫をお借りして行いました。80年の歴史がある、普段は入れない倉庫の中でお絵かきなんて、中々出来ない経験ですよね^^
倉庫から中川運河を眺めつつ、授業開始です。
当日はあいにくの雨、しかも昨年の開講式を思わせるような土砂降りのため、残念ながら外を歩いて中川運河を眺めることが出来ませんでした・・。
が、会場の強固な屋根のお陰で雨から守られ、(授業中は)皆さん雨の被害に遭うこともなく無事に進みました。
生徒さんがほぼ揃い、今回の授業の流れと、キャナルアートについての説明開始。
中川運河の歴史と、キャナルアートが目指すもの、イベントの概要などを簡単に先生に説明していただきました。
~中川運河について~
名古屋港と、国鉄時代の佐々島貨物駅(現在のささしまライブ駅)を繋ぐために出来たもので、その歴史は80年にも及びます。
80年前は今以上に貨物倉庫が多く、運河に木材が浮かんでいたり、荷物の積み上げがしきりに行われていたりと、まさに皆さんがイメージされるような運河の姿があったそうです。
今となっては、限られた人しか利用できない工業地域となり、一般の人が中々運河に立ち寄れない状態にあります。
しかし、名駅といった都心近くに存在する貴重な水辺空間であり、一見殺風景に見えるこの運河を橋の上から眺めれば、昼間は広大な水辺の風景を、夜は綺麗な夜景を楽しむことができるそうです。
まだ知られざる魅力がたくさんありそうなこの運河を再発掘し、アーティストの感性を働かせるような場所にしたい!という先生の想いを語っていただきました。
そこでこの授業では、まだ真っ白なこの運河に色をつけるという意味で、中川運河の未来を「ぬりえ」を通して表現し合うという企画を行いました。
中川運河の風景が薄く描かれた塗り絵用紙に、好きなように色を塗ったり新しく物を付け加えたりして、それぞれが思い描く中川運河の未来を表現してもらうというものです。
ブルーシートの上に皆で寝っ転がり、運河を見ながらお絵かき開始。
お絵かき前にじっくり運河を眺める人、始まるやいなや早速絵を塗り始める人、それぞれ分かれて作業が始まりました。
生徒さん達はやる気マンマンで、しっかりとお絵かき用の道具を持ってきてくれました。
絵具持参の人もいれば、色鉛筆やマジックに懐かしのクレヨン、中にはカラー折り紙や紙のお花といった立体的なアイテムまで、とにかく多彩な道具でお絵かきしてもらいました。
既にこの時点で生徒の皆さんの個性が出ているのを感じます。
塗り方にしても、まず川から塗り始める人や、先に空から塗っていく人、いきなり木を加え始める人、倉庫をカラフルに塗る人など様々。
貼り絵でトビウオを作ってくれた最年少の生徒さんもいました^^
夜景を想定して描かれる人が意外に多く、中には黒マジックの線のみで夜空を表現している方も(!)
皆さんすごく個性的かつセンスがあります。
多少多めにお絵かきの時間をとり、皆さんの絵が一通り完成。
それぞれ作成してもらった絵をもとに、どんな中川運河の未来を描いたのかを各自発表してもらいます。
生徒の皆さんがどんな中川運河の姿を生み出したのか、発表内容を簡単にご紹介します。
~発表内容~
・人がボール状の乗り物に入って運河を流れ、川の中から夜景を眺めることができるイベントを実施。
・倉庫街を更に増やしてより本格的な倉庫街に。
・名古屋港から名駅までの往復クルーザーを運航。
・ゆっくり過ごせる場所になるよう、レンガなどで風景を統一する。
・運河の両側を港から名駅までランニングできるよう整備する。
・桜並木を植える。更に運河に出島を設ける。
・LEDなどで倉庫街をライトアップ。サーカスや演劇が行えるようにする。
・動物が住める場所にする。動物効果で川を綺麗に。
・水上パレードを行い、名古屋まつりの水上版を。
・街路灯を整備して道をライトアップ。
・大人も楽しめるよう、夜に食事ができるようなこじゃれた空間に。
・学校を設け、水辺の学校に。休校日には開放し、人が集まれるコミュニティに。
・(予算の下りやすい)水辺の緑化やウッドデッキの設置。倉庫を二階建てにして活用。
・運河に来るまでの道にもお店を増やし、道中と運河の両方で遊べるようにする。
斬新なアイディアと芸術性バツグンの絵、その両方をここで紹介できないのが残念です。。
皆さんが描かれた素晴らしい絵はそのままお持ち帰り、ではなく次のキャナルアート関連イベントで展示されるそうです。
これらのアイディアがどこかで生かされて、中川運河に良い変化が生まれるといいですね^^
今回はまさに芸術の秋!な授業でした。
生徒の皆さんがブルーシートでまったりと絵を描いているのが、何とも和む光景でした。
私含め、参加者の中には中川運河の存在すら知らなかった人もちらほらいたかと思います。
今回は残念ながら晴れた日の中川運河を眺めることが出来ませんでしたが、それでも名駅を川辺から静かに眺めることのできるこの運河には不思議と魅力を感じます。授業が終われば自然とまた見に行こうと思い始めている今日この頃。
名古屋都心の喧騒に少し疲れたと思った時、静かな水辺空間を求めてこの中川運河に一度足を運んでみてはいかがでしょうか。
(ボランティアスタッフ 三尾 雄太)
この授業への皆さんからのコメント
私にとっては約30年ぶりに訪れた小栗橋、ちょうど映画"泥の川"のロケやっていたので覚えていますが、以来の中川運河でした。
昔の面影を濃く残す景色でしたが、こんなに都心にまだいろんな色を付けられる巨大な場所がある事を再認識する事が出来ました。参加された方の中川運河に対する熱い思いが伝わって来る素敵な授業でした。
10月末の中川運河キャナルアート是非出掛けようと思います。
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先生
服部 充代 / 「中川運河キャナルアート」実行委員会 委員長 like air + water, co.ltd. 主宰
いつから「水」とか「空気」とか、頭に浮かぶようになったのか、覚えていません。 NYで暮らしていたときから、ただ何となく、 自分の名刺や、フリーの仕事でプロダクトのデザインをしたときなど、 まるで、自分を表すツールか何かのように、 “like air + water” と記すようになっていました。 「水のように…空気のように…」 あたりまえのように、ただそこにある… 飾ることもなく、ありのままの姿で、真実があるだけ… でも、それで充分じゃないか…。 そう気付いたとき、とても自由に開放された気がします。 NYという、世界中から様々な肌の色と、 バックグラウンドをもった人たちが集まる、あの場所で、 結局のところ、私の行き着いたところは、「ありのままでいい…感じるままでいい… 大切なのは、真実、つまり水のように、空気のようにあること… 自然に自分らしくいればいい…ただそれだけでいい…」 と言うことでした。 ちょっと格好良すぎますかねぇ。 ですが、こんな風に感じるようになったのは、 人種の坩堝で、毎日エキサイティングな生活をして、 目まぐるしい渦の中で生活をしていた…からではありません。 実は、理由はその全く逆の側面があったからこそ…、なのかもしれません。 あの密度の濃い、ストレスフルなカオスの街でありながら、 その全く逆の要素、つまり、「アート+自然+水辺」があり、 それが人々の生活の一部にあり、両方の側面がしっかりと共存している。 だから、どんなに忙しい毎日でも、しっかりと自分を解放し、自然な姿にリセットし、もともともっている五感を健康な状態に呼び覚ましてあげることが出来る。 そんな環境に、しばらくの間、身を置いたからなのかもしれません。 名古屋にもそんな場所があったら… 街も人も、もっと素敵になれるのに… 名古屋に戻ってから、ずっとそう思っていました。 ですから、中川運河に遭遇したときは、 まるで宝物を見つけたような気分で、興奮してわくわくしたのを今でも覚えています。 中川運河には、これからの名古屋を変える力がある! そう確信しました。 中川運河キャナルアート http://www.canal-art.org/ like air + water, co.ltd. http://www.likeairandwater.com Twitter http://twitter.com/belikeart
今回の教室
中川運河キャナルアートメイン会場予定地・岡谷鋼機株式会社・第3倉庫
住所:住所:名古屋市中川区舟戸町(小栗橋近く)
※会場は大型車がよく通る道に面しております。気をつけてお越しください。
1.市バス「名古屋駅」15番のりば(レモンホーム)より「小栗橋」(名古屋駅から5つ目)下車。
「市バス・系統記号」は「幹名駅2(野跡駅行き)」。バス停から徒歩1〜2分です。
●名古屋駅から市バスでお越しの場合 名古屋駅⇔小栗橋 所要時間11分
http://kotsuk.city.nagoya.jp/bus.cgi?f_kb=02&revision_kb=1&from=&from_cd=41200015&line_cd=0102&line_kb=00&direction_cd=01
2.市バス「広川町2丁目」下車。
「市バス・系統記号」は「幹名駅2」。バス停から徒歩3分です。
3.名鉄電車 「山王」駅 徒歩10分
1時間に4~6本程度運航
(お問い合わせは所在場所についてのみ、お願い致します。
授業内容につきましては、大ナゴヤ大学までお尋ねください。)
地図を見る
80年前の歴史ある倉庫。目の前には中川運河を望める。普段は倉庫として使用されているので立ち入れない場所です。「中川運河キャナルアート」の会場でもあります。
「中川運河キャナルアート」サイトはこちら
http://www.canal-art.org/