授業詳細

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堀川を見て、聞いて、歩いて。『堀川検定』の問題をつくってみよう!

開催日時:2022年10月08日(土) 13時00分 ~ 16時00分

教室:NPO法人堀川まちネット(旧魚半別邸)

レポートUP

先生: 堀川検定の皆さん /

カテゴリ:【大ナゴヤの日/まち歩き/歴史・文化】

定 員 :12人

※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。
※本授業の抽選は2022年10月7日(金)に行います。

※感染症予防および拡散防止対策への取り組みに関しては、「感染症予防および拡散防止対策への取り組みについて」、申し込み前に必ずご確認ください。
※授業中は換気を徹底するなどして、感染対策に努めてまいります。生徒の皆様におかれましても、マスクの着用と手指消毒にご協力をお願いいたします。
※授業運営の都合上、直前のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
いきなりですが、問題です!

1.堀川にウナギは生息している。◯か×か。

2.現在の堀川は、名古屋城から宮の渡しまでの区間をいう。◯か×か。

3.宮崎駿監督、スタジオジブリ制作の映画「風立ちぬ」は大正から昭和にかけた名古屋を舞台にしている。この映画に納屋橋あたりの風景が出てくるシーンがある。◯か×か。

いくつ答えられましたか?

答えは、「堀川検定 初級編」ページをご覧ください。
堀川は、名古屋城、熱田神宮等を結ぶ、名古屋開府とともに開削された歴史ある河川であることは有名です。でもそれ以上のことを知っているかと聞かれたら、どうでしょう…?

今回の先生は、「堀川検定」を運営している皆さん。堀川検定とは、堀川に関する深い知識を問う、 2021年に創設された新しい検定です。堀川好きな方々が集まって、冒頭にあるような問題をつくっています。

堀川という狭いテーマに特化しても、検定がつくれてしまうなんて!
問題がたくさんつくれるということは、多様な文化が存在しているということ。堀川を知ることで、名古屋らしさが見えてくるかもしれません。

授業では、問題のつくり方のコツを学んだ後、堀川検定の皆さんと堀川界隈をフィールドワーク。問題をつくるという視点で、まち歩きをしましょう!

そして、教室に戻ってきたら問題づくりにチャレンジ。
あなたのつくった問題が、堀川検定の問題になるかもしれません!?

住み慣れたまちでも、詳しく知ろうとしてみてはじめて、「実は知らないことばかりだ」と気づかされます。見えるものもそうでないものも、ぐっと目を凝らして観察して、「堀川らしさ」がうかがえる新しい“問題”を編み出してみませんか。

【スケジュール】
12:45 受付開始
13:00 授業開始、導入、自己紹介
13:15 堀川検定の問題のつくり方講座
13:45 フィールドワーク「堀川探検」(※2班にわかれて)
15:15 問題づくり
15:35 発表
15:55 まとめ、集合写真
16:00 終了

【授業コーディネーター】
大野嵩明
堀川を見て、聞いて、歩いて。『堀川検定』の問題をつくってみよう!

今回の授業は趣ある「旧魚半別邸」で開催
地下鉄「伝馬町(てんまちょう)」駅を出るとすぐに目につくのが国道1号線。この広い車道に背を向け一本裏に入ると、「旧東海道」と記された細い道が走っていて、10分ほど歩くと、「宮の渡し公園」に到着します。江戸時代にはここから桑名まで船が出ていて、東海道で唯一の海路でした。今回の授業のテーマとなる堀川は、庄内川から名古屋城の西をかすめて、この宮の渡し公園を通り、海へと注いでいます。
宮の渡し公園からほど近い場所に、今回の授業が行われるNPO法人堀川まちネット(旧魚半別邸)があります。旧魚半別邸は大正から昭和初期にかけて建てられた、洋館と和館からなる建物で、現在は堀川まちネットの事務所として使われています。



堀川検定』とは?
堀川を知ることは名古屋を知ること、という理念にもとづき「水辺とまちの入口研究所」が中心となって問題を作成し、堀川検定を実施しています。今回の授業のミッションは、堀川界隈を歩いて初級編の問題を作ること。講師として、研究所代表の井村さんと監事の藤井さんにお越しいただき、堀川検定についてのお話、そして問題をつくるコツを教えてもらいました。
井村さんが最初に堀川検定のリーフレットに載っている問題を出題すると、受講者のみなさんはたちまち大盛り上がり。続く説明にも熱心に耳を傾けていました。ちなみに問題作成のポイントは、思わず人に伝えたくなる発見や話題になりそうなネタを選ぶこと、また、誰もが納得できる答えがあることが大切であるとのことです。



さあ、まちを歩こう
受講者の皆さんとスタッフは、かつての宮宿の跡をめぐるAコース(井村さん担当)と堀川沿いの史跡をめぐるBコース(藤井さん担当)に分かれ、90分のまち歩きへ繰り出しました(筆者はBコース参加)。問題を作ることを前提に歩くので、みなさん気になるポイントで写真を撮ったりメモを取ったり。幸いなことに暑すぎず寒すぎず、快適なウォーキングになりました。
熱田区は熱田神宮があることから江戸時代には「宮宿」として栄えただけでなく、当時は海と川の接続点で、交通の要所であり木曽の材木の集積場でもありました。「犬も歩けば史跡に当たる」と言えるくらい数多くの名所旧跡があります。また、昭和初期には軍需工場も多く、それが災いして戦時中は空襲を受け、あたり一面焼け野原になった過去もあります(不思議なことに旧魚半別邸の周辺だけは焼け残りました)。町を案内して下さる藤井さんの語りが止まることはありません。膨大な情報の中から、何にどうフォーカスして問題を作るかが受講者の腕の見せどころとなります。





いざ問題作成、そして発表
まち歩きにたっぷり時間を使ったため、問題作成の時間は15分程度しかありません。でも心配ご無用。歩いている途中ですでに頭の中で作成していた方が大半で、みなさんすらすらと用紙に問題を書き込んでいました。中には4問作成していただいた方も!
発表はクイズ形式で、その場にいる人達が実際に○か☓に手を挙げます。例えば……
「旧東海道沿いにある和菓子の老舗は両口屋である。○か☓か?」
「現在の白鳥公園は、かつて軍需工場であった。○か☓か?」
「御陵橋付近の堀川沿いには、満潮になると消える歩道がある。○か☓か?」
この授業で作成された問題の一部は、堀川検定初級編の問題としてWebサイト(https://horikawakentei.net/horikawa-kentei-1st/)に掲載されました。ぜひ、チャレンジしてみて下さい。



感想までが授業です
受講者のみなさんからは、以下のようにさまざまな感想をいただきました。
「アウトプット前提で町の説明を聞くと、聞き方が違ってくる」
「同じものを見ても、人によって視点が全然ちがうところが面白い」
「看板の細かいところを見すぎた問題を作ってしまった」(個性的で良い、というフォローが入りました)
「散歩ができて気持ちよかった。問題を作れるか心配だったが、ちゃんとできて安心した」
「よく勉強されている方が多く、いい思い出になった」
「2回目の堀川検定にチャレンジをしてアンバサダーを目指します、頑張ります」
「先生のお話が楽しくて問題づくりを忘れるくらいでした。古い町は石ころ一つにも歴史がありますね」
いっぽう、講師の方からは
「みんな楽しそうに参加されて、良い問題ができた」「センスの良い問題ができた」とお褒めの言葉をいただき、大変よい雰囲気で学びの多い授業を終えることができました。
最後に、井村さんのお話で印象に残った言葉を紹介します。
「堀川検定が、知る楽しさや驚きを提供したり、さらに深く知りたいという興味を持つきっかけになったりして欲しい」
知的好奇心は最上級の娯楽につながるかもしれない、そして「楽しい」の先に「好き」があることを教えていただいた授業でした。



レポート:いわた
写真:てつ

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

堀川検定の皆さん /

堀川検定は、堀川に関する深い知識を問う、 2021年に創設された新しい検定です。

今回の教室

NPO法人堀川まちネット(旧魚半別邸)

住所:NPO法人堀川まちネット(旧魚半別邸)
〒456-0045 名古屋市熱田区大瀬子町1403-1

地下鉄名城線「伝馬町」駅 徒歩 約10分

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洋館・和館併置型の住宅で、明治29年に創業された料亭魚半の経営者の本邸として建てられました。