授業詳細
CLASS
いつものモノが「もしも」に使える、カジュアル防災入門!~何を持つかを考えてみよう!~
開催日時:2023年06月10日(土) 13時00分 ~ 15時00分
教室:スペース七番 スペース 2
レポートUP
先生:
佐藤 里香 / 防災士/magocoro base代表
カテゴリ:【大ナゴヤの日/くらし/アート】
定 員 :12人
※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。
※授業運営の都合上、直前のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
※本授業は、2023年6月9日(金)12時まで申し込みを受け付けております。
非常時に備えたほうがいいと思っているけれど、防災グッズを買うタイミングがない。※授業運営の都合上、直前のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
※本授業は、2023年6月9日(金)12時まで申し込みを受け付けております。
防災グッズを買ったけど、今どこにあるのかわからない。
非常食を放置してしまい、賞味期限切れになっているとわかった。
こんなお悩みや現状の方も多いのではないでしょうか?
身のまわりにあるモノを、日常時はもちろん、非常時にも役立てることができたらいいですよね!
実はそんな商品が最近たくさん商品化されていたり、自分で少しの工夫をすると非常時にも使えるようになったりするんです。いつものモノがもしもに使える商品を『フェーズフリー』商品といったりします。
今回の先生の佐藤さんは、愛知県の東三河・西三河・名古屋市を中心に、伴走型防災士として、ひとりひとりに合わせたパーソナル防災をアドバイスしたり、「カジュアル防災」「防災ニモナル」という言葉を用いて、防災を特別なものとせず日常と共存させることについて講座やイベントを行っています。
心配性の性格である佐藤さん。災害のことを考えすぎてしまう生きづらさを逆手にとって防災を仕事にし始めたのだとか。一人でも多くの人に防災の大切さを伝えたいけど、なかなか伝わらない。それならイメージが変わる伝え方をすればどうだろうと考えるようになり、「カジュアルでおしゃれ」という視点から防災を伝えるようになったそうです。
授業では、佐藤さんからカジュアル防災入門として、日常時はもちろん非常時にも役立てるヒントをお聞きした後、「自分の生活に取り入れるにはどうするか」で整理したり、「こんなフリーなものがあったらいい!」というアイディアを出しあったりと、あれこれ考えたいと思います。
特別なことをしなくても備えられる状態になり、快適におしゃれに暮らせる。防災や備えというと堅苦しいイメージがあり、備えていてもいざというときに使えない場所に片付けていたりします。いつものモノが「もしも」に使えるモノを持つ考え方を学ぶことは、「どんなモノをもって生活をしていくか」を見つめ直す機会になるのではないでしょうか。
備えについてと、どんな「モノ」を持つかを考えてみませんか?
<スケジュール>
12:50 受付開始
13:00 授業開始、導入、自己紹介
13:15 佐藤さんのお話(カジュアル防災入門)
13:45 ワークショップ
「自分の生活に取り入れるには?」「こんなモノがあったらいいな」を考えてみよう!
15:00 終了
【授業コーディネーター】
いくえ
錦二丁目のスペース七番で、カジュアル防災をテーマに授業を行いました。先生は、magocoro baseの佐藤里香さんです。
和歌山県串本町のご出身で、現在は愛知県豊川市在住です。
大きい被災体験はありませんが、災害を身近に感じることもあり、東日本大震災での報道に災害の怖さを感じたのが、活動のきっかけとなったそうです。防災士の資格を取得なさって、防災をカジュアルに伝える活動をしています。個人向け防災サービス、他業種とのコラボ事業、イベント出店などを行っています。防災とは関係のない業種とコラボなさったり、防災イベントではないイベントにも出店なさっているそうです。
まずは生徒の皆さんに「防災」のイメージを聞きました。
「面倒くさい」「やらなければいけないができていない」「かたぐるしい」「こわい」「アルファ米などの非常食がおいしくない」
「何がどれだけ必要なのかわからない」「お金がかかる」などの声がありました。
それをもとに「防災におけるメンタルブロックを外そう」というところから始めました。「やらなければいけない」「誰かに強制される」ではなく、「やろう」「やりたい」と思えるとよいです。「特別なもの」「難しいもの」「構えがち」ではなく、簡単にできることも、日常でできることもあることを知ります。
また、自分で気づいていないだけで、防災ができていることも。「防災のネガティブなイメージを変えたい」「後回しにして防災を避けている人を減らしたい」というのが、佐藤先生の強い想いで、1人ひとり備えるタイミングも違い、備えるモノ、量も違うものなので、パーソナル防災を提案していらっしゃるそうです。
「防災のためだけのグッズは買いたくない」と考える人も多いです。「フェーズフリー」という考え方があるそうです。「日常的に便利で楽しく使っているアイデアやモノ、サービスを、非常時にも安全に過ごせるために役立てよう」という考え方で、「備えない防災」とも呼ばれているそうです。
フェーズフリーにはカテゴリーが4つあります。
カテゴリーA 防災及び特定の職業・趣味などで日常的に利用しているモノ アウトドアグッズ、危険な仕事で使うヘルメットなど
カテゴリーB 利用方法の提案により、フェーズフリーの価値を提供できるモノ ペットボトルの水(ローリングストック)など
カテゴリーC 日常時も非常時も変わらず同じ価値を提供できるモノ 水に強いペンなど
カテゴリーD 非常時に日常時とは違った価値を発揮するモノ PHV車(発電機代わりになる)など
先生が扱っていらっしゃる品を中心に、フェーズフリーなモノを紹介していただきました。
「トイレとしても使える、たためる椅子」「クッションが変形して寝袋になるモノ」「おしゃれな瓶のソーラーライト」「動物の形をしたキーホルダーでありながら笛になっているモノ(防災のみならず防犯にも役立つ)」などがありました。あらためて買わなくても、フェーズフリーになるものも、いくつか紹介していただきました。トイレットペーパーや保冷バッグはもちろん、かさばらない扇子、利尿作用の少ないデカフェコーヒー、賞味期限が長めで便秘を防げる干し芋などは特に有用とのことです。
ここからはワークショップです。これまで挙げてきたものの他に、どんなものが災害時に役立てそうか?を考えてみました。参加者を3つのグループに分けてワークをしました。どのグループも、非常に多くのモノが挙げられました。
ウエットティッシュ、ラップ、おりものシート、帽子、スニーカー、レインウエア、メイク、日焼け止め、イヤホン、本、蓋つきバケツ、ビニールシート、カセットコンロ、固形燃料、防寒肌着、冷感肌着、無洗米、缶詰、飴、チョコレート、カロリーメイト、ドライフルーツなどが挙げられました。確かに使えそうなモノばかりです。明かり取りや、充電が可能なモノが必要という声も多かったです。
もう一つワークショップをしました。
こんなフェーズフリーなモノがあったらいいのに、というものを考えました。実現不可能なモノであってもよく、妄想でもOKです。これもグループワークでしたが、どのグループも非常に活発に意見・提案がなされました。ずっと暖かいカイロ、洗わなくても良い衣類、とけない氷、ベッドになる車、水をつけただけで食べられるご飯、浄水ができるコップ、腕に付けられるライト、貼り付けて使える太陽光パネルなどが挙がりました。確かに夢の品と言えるモノが多いですが、その発想から新しいモノが生まれてくるかもしれませんし、なによりこうやって「もしも」の時のことを想像しておくことが大切なのでしょう。子どもと一緒に考えるのも良さそう、という意見も出ました。
ありがたいことに、行政や民間の取り組みから、フェーズフリーな施設も続々生まれてきています。防災公園や防災に特化した道の駅ができてきましたし、移動可能なレスキューホテルも進化しているようです。また、楽しさ、手軽さを前面に押し出した防災イベントなども増えてきた、という話題も出ました。キッチンカーとのコラボとか、公園や地下街滞在中に身を守る姿勢をとる訓練とか、避難訓練コンサートとか、アニメ系のラジオ番組で防災をテーマに取りあげるとか、工夫がされてきています。非常食がまずいという悪いイメージも消えつつあるようです。
防災の授業でありながら、かたぐるしくも重苦しくもなく、非常に楽しい授業でした。モノを考える時に、生きるためにどうしても必要というもの以外のモノも挙げられました。被災しても、化粧、コーヒータイム、音楽を聴く、など、生活に潤いを与えるエッセンスを入れることは重要であると知りました。つらさを軽減することができるのでしょう。明日からの生活にすぐ役立てたい内容の授業でした。
レポート:三宅由美子
写真:おかん
和歌山県串本町のご出身で、現在は愛知県豊川市在住です。
大きい被災体験はありませんが、災害を身近に感じることもあり、東日本大震災での報道に災害の怖さを感じたのが、活動のきっかけとなったそうです。防災士の資格を取得なさって、防災をカジュアルに伝える活動をしています。個人向け防災サービス、他業種とのコラボ事業、イベント出店などを行っています。防災とは関係のない業種とコラボなさったり、防災イベントではないイベントにも出店なさっているそうです。
まずは生徒の皆さんに「防災」のイメージを聞きました。
「面倒くさい」「やらなければいけないができていない」「かたぐるしい」「こわい」「アルファ米などの非常食がおいしくない」
「何がどれだけ必要なのかわからない」「お金がかかる」などの声がありました。
それをもとに「防災におけるメンタルブロックを外そう」というところから始めました。「やらなければいけない」「誰かに強制される」ではなく、「やろう」「やりたい」と思えるとよいです。「特別なもの」「難しいもの」「構えがち」ではなく、簡単にできることも、日常でできることもあることを知ります。
また、自分で気づいていないだけで、防災ができていることも。「防災のネガティブなイメージを変えたい」「後回しにして防災を避けている人を減らしたい」というのが、佐藤先生の強い想いで、1人ひとり備えるタイミングも違い、備えるモノ、量も違うものなので、パーソナル防災を提案していらっしゃるそうです。
「防災のためだけのグッズは買いたくない」と考える人も多いです。「フェーズフリー」という考え方があるそうです。「日常的に便利で楽しく使っているアイデアやモノ、サービスを、非常時にも安全に過ごせるために役立てよう」という考え方で、「備えない防災」とも呼ばれているそうです。
フェーズフリーにはカテゴリーが4つあります。
カテゴリーA 防災及び特定の職業・趣味などで日常的に利用しているモノ アウトドアグッズ、危険な仕事で使うヘルメットなど
カテゴリーB 利用方法の提案により、フェーズフリーの価値を提供できるモノ ペットボトルの水(ローリングストック)など
カテゴリーC 日常時も非常時も変わらず同じ価値を提供できるモノ 水に強いペンなど
カテゴリーD 非常時に日常時とは違った価値を発揮するモノ PHV車(発電機代わりになる)など
先生が扱っていらっしゃる品を中心に、フェーズフリーなモノを紹介していただきました。
「トイレとしても使える、たためる椅子」「クッションが変形して寝袋になるモノ」「おしゃれな瓶のソーラーライト」「動物の形をしたキーホルダーでありながら笛になっているモノ(防災のみならず防犯にも役立つ)」などがありました。あらためて買わなくても、フェーズフリーになるものも、いくつか紹介していただきました。トイレットペーパーや保冷バッグはもちろん、かさばらない扇子、利尿作用の少ないデカフェコーヒー、賞味期限が長めで便秘を防げる干し芋などは特に有用とのことです。
ここからはワークショップです。これまで挙げてきたものの他に、どんなものが災害時に役立てそうか?を考えてみました。参加者を3つのグループに分けてワークをしました。どのグループも、非常に多くのモノが挙げられました。
ウエットティッシュ、ラップ、おりものシート、帽子、スニーカー、レインウエア、メイク、日焼け止め、イヤホン、本、蓋つきバケツ、ビニールシート、カセットコンロ、固形燃料、防寒肌着、冷感肌着、無洗米、缶詰、飴、チョコレート、カロリーメイト、ドライフルーツなどが挙げられました。確かに使えそうなモノばかりです。明かり取りや、充電が可能なモノが必要という声も多かったです。
もう一つワークショップをしました。
こんなフェーズフリーなモノがあったらいいのに、というものを考えました。実現不可能なモノであってもよく、妄想でもOKです。これもグループワークでしたが、どのグループも非常に活発に意見・提案がなされました。ずっと暖かいカイロ、洗わなくても良い衣類、とけない氷、ベッドになる車、水をつけただけで食べられるご飯、浄水ができるコップ、腕に付けられるライト、貼り付けて使える太陽光パネルなどが挙がりました。確かに夢の品と言えるモノが多いですが、その発想から新しいモノが生まれてくるかもしれませんし、なによりこうやって「もしも」の時のことを想像しておくことが大切なのでしょう。子どもと一緒に考えるのも良さそう、という意見も出ました。
ありがたいことに、行政や民間の取り組みから、フェーズフリーな施設も続々生まれてきています。防災公園や防災に特化した道の駅ができてきましたし、移動可能なレスキューホテルも進化しているようです。また、楽しさ、手軽さを前面に押し出した防災イベントなども増えてきた、という話題も出ました。キッチンカーとのコラボとか、公園や地下街滞在中に身を守る姿勢をとる訓練とか、避難訓練コンサートとか、アニメ系のラジオ番組で防災をテーマに取りあげるとか、工夫がされてきています。非常食がまずいという悪いイメージも消えつつあるようです。
防災の授業でありながら、かたぐるしくも重苦しくもなく、非常に楽しい授業でした。モノを考える時に、生きるためにどうしても必要というもの以外のモノも挙げられました。被災しても、化粧、コーヒータイム、音楽を聴く、など、生活に潤いを与えるエッセンスを入れることは重要であると知りました。つらさを軽減することができるのでしょう。明日からの生活にすぐ役立てたい内容の授業でした。
レポート:三宅由美子
写真:おかん
先生
佐藤 里香 / 防災士/magocoro base代表
和歌山県出身、愛知県豊川市在住。防災士。2022年に立ち上げたmagocoro baseでは「防災をカジュアルに。」をコンセプトとし、おしゃれで日常使いができる防災グッズをイベント出店で紹介したり、個人向けの防災サービスを展開しています。 webサイト:防災をカジュアルに
今回の教室
スペース七番 スペース 2
住所:愛知県名古屋市錦二丁目7番7号 オリマチ錦 2-A
地下鉄「伏見」駅 1番出口より徒歩5分
地下鉄「丸の内」駅 5・6番出口より徒歩5分
地図を見る
錦二丁目エリアマネジメント会社が運営する、まちづくり拠点です。ゆっくりした時間を過ごす喫茶店として、このまちの案内人として、地域内外の様々な人が集うローカルハブとして、これからこのまちを、皆さんともっと面白く、魅力的にするための新しい拠点を目指します。