授業詳細

CLASS


南信州「下栗の里」社会見学
〜「南アルプスライブツアー」と「下栗ふれあい祭り」〜

開催日時:2010年11月06日(土) 8時00分 ~ 2010年11月07日(日) 16時00分

教室:民宿 ひなた

レポートUP

先生: 「下栗の里」地元のみなさん /

カテゴリ:【くらし】

定 員 :8人

【注意事項】
※1:本授業は申込先着順です。
※2:本授業には、9月21日(火) に行われた事前ガイダンスに参加されていない方でも参加できます。
※3:宿泊費・食費(1泊、夕食1回、朝食1回)、プログラム参加費として、
   お一人あたり「10,500円」の参加費が必要となります。
   (1日目・2日目共に昼食は各自で選択、お支払いください。)
※4:<現地集合・現地解散型>1泊2日のツアーとなります。宿泊場所は「下栗の里」内の民宿です。
   往復交通費(飯田市まで)は別途各自でのお支払いになりますので、ご了承下さい。
※5:現地集合・現地解散のプログラムです。現地までの交通費・移動手段は、参加者向けの
   案内を参考に各自で手配購入願います。
※6:お申し込み頂いた方には、大ナゴヤ大学事務局より内容確認および当日案内の
   メールをさせていただきます。尚、参加代金については、当日現地にてお支払頂きます。
  <ご注意>キャンセルの際は必ず大ナゴヤ大学事務局までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
   (大ナゴヤ大学 TEL: 090-1285-9085 担当:加藤  当日は、下記携帯電話までお願いします。)  
※7:最少催行人員は5名以上とし、企画募集型ツアーではありませんので、添乗員は同行いたしません。
※8:やむを得ない諸事情・天候によっては、一部プログラムを変更の上、実施いたします。
※9:カメラの持ち込みは、今回の授業に限りOKとさせていただきます。ただし、講師が
   話している時間は撮らない、民家や地元のみなさんのプライバシーを尊重し、撮影マナーは遵守してください。
※10:宿泊施設は標高約1,000mの集落に位置する山の民宿です。寝室は男女に別れての相部屋、
   お風呂は一つを共同しての利用となります。タオル・歯ブラシ・石鹸等はあります。




9月におこなった「ツーリズム授業に向けてのガイダンス」授業などで
予てよりご案内してきました大ナゴヤ大学ツーリズム企画。
いよいよ参加者募集のスタートです!

向かうは、南信州・飯田市にある「下栗の里」。
標高1,000mにある山あいの集落は「日本のチロル」とも呼ばれ、
「にほんの里100選」にも選ばれている自然豊かな天空の里です。
これまでにも、準備や下見のために大ナゴヤ大学のスタッフが度々現地を訪れ、
そこでの体験の様子をブログなどでもご報告してきました。

まだ「下栗の里」をご存知でないという方は、まずはこちらのブログと
動画をご覧ください!

下見ツアーのレポート
第1回 (ボラスタ日記)http://dnu-volusta.jugem.jp/?eid=110
第2回 (学長日記)http://blog.dnu.jp/?eid=973274
第3回 前編(ボラスタ日記)http://dnu-volusta.jugem.jp/?eid=149
     後編(ボラスタ日記)http://dnu-volusta.jugem.jp/?eid=150
第4回 一日目(学長日記)http://blog.dnu.jp/?eid=973321
     二日目(スタッフ日記)http://staff.dnu.jp/?eid=88


「下栗の里」観光案内
http://www.tohyamago.com/kankou/simoguri/index.html

「下栗の里」映像 【探訪】天空にのびる原風景 下栗の里(産経新聞チャンネル)
http://www.youtube.com/watch?v=2bNIkSW2LU8


大ナゴヤ大学は昨年の開校以来、ナゴヤの「街じゅう」をキャンパスに、
街(コミュニティ)に暮らすだれもが先生、だれもが生徒という切り口で
授業を展開、私たちの暮らす街を元気に盛り上げることを目指した活動を
続けてきました。
今回は、そんなホームタウン・ナゴヤを飛び出して、
日本の原風景が残る山の里に赴き、都会と山里との継続的な繋がりを模索し、
交流を生み出すきっかけづくりを目指します。

今回のツアーに際しては「下栗の里」に暮らす地元のみなさんにも
協力して頂き、1泊2日の充実の校外学習を企画しました。
テーマは、「学びと発見」。
今回訪れる11月6日・7日の両日は、ちょうど地元のみなさんが
一同に集まる音楽祭「南アルプスライブツアー」と、地元の歌や踊り、
青空バザールなどで盛り上がる「下栗ふれあい祭り」が開催されます。

そこで直接、地元のみなさんとの交流を楽しみながら、
山里にひっそりと続く伝統と暮らしの知恵を学び、
外から村を訪れた街の旅人だからこそ気付く
「下栗の里」のすばらしさを発見しましょう。

昔から大きく変わることなく今に伝わる「下栗の里」の暮らし。
その良さを体感し、可能性や魅力を新たに開拓・研究するゼミ旅行・
研修合宿のようなワーク型の授業スタイルのため、
先着8名の少数募集とさせていただきます。

村と街とが交流することで生まれるこれからの
新しい日本の形のヒントを一緒に探りに行きましょう!


■スケジュール  
<1日目:11月6日(土)> (食事:朝:× 昼:各自 夕:○)
08:00 各自で名古屋駅名鉄バスセンターから高速バスに乗車
09:58 飯田バスセンター到着
10:30 飯田市役所前集合、ガイダンス後、飯田出発
12:00 下栗の里到着、地元食堂「はんば亭」にて昼食
    農業チームとの交流
14:30 南アルプスライブツアーに参加
17:00 終了、片付けのお手伝い
17:30 民宿へ移動
18:00 夕食(下栗の郷土料理)
19:00 自由行動(各自選択できる企画をご用意します)

<1日目:11月7日(日)> (食事:朝:○ 昼:各自 夕:×)

06:30 自主企画(自由参加)
08:00 朝食
09:00 高原ロッジ前へ移動
10:00 ふれあい祭り参加(大ナゴヤ大学企画ワークショップ)
15:00 終了後、飯田へ向けて出発
16:00 飯田市役所前到着、解散

※高速バス往復(4230円)は各自購入
<帰りは各自市内散策後、飯田バスセンター17:30, 18:30, 19:30発の
どちらかの高速バス乗車(19:30発が最終)>
大ナゴヤ大学は、ここ名古屋を中心とした活動を行なっていますが、今回は課外授業として名古屋を離れ、長野県の「下栗の里」に1泊2日で行ってきました!

普段僕たちは名古屋という都会で暮らし、その環境が当たり前のようになっています。
そこで、日本の原風景の残る場所で暮らし、山里に続く伝統と暮らしの知恵を後世に伝承している地元の方々との交流を通して、都会から訪れた僕たちだから気づく下栗の里の良さを「発見」してきました。

そんな充実した2日間の内容と様子をご紹介します。


〜1日目〜

僕たち名古屋からのスタッフ組5名と、今回の生徒さん6名、飯田市役所の職員さん3名が早朝の飯田市のバスセンターで合流、下栗の里へ向けて出発。険しい山道を蛇行しながら進んでいきます。
道中は、ちょうどシーズンに入った紅葉を一望し、参加者一同感動。
1時間半ほど走ったところで下栗の里に到着。
集落のでも頂上に位置する食堂で昼食をいただきました。
ここでおしゃべりをしながら参加者一同で親交を深めました。

今回生徒さんとして初めて参加する方が2名いたのですが大ナゴヤ大学は以前から知っていたらしく、そのうちの一人はなんと会社のパソコンのデスクトップ画像が大ナゴヤになっているそう・・・
かなりコアです。ありがとうございます。
また、長年下栗の里を研究・調査をなさっていて、今回の旅行の事前ガイダンスの先生をしてくれた名古屋大学の浮葉先生も今回は生徒として参加してくださり、濃厚な2日間を予感しました。

会話が盛り上がった昼食を終え、いよいよツーリズムスタートです!

下栗の里は「天空の里」と言われるように、山あいの傾斜地位置する山に四方を囲まれた集落です。
そんな山々を一望しながら、ツアー中お世話になる、今回授業の先生である地元の方々に挨拶をし、下栗の住人である先生の案内のもと、山あいを下るようにして村を探索しました。
ここでは、村中に点在しているビューポイントを中心にまわりながら、地元方々の暮らしを体験し学んでいきました。

例えば、
・先代から使用している、木製のソバの殻と実を分別する機械。
→未だ現役で使用されているのを実際に体験して、今日的な、金属ででき、エンジンで動く機械の短命さを感じました。

・ 傾斜地に沿った畑でとれるキャベツ。
→食べさせてもらい、その身の厚さと甘さがおいしかったです。
傾斜地のため日光がよく当たるそうです。
直接畑になっているものをいただいたので、いつもより野菜のありがたさを感じました。

ツアー前半にして、いきなり山村パワー爆発です。
おなかいっぱいです。(←水々しいキャベツを食べ過ぎたせいで)

と、あっという間に時間は過ぎ、続いては下栗で毎年行なわれている「南アルプスライブツアー」に参加しました。

今回のツアーは幸いにも、ちょうど地元のみなさんが集まるイベントが、このライブツアーに加えて2日目で紹介する「下栗ふれあい祭り」の両日に開催されるタイミングでした。

ライブツアーでは、飯田市周辺で活躍されるアーティスト(パフォーマー)の方々をお呼びして、旧分校の小さな体育館でおこなれました。
イベント参加者は僕たちと、同じ人数ほどの地元の方々しかおらず、パフォーマンスに参加をしながら楽しい時間を過ごしました。
撤収もお手伝いし、懇親会の前半部だけ参加し、地元の方やパフォーマーの方との交流をしました。

19時前頃に宿へ移動し、夕食をいただくことに。
宿のお母さんも気さくで可愛らしい方で、スタッフ側からの強い要望に応えてくださり、特別に「そば団子」をつくっていただきました。

「そば団子」とは、かつて下栗の人々は希少なサンマの塩漬けを保存するために、ソバ粉を練った生地にサンマを包んだのが始まりの郷土料理です。
つまり、団子の中身がサンマの切り身という珍味中の珍味。

これが大好評。
みんなが美味しいというのを聞いてお母さんは、
「普段はつくらないんだけど、そう言ってくれて自信ついちゃうわ。」となんともお茶目。
その他にも地元の野菜を中心に、おいしい夕食をいただきました。
僕は、嫌いなしいたけの天ぷらを3人分も食べました。ごちそうさまでした。

食べ終わったあとは、事前ガイダンスのときに見せてもらったテレビ局が下栗を取材したときのDVD映像を、お母さんやちょうど民宿に手伝いにきてくださっていた地元の方と一緒に鑑賞。
ちょうど地元に住む3世代家族を紹介するVTRのところで、

「ガラガラ・・・」「ご本人の登場!」
あれ!?
今テレビに映っている人じゃないですかー!

偶然、映像で紹介されていた家族のお父さんが民宿にいらっしゃったのです。
こんなハプニングも、地元の近隣付き合いがあるからこそ。
30分ほどの紹介VTRが、この一瞬の出来事に集約されているようでした。

DVD鑑賞も終わりの所で、続いては地元の若い衆で結成された「拾五楽坊」を先生にお迎えして、「霜月祭」のお囃子を学びました。
この「拾五楽坊」のみなさんは、下栗の伝統行事である「霜月祭」を後世に繋げるための活動としてお囃子の笛を勉強しており、中心メンバーは高校生から60代の村の“若い衆”。
還暦を迎えても若いうちに入るというのに驚き、そういえば、更にご年配の方が行事の中心で元気に仕切っていたなと気づきました。

お囃子の練習では、笛の吹き方を習い、地元の若い方がいかに伝統を重んじているのかを学びました。

と、ここで1日目の行程は終了し、寝る前に参加者のほとんどが外へ行き、星を見ました。
山の向こうに見える星は、ほぼ目線の高さで、流れ星を見た人もいました。

同時刻、日本シリーズで中日×ロッテが熱戦を繰り広げていたとは思えない程、静かでゆったりした時間でした。


〜2日目〜

みなさんは朝6時前に起きて、宿がある傾斜地の下部から上部まで散策する朝活をしたそうです。
「したそう」というのは、僕は寝坊して朝活は不参加でした。すみません。。。
7時から朝食をとり、お世話になったお母さんをはじめ、民宿のみなさんに挨拶をしてから当日「ふれあい祭り」が開催される旧分校跡の広場へ移動。

早朝から地元の方々は、祭りの準備や警備で忙しなく、山村の朝の早さを痛感。
「ふれあい祭り」に参加する前に、この下栗の里の傾斜地を一望できるビューポイントへ30分弱の山道を歩いて移動。
一人しか通れないような狭い道に、イベント日であるせいか人の往来が激しく、何人もの人とすれ違いました。
たどり着いたポイントも狭いのですが、せっかくなのでムリヤリ記念撮影することに。
この、人と集落と山のスケール感はここでしか味わうことができないでしょう。

ビューポイントから帰り、「ふれあい祭り」に地元の方々の出店に、スタッフとして参加しました。

お店の内容は、
お母さんのつくったコロッケや芋の煮付け
採れたてで新鮮な野菜
豆腐田楽や五平餅 の販売や
竹馬や竹製のおもちゃの鉄砲体験コーナーや
竹とんぼ作り体験 などです。

2時間ほどお手伝いしてから、いよいよ今回ツーリズムのミッションである、「下栗の里の魅力を発見」したところの発表準備にとりかかりました。

今回は、地元の方々のご協力により「ふれあい祭り」の出し物のひとつとして、大ナゴヤ大学の発表時間を10分ほどいただきました。

前日の先生をしていただいた「拾五楽坊」のみなさんの発表が終わったあと、僕たちの出番がやってまいりました。
まず、ツーリズムの授業コーディネーターであるいっちゃんから、大ナゴヤ大学という団体が名古屋から来て地元の方々と交流させてもらっている、という授業の主旨と、
学長から大ナゴヤ大学の説明をしていただき、2人1組で考えた下栗の魅力についての発表へ。

1泊2日の旅を通して感じた、発表の内容は、
・ 地元住民の近隣付き合いが良く、みんな仲良しであり、他の地域から来た僕たちにとても温かく接してくれる人間の豊かさがあること
・ 山に囲まれて暮らし、僕たちが感動した紅葉にも「これはまだ綺麗のうちに入んないよ。」というほどの大自然を感じること
・ そば団子をはじめ豆腐田楽など、地域に根ざしたおいしいものがたくさんあること
・ 還暦になっても若い衆の扱いをうけるほど、ご年配の方が集落を積極的に仕切り、歳をとればとるほどカッコよく、イケメンであること

と今回のツーリズムを十人十色、参加者が全て異なった視点から発表できるのは大ナゴヤ大学の良さであり、教室となった下栗の里の環境の豊かさのおかげでもあると思います。

見てくださってた地元の方も発表中に
「良いこというねー」
とチャチャを入れられるなど、反響があり本当に良かったです。

ミッションを終え、その後も盆踊り、餅投げ、撤収に参加し、ツーリズム全ての行程が終了しました。

下栗の里を出発するときには、お世話になった地元の方々に果物のお土産をいただき、
「また是非きてくださいね」
と言ってくださり、参加者全員で握手をかわして現地を後にしました。

帰りの車内では、
「会社を休んで霜月祭に参加しようかな。」
「個人的にまた来たいな。」
などリピート希望の参加者が続出。
大成功のツーリズムでした!
でも会社にはちゃんと行きましょう!


と、濃密な2日間はこれだけの長文でも伝えきれませんが、個人的に思ったことは、

過疎化が進む農村に対して、「地域活性化」という言葉は例外無くあてはまるけど、
都会の誰かが、都会の住民のために、集客目的のイベント会場を農村に当てはめて「地域活性化だ!」と語ってしまうのではなく、
下栗の里のように、過疎化が進行しつつも、地元住民が主催する、地元のための親交イベントに、僕たちのような、田舎暮らしに関心のある他の地域の人が自然発生的に集まってくることによる「地域活性化」。
古くからの伝統を守り続ける地元住民の皆さんの態度こそが、実はこれからの農村の新しい「地域活性」の可能性を秘めているのかもしれないですね。

と、レポートを書きながらこれを発表すれば良かったと後悔。


最後に、このツーリズムは今回で終わるべきでないでしょう。
まだまだ下栗の魅力はたくさんあると思うし、地元の方々とも更に親交を深めるべきです。

継続して行なうために、いっちゃんを始め、大ナゴヤ大学スタッフで今後の関わり方について議論中です。
次回ツーリズムをご期待ください!
僕もまた行きたい。



(ボランティアスタッフ / はやしひろき)

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先生

「下栗の里」地元のみなさん /

集落の戸数は約50戸で110人余りの人々が農業や林業などを営んでいる。 主な産物は「下栗いも(二度イモ)」と呼ばれる特産のジャガイモと、 蕎麦、小黍、粟などの雑穀類である。 ■下栗の里(公式HP) http://www.shimoguri.com/ ■下栗の里ブログ http://blog.shimoguri.com/ ■ 遠山郷(飯田市上村・南信濃地区) http://www.tohyamago.com/ http://tohyamago.com/kankou/simoguri/index.html

今回の教室

民宿 ひなた

住所:飯田市上村下栗1040

TEL:0260-36-2627

http://www.tohyamago.com/haku/hinata/index.html


(お問い合わせは、大ナゴヤ大学までお尋ねください。)
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