授業詳細
CLASS

しんだらどうなる?どうありたい?〜みんなでかんがえ、はなす、人生のおわりと今〜
開催日時:2025年06月14日(土) 10時00分 ~ 12時00分
教室:大ナゴヤ大学・事務所
レポートUP
先生:
山平佳奈 / 訪問看護師
カテゴリ:【コミュニケーション/大ナゴヤの日】
定 員 :6人
※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。
※2025年6月13日(金)12時まで先着順でお申し込みを受け付けます。
※授業運営の都合上、申込後のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
人生の終わりは誰にでも100%の確率で訪れるものだと、頭では理解しているいるものの、死そのものについて、また亡くなったあとどうなるかについて、思いを馳せたり、考え、誰かと話したことがある人はあまり多くはないかもしれません。※2025年6月13日(金)12時まで先着順でお申し込みを受け付けます。
※授業運営の都合上、申込後のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご相談ください。
みなさんはどうでしょうか?
”人生の終わり=死”について話すことはタブーだったり、縁起が悪いことだと考えられていたり、誰かと話すにはとてもハードルが高い話題だと思っている方は多いと思います。それでも、”人生の終わり=死”について向き合い、誰かと話し、自分がどうやってその時を迎えたいか、まわりにどうしてほしいかを考えていくことは、自分の人生や大切な人の人生をより良いものにするために大切なことだと思います。
今回の授業では、参加者のみなさんとに”死”についてのイメージを絵で表現したり、絵本を読んで理想の死後の世界の話をしたり、最後の晩餐何が食べたいかを考えたり、カジュアルに”人生の終わり=死”と向き合う時間をつくります。みなさんには、”自分が亡くなった後にお供えしてほしいお菓子や飲み物”を持ち物として持参いただきます。みんなで好きなものをつまみながら、ちょこっと、そしてカジュアルに、人生の終わりについて考えてみませんか?
死について本当のことを知っている人はいないはず。だからこそ、みなさんが考えるイメージもきっとさまざま。「こんな風に考えている人もいるんだ!」と、他の方の意見から死をちがった角度からとらえられるようになったり、”今をどう生きるか”に改めて向き合うきっかけになると思います。
「家族や友人と話すのは難しいけど、誰かと話してみたかった!」という方、「これからどう生きるか、少し立ち止まって考えてみたい!」という方、ぜひお待ちしています!
<スケジュール>
09:45 受付開始
10:00 授業開始
10:15 ”その日”、”そのあと”について考える
11:15 ”今”どう生きる?
11:50 アンケート、感想
12:00 終了
【授業コーディネーター】
山平佳奈
梅雨入りした6月の第2土曜日、「人生の終わり」そして、それを見据えた「今の生き方」について参加者のみなさんと共に考え、語り合う授業が開催されました。
授業の先生は看護師の山平佳奈さんです。山平さんは総合病院で5年間の勤務を経て、患者の幸せについて深く学ぶためにデンマークへ留学され、現在は名古屋市の訪問看護ステーションで勤務されています。
教室である大ナゴヤ大学の事務所に、40〜60代を中心とした参加者のみなさんにお集まりくださいました。

授業ではまず「死に関するクイズ」から始まりました。参加者のみなさんはスマートフォンを使いながら、日本女性の平均寿命は?、人生最後に食べたいものの第1位は何?といった問いに楽しみながら答えていきました。
続いて、参加者の皆さんの自己紹介と事前にご持参いただくようお願いしていた「自分が亡くなったときに供えてほしいお菓子や飲み物」も紹介されました。持参されたものは、高級和菓子やパン、クラフトビールなど、参加者の想いのこもった品とそれにまつわることをお話いただき、和やかな雰囲気となりました。

そしていよいよ死について考える授業が始まりました。
授業は自分が死んだ「そのあと」、「その日」、「今」という3つのテーマに沿って進められました。
まず「そのあと」として、「死」と聞いて思い浮かぶイメージをワークシートに自由に描き、全体で共有しました。みなさんの死んだあとのイメージとしては、「真っ白で何も残らない」、「星になる」、「光に永遠に向かっている」などの意見が語られました。イメージはあえて何も書かず真っ白な無のイメージと話される方もいました。
山平さん自身は「好きな自然の中で、太陽に向かって道がパーっと開けている」といった希望に満ちたイメージを紹介していました。

さらに、死後の世界についても意見が交わされました。「輪廻転生」や「極楽浄土」を信じる声もありましたが、多くは「無になる」と考えており、「幽霊になる」と感じている人はいませんでした。
ただ山平さんは、看護の現場で幽霊や火の玉の話を耳にすることがあり、「幽霊っているかも」と意見をおっしゃっていました。
続いて、絵本『このあとどうしちゃおう』(作:ヨシタケシンスケ)の読み聞かせが行われました。
絵本の内容は、亡くなったおじいちゃんのノートを通じて、死後の世界(幽霊センターや生まれ変わりセンターがあるかも?)、天国での過ごし方、地獄の様子、残された人への見守り方などがユーモラスに描かれており「死が怖いからこそ、楽しいことを考え、それを誰かと話すことが大切」というメッセージが伝えられました。

参加者の方の感想としては、
「絵本のなかで天国に行くとき退屈しないように暇つぶしグッズを持っていくおじいちゃんは、天国は退屈だと思っていたんだな」という意見や、
「しばらく天国で過ごして遺族を見守ったら、生まれ変われるシステムだったらいいな」という意見が出されました。
次に死んだ「その日」について考える時間では、自分自身を知るために、「どんな子どもだったか」、「どこが落ち着く場所か」といった、いままでの自分を見つめる問いが出されました。

共有された内容としては、
・図書館やトイレが落ち着く
・子どもの頃は引っ込み思案だった
・作ったもので人に喜んでもらえるのが嬉しい
といった内容が共有されました。また、「最期の日をどのように迎えたいか」というテーマでは、
・苦しまず健康なまま旅立ちたい
・葬式は家族の好きにしてほしい
といった率直な声があがりました。
そして、最後のテーマ「今」では、「どんなふうに覚えられたいか」「幸せとは何か」といった問いを通じて、自分の生き方をあらためて見つめ直す時間となりました。
「今から何しちゃおう?」と題されたテーマでは、これからやりたいこと、食べたいもの、行きたい場所、どんな風に生きたいか、作りたいものなど、思いつくまま挙げてもらいました。
・味噌カツが美味しいお店の味を孫に伝えておきたい
・高級料亭で一度は接待されたい
・年を取って動けなくなってもできる趣味を見つけておきたい
といった内容が共有され、その内容に関して話し合いが行われ、みなさんで盛り上がりました。

授業の終わりに山平さんの想いとして、「自分らしく生き、旅立つことを、誰もが当たり前に考え、話し合える社会になってほしい。医療はその人の幸せを支える手段であり、本人の思いを代弁する家族が後悔し続けることのないように、皆が生き方や死に方を自由に語り合い、共有できる文化が根づいてほしい」とお話されて授業は終了しました。
死をテーマにした今回の授業は、ワークを通じて参加者同士が自らの最期や今の生き方を見つめ直し、語り合う貴重なひとときとなりました。山平さんによるお話や絵本の朗読を通じて、誰にとっても避けられない「死」を、あたたかく前向きに考えるきっかけが生まれました。
山平さんは、普段なかなか話しづらい生と死を語り合う場の大切さを広めようと、今後もさまざまなワークショップを企画しています。こうした学びや対話が、もっと多くの人に届いてほしいと強く感じました。

レポート:河津 一輝
カメラ:みやけ
授業の先生は看護師の山平佳奈さんです。山平さんは総合病院で5年間の勤務を経て、患者の幸せについて深く学ぶためにデンマークへ留学され、現在は名古屋市の訪問看護ステーションで勤務されています。
教室である大ナゴヤ大学の事務所に、40〜60代を中心とした参加者のみなさんにお集まりくださいました。

授業ではまず「死に関するクイズ」から始まりました。参加者のみなさんはスマートフォンを使いながら、日本女性の平均寿命は?、人生最後に食べたいものの第1位は何?といった問いに楽しみながら答えていきました。
続いて、参加者の皆さんの自己紹介と事前にご持参いただくようお願いしていた「自分が亡くなったときに供えてほしいお菓子や飲み物」も紹介されました。持参されたものは、高級和菓子やパン、クラフトビールなど、参加者の想いのこもった品とそれにまつわることをお話いただき、和やかな雰囲気となりました。

そしていよいよ死について考える授業が始まりました。
授業は自分が死んだ「そのあと」、「その日」、「今」という3つのテーマに沿って進められました。
まず「そのあと」として、「死」と聞いて思い浮かぶイメージをワークシートに自由に描き、全体で共有しました。みなさんの死んだあとのイメージとしては、「真っ白で何も残らない」、「星になる」、「光に永遠に向かっている」などの意見が語られました。イメージはあえて何も書かず真っ白な無のイメージと話される方もいました。
山平さん自身は「好きな自然の中で、太陽に向かって道がパーっと開けている」といった希望に満ちたイメージを紹介していました。

さらに、死後の世界についても意見が交わされました。「輪廻転生」や「極楽浄土」を信じる声もありましたが、多くは「無になる」と考えており、「幽霊になる」と感じている人はいませんでした。
ただ山平さんは、看護の現場で幽霊や火の玉の話を耳にすることがあり、「幽霊っているかも」と意見をおっしゃっていました。
続いて、絵本『このあとどうしちゃおう』(作:ヨシタケシンスケ)の読み聞かせが行われました。
絵本の内容は、亡くなったおじいちゃんのノートを通じて、死後の世界(幽霊センターや生まれ変わりセンターがあるかも?)、天国での過ごし方、地獄の様子、残された人への見守り方などがユーモラスに描かれており「死が怖いからこそ、楽しいことを考え、それを誰かと話すことが大切」というメッセージが伝えられました。

参加者の方の感想としては、
「絵本のなかで天国に行くとき退屈しないように暇つぶしグッズを持っていくおじいちゃんは、天国は退屈だと思っていたんだな」という意見や、
「しばらく天国で過ごして遺族を見守ったら、生まれ変われるシステムだったらいいな」という意見が出されました。
次に死んだ「その日」について考える時間では、自分自身を知るために、「どんな子どもだったか」、「どこが落ち着く場所か」といった、いままでの自分を見つめる問いが出されました。

共有された内容としては、
・図書館やトイレが落ち着く
・子どもの頃は引っ込み思案だった
・作ったもので人に喜んでもらえるのが嬉しい
といった内容が共有されました。また、「最期の日をどのように迎えたいか」というテーマでは、
・苦しまず健康なまま旅立ちたい
・葬式は家族の好きにしてほしい
といった率直な声があがりました。
そして、最後のテーマ「今」では、「どんなふうに覚えられたいか」「幸せとは何か」といった問いを通じて、自分の生き方をあらためて見つめ直す時間となりました。
「今から何しちゃおう?」と題されたテーマでは、これからやりたいこと、食べたいもの、行きたい場所、どんな風に生きたいか、作りたいものなど、思いつくまま挙げてもらいました。
・味噌カツが美味しいお店の味を孫に伝えておきたい
・高級料亭で一度は接待されたい
・年を取って動けなくなってもできる趣味を見つけておきたい
といった内容が共有され、その内容に関して話し合いが行われ、みなさんで盛り上がりました。

授業の終わりに山平さんの想いとして、「自分らしく生き、旅立つことを、誰もが当たり前に考え、話し合える社会になってほしい。医療はその人の幸せを支える手段であり、本人の思いを代弁する家族が後悔し続けることのないように、皆が生き方や死に方を自由に語り合い、共有できる文化が根づいてほしい」とお話されて授業は終了しました。
死をテーマにした今回の授業は、ワークを通じて参加者同士が自らの最期や今の生き方を見つめ直し、語り合う貴重なひとときとなりました。山平さんによるお話や絵本の朗読を通じて、誰にとっても避けられない「死」を、あたたかく前向きに考えるきっかけが生まれました。
山平さんは、普段なかなか話しづらい生と死を語り合う場の大切さを広めようと、今後もさまざまなワークショップを企画しています。こうした学びや対話が、もっと多くの人に届いてほしいと強く感じました。

レポート:河津 一輝
カメラ:みやけ
先生

山平佳奈 / 訪問看護師
総合病院で看護師として5年務め、幸せに生きること・幸せに亡くなることをサポートできる看護師になりたいと思い、幸せの国デンマークへ留学する。帰国後は訪問看護師としてデンマークと日本の福祉体制や価値観の違いなどを実感しつつ、ACP(人生会議)の普及などを中心に幸せに生きる・亡くなる人を増やすためにワークショップなどを開催している。 Instagram
今回の教室
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※地下鉄上前津駅 8番出口 徒歩3分程
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