授業詳細

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学ぶことのおもしろさってなんだろう? 〜学び続ける人・学びの場をつくる人に話を聞いて考えてみよう〜 【16周年授業・1限目】

開催日時:2025年09月13日(土) 10時30分 ~ 12時30分

教室:ROOTS BOOKS(東海国立大学機構 Common Nexus内)

レポートUP

先生: 青木真兵 / 人文系私設図書館ルチャ・リブロ キュレーター
大澤悠季 / NPO法人シブヤ大学学長
小林優太 / RACCOLABO代表/まちと仲のいいコピーライター

カテゴリ:【カルチャー/くらし/コミュニケーション/大ナゴヤの日/16周年授業】

定 員 :15人

※本授業は「大ナゴヤの日」の授業として企画しております。毎月第二土曜日は参加費無料の授業として開催しています。
※2025年9月12日(金)12時まで先着順でお申し込みを受け付けます。
※授業運営の都合上、申込後のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご参加ください。
ナゴヤのまちを舞台に学びの場をつくる「大ナゴヤ大学」は、2025年9月に開校16周年を迎えます!16周年を記念して「学ぶことのおもしろさってなんだろう?」をテーマに3つの授業を開催します。

1限目の授業では、学び続ける人・学びの場をつくる人3名をゲストにお呼びし、「学ぶことのおもしろさ」についてみんなで考えます。

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大人になってからも自分の好きなことやスキルアップ、今後の生き方を考えるために、学び始める・学び続ける人がいる。ふとしたことをきっかけに興味を掘り下げていったら、活動が広がって人生が豊かになっている人がいる。

・なぜ人は学ぶんだろう?
・学ぶことでどんな変化があるんだろう?
・学ぶことのおもしろさってなんだろう?

自身も学び続け、学びの場をつくっている3名をゲストに、参加者のみなさんとこの問いを一緒に考え、学ぶことの意味やおもしろさを改めて言葉にしてみたいと思います。


ゲストとして話をお聞きするのは以下の3名。

1人目は奈良県東吉野村で「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」を開いている青木真兵さん。博物館学芸員や研究者、非常勤講師を経験したのち、福祉と出会って社会福祉士の資格を取得されたり、新たに大学をつくるプロジェクトに参画されたりと、様々な形で学ぶことに関わっています。

2人目は「シブヤ大学」学長として、シブヤのまちで学びの場を開く大澤悠季さん。イギリス留学や沖縄での高校魅力化プロジェクトに携わったことをきっかけに、地域で大人が学び続けられる場、安心して話すことができる場づくりを行っています。

3人目は「大ナゴヤ大学」理事であり、「RACCOLABO」の屋号でコピーライターや大学講師などパラレルワーカーとして活動している小林優太さん。15年前にラッコの魅力に気づき、今では世界中のラッコを追ってその魅力を伝えるなど、学ぶことで生き方が変わる経験をされました。

「学ぶこと」にいろんな関わり方をされている3名からヒントをもらいながら、学ぶことのおもしろさを深掘りしてみましょう。この授業を通して、自身の学びを振り返るきっかけになったり、これからの学びがもっと楽しくなればうれしいです。

【こんな人におすすめ】
・学ぶことに興味がある人
・これから学んでみたいと思っている人
・すでに何らかの形で学んでいる人

【スケジュール】
10:15 受付開始 
10:30 授業開始・オリエンテーション
10:45 ゲストによる自己紹介
11:15 クロストーク①
   「なぜ人は学ぶんだろう?」「学ぶことでどんな変化がある?」
11:40 ディスカッション
11:55 クロストーク②
   「学ぶことのおもしろさってなんだろう?」
12:10 感想シェア・まとめ
12:30 終了

※会場準備が終わり次第、受付を開始いたします。お待ちいただく場合があるのでご了承ください。
※時間は目安です。

【授業コーディネーター】菅原春香
--なぜ学ぶのか?--
私たちはなぜ学ぶのでしょうか。仕事のために受ける研修や受験勉強のように「必要に迫られて学ぶ」こともあれば、大学院に通ったり、寝る前にふと本を開いたりと「自らの好奇心に導かれて学ぶ」こともあります。今回の授業では、この問いをめぐって、三人の先生とともに参加者が語り合いました。

秋雨の降るなか会場に集まったのは、学生から70代までの幅広い世代。名古屋近郊はもちろん、関東から足を延ばして参加した方もいました。年齢も立場も異なる人たちが同じ空間に集い、「学ぶこと」について一緒に考える機会になりました。



--三人の先生たち--
今回お迎えしたのは、それぞれユニークな形で「学び」と関わる三人の先生です。

まず一人目は、人文系私設図書館「ルチャ・リブロ」キュレーターの青木真兵さん。奈良の山村に移住し、自宅を改装して私設図書館を開きました。暮らしの中から「近代」を相対化し、当たり前を問い直す活動を続けています。きっかけは大学時代に体調を崩した経験。「自分が体調を崩す社会のほうが間違っているのでは?」と考えたことが出発点だったと語ります。

二人目は、シブヤ大学の学長・大澤悠季さん。沖縄県今帰仁村で高校魅力化プロジェクトに関わったのち、2020年にシブヤ大学の二代目学長に就任しました。学長就任後はビジョンを再構築し、「学ぶことを通して個人が変化し、それが地域や社会につながる」という理念を掲げて活動を広げています。

三人目は“らっこばやし”こと小林優太さん。大学院で歴史や教育を学んだのち、メディアに興味を持ち広告会社を経験。ある日ラッコに心を奪われ、仕事をする傍ら国内外問わずラッコを追いかける生活がスタート。ひとりの趣味から活動が広がっていき、今ではグッズ販売やイベント企画を通じてラッコの魅力を発信し、人と動物の共生を目指しています。



--「なぜ学ぶのか?」--
最初の問いはストレートに「なぜ学ぶのか?」。三人の答えはそれぞれでした。

青木さんは「高校3年のときに9.11が起きた。イスラム教徒は“悪”と決めつけられる空気に違和感を覚えた。社会に対するカウンターパンチのような気持ちが学びの原動力になった」と振り返りました。

大澤さんは「いろんなことに興味はあるけど、自分は怠惰な人間だから、誰かに言われないと動けない。だからこそ腰が重たいけどやりたいことは仕事にして、趣味はマイペースにやっている」と笑います。

小林さんは「大学時代に沖縄で実習をしたとき、自分の無知を痛感した。そのときは“社会に反発する学び”だったけれど、ラッコに出会ってからは好奇心を軸にした学びに変わった」と語りました。

同じ問いでも「反発」「怠惰」「好奇心」と、まったく異なる立場からの答えに会場の空気が和みました。



--学びがもたらす変化--
次に議論は「学ぶことでどんな変化があるのか」へ。

小林さんは「ラッコを知りたいだけだったけど、もっときれいに写真を撮りたいと思ったらカメラに詳しくなった。学びが次の学びを呼ぶ」と話しました。

大澤さんは「大人になるほど学びには理由が求められがち。でも本当は純粋に楽しいから学ぶんだと思う。芋づる式にどこまでも広がっていく感覚が好き」と語りました。

青木さんは「現実に迫られて始まる“カウンターパンチの学び”と、好奇心から始まる“芋づる式の学び”の二つがある。どちらかに偏るとしんどい。両方を行き来するのが大切」とまとめました。

この言葉にうなずく参加者も多く、必要に迫られる学びと、好きだからこそ続けられる学び。その両方をどうバランスするかは、多くの人のテーマなのかもしれません。

--学びの広がり方--
さらに話題は「学びがどう広がっていくのか」へ。

小林さんは「先生になりたいと思ったのは恩師の存在が大きかった。憧れから“どうすれば自分もそうなれるか”と考えたことが学びの出発点だった」と振り返りました。

大澤さんは「理解者と出会うことが学びを広げる。信頼できる人に話すことで、次の学びの扉が開く」と語りました。

青木さんも「自分の好きなことを安心して話せる環境が大切。家族や職場は価値観が近いけれど、こういう場に来ると違う視点と出会える」と強調しました。

参加者からも「学びは個人的にやるものだと思っていたけど、場を共有することで視野が広がった」「自分を育ててくれた街に恩返しをしたい」などの声が上がり、学びが人との出会いから広がることを実感させられました。



--学ぶことの面白さ--
終盤には「学びの面白さとは何か?」が話題に。

大澤さんは「学びの場は普段の肩書が外れてフラットになれる。だから気づきを得られる」と話しました。

青木さんは「学ぶことで一番大切なのは、人に伝える側=先生になることだと思う。生徒と先生を行き来することが学びの本質。今日改めて感じたのは、学びとは自分ひとりで完結するものではなく、人との出会いが必須項目だということ」と語り、会場の多くがうなずきました。

小林さんは「学びは社会の解像度を上げること。周りを理解することは自分を理解することにもつながる、好きなことを好きと言える環境が大切。大ナゴヤ大学のような環境をまちの中に残していきたい。」と締めくくりました。



--まとめ--
あなたはなぜ、学びに向かいますか?授業の前、僕は「好奇心」だと思っていましたが、今回の三人の話を聞いていろいろな入口があるんだなと知りました。今後もまちの中で気軽に好きなことを語り合い学びあう環境でいろいろな学びに出会っていきたいと思います!

レポート:むらこう
カメラ:きょうこ

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

青木真兵 / 人文系私設図書館ルチャ・リブロ キュレーター

1983年生まれ。博士(文学)。社会福祉士。奈良県東吉野村に移住し自宅を「人文系私設図書館ルチャ・リブロ」として開きつつ、複数の組織でPodcastを立ち上げたり、執筆活動を行ったりしている。著書に『武器としての土着思考』(東洋経済新報社)、『手づくりのアジール』(晶文社)など。 人文系私設図書館ルチャ・リブロ

大澤悠季 / NPO法人シブヤ大学学長

東京都出身。東日本大震災直後に立教大学観光学部へ入学。留学先のイギリスで見た、社会的なトピックが気軽に話される光景に衝撃を受ける。卒業後は沖縄県今帰仁村にて高校魅力化プロジェクトに携わり、地域における大人の学び続ける姿勢の大切さに気付く。誰もが自分の言葉で安心して話すことができる場をつくるため、シブヤ大学で授業企画・ブランディングに取り組んでいる。 シブヤ大学

小林優太 / RACCOLABO代表/まちと仲のいいコピーライター

1986年、愛知県出身。広告制作会社、まちづくりNPO法人での勤務を経て2018年に独立。「RACCOLABO」の屋号で、コピーライター、大学講師、ファシリテーターとして働く。さらに、度の過ぎたラッコファンとしての一面も。世界中でラッコを追い、写真展やグッズ制作を通して魅力を伝えながら、野生動物との共生を考えるきっかけづくりに取り組む。 Instagram

今回の教室

ROOTS BOOKS(東海国立大学機構 Common Nexus内)

住所:愛知県名古屋市千種区不老町

最寄り駅:地下鉄名城線「名古屋大学」駅
教室までの行き方:1番出口に行く途中でComoNe直結の入り口があります。ROOTS BOOKSは地下鉄側の入り口から入って左手2つ目の空間になります。

地図を見る

Common Nexus(コモンネクサス、愛称「ComoNe・コモネ」)は、東海国立大学機構が運営する共創の場。名古屋大学・岐阜大学の学生や教職員だけでなく、近隣の方、子どもたちなど、すべての人に開放された探究空間です。未来の当たり前をつくることを目指し、様々な設備や多様なプログラムを通して、世代や領域を超えたつながりから、新しい交流や価値が生まれることをサポートします。
ROOTS BOOKSは、大きな本棚とゆったりとしたソファがあるエリア。棚主として、自分のルーツとなる本を並べる本棚を作ることもできます。本を介したつながりがここから生まれます。
Common Nexus