授業詳細
CLASS

実りを結ぶしめ縄 坂折棚田の古代米から
開催日時:2025年12月13日(土) 13時30分 ~ 16時00分
教室:医王山 神宮寺
レポートUP
先生:
駒宮遊さん、塚本恭子さん / おいでん水田 スタッフ
カテゴリ:【環境/くらし/ものづくり/歴史・文化/大ナゴヤの日】
定 員 :15人
※当日実費いただく予算:材料費・ご祈祷代として1,500円頂戴します。
※集合場所:医王山 神宮寺
※2025年12月12日(金)12時まで先着順でお申し込みを受け付けます。
※授業運営の都合上、申込後のキャンセルはご遠慮ください。しかしながら、体調面への不安などがある場合は、その限りではございませんので気軽にご参加ください。
坂折棚田で育った古代米のわらにふれながら、
しめ縄を編んでみませんか?
今年の古代米は、2メートルほどにも伸びた立派な稲穂をつけました。
春にはカモシカに苗を食べられてしまう出来事もありましたが、
残った苗たちは力強く伸び、やわらかなわらを実らせてくれました。
自然の中で生き抜いたそのわらは、手にするとしっとりとした柔らかさ。
棚田の風や光を感じながら、心静かに縄をなっていきます。
先生は、おいでん水田のおふたりです。
「縄をなう人を増やしたい」「この手仕事を未来へつなぎたい」
そんな思いを込めて、ゆっくりと教えてくださいます。
しめ縄づくりは、コツをつかめば自転車に乗るように自然と手が動くようになります。
初めての方も、どうぞ安心してご参加ください。
できあがったしめ縄は、神宮寺さんにご祈祷いただきます。
お寺の静けさのなか、わらの香りに包まれて、
一年の感謝と、新しい年への想いをしめ縄に込めましょう。
【持ち物】
・材料費・ご祈祷料として1,500円頂戴します。
・はさみ(わらをカットするため、大きめのものが◎)
・しめ縄の飾り(南天、松の葉、ドライフラワーがおすすめです)
<スケジュール>
13:15 受付、
13:30 スタート
・30秒自己紹介
・今年のおいでん水田の様子
・しめ縄づくり
15:30 ご祈祷
16:00 終了
【これまでのしめ縄授業】
2024年
https://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/718
2021年
https://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/604
2020年
https://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/566
2019年
https://dai-nagoya.univnet.jp/subjects/detail/525
【授業コーディネーター】
元木仁美
今年もそんな季節に、しめ縄づくりの授業を開催しました。
会場は、医王山 神宮寺。お部屋に入ると、坂折棚田で育った古代米のわらが並び、
青々しく、どこか懐かしい香りが静かに広がっていました。
はじめての方も、昨年に続いて参加してくださった方もいて、和やかな空気のなか、授業が始まりました。
◆それぞれの想いを胸に
自己紹介の時間には「なぜ、しめ縄をつくりたいのか」それぞれの背景が語られました。
「これまで祖父がつくってきたしめ縄を、これからは自分の手で引き継ぎたい」
「ものづくりが大好きしめ縄が手づくりできると知って驚いた」
「昨年も参加し、思ったより難しかったから、もう一度挑戦したい」
神宮寺が好きで、ご住職のご祈祷も楽しみに来てくださった方もいました。
動機は違っても、手を動かし、年の節目を迎えたいという気持ちは同じです。

◆手の動きが、自然とそろっていく
今年は、皆さんの手の動きはとても軽やかで、しめ縄は次々と形になっていきます。


進みが早かったこともあり、今回は予定にはなかった「わらを編む体験」も加えることに。 短い時間でしたが、 “なう”という行為そのものに、じっくり向き合いました。

これまで参加したことのある生徒さんが、そっと隣に寄り添い、手の動きを伝える場面もあり、会場はいつしか誰もが先生のような、あたたかな空気に包まれていました。

◆今年ならではの、華やかな仕上がり
仕上げの飾り付けも、とても印象的でした。
南天や松に加えて、季節感のある花材や、小さく愛らしいアクセサリー。
和の雰囲気のものもあれば、洋風のアレンジが映えるものも。

ひとつとして同じものはなく、個性あふれる、華やかなしめ縄が並びました。
同じ古代米のわらから生まれたとは思えないほど、それぞれの想いが、やさしく形になっていました。

◆静かな祈りの時間
完成したしめ縄は、神宮寺のご住職にご祈祷していただきました。
参加者一人ひとりの名前が読み上げられ、空気がすっと澄んでいくような静かな時間。
新しい年を迎える準備が、心の奥でそっと整っていくのを感じます。

◆手しごとがくれる、ゆっくり流れる時間
今ではなかなか見られなくなった、家族や地域でしめ縄をなう風景。
けれど、「名古屋市内で、しめ縄をつくれる場を探していました」
そんな声が聞かれるように、わらに触れる体験は、今も変わらず大切なものなのだと思います。

忙しく過ぎていく一年の終わりに、手を動かし、香りに包まれ、心を整える時間。
今年のしめ縄授業も、参加された皆さんにとって、新しい年へ向かう、やさしい節目となっていたら嬉しいです。

レポート:元木仁美
写真:てつ
先生
駒宮遊さん、塚本恭子さん / おいでん水田 スタッフ
東濃を拠点に活動するしめ縄づくりの団体「おいでん水田」です。 恵那坂折棚田で育てた古代米でしめ縄を作っています。ワークショップやしめ縄販売、田植え稲刈りイベントなどを行なっています。 先生紹介: Facebook
今回の教室
医王山 神宮寺
住所:愛知県名古屋市昭和区御器所四丁目4番22号
※地下鉄鶴舞線「荒畑」駅4番出口より徒歩8分
※駐車場の利用について
お寺の駐車場は参拝者優先のため、近隣のコインパーキングをご利用ください。
地図を見る
神宮寺(じんぐうじ)は、名古屋市昭和区御器所にある真言宗豊山派の寺。山号は医王山(正式表記は醫王山)。大名古屋八十八カ所三十六番札所。
本尊は薬師如来(薬師瑠璃光如来)。仁明天皇の勅願寺とされ、また御器所最古の寺である。
秘仏である薬師如来は毎年11月8日に開帳され、多くの参拝者で賑わう。またその日に供えられた餅(やっこ餅)を食べると病気患いがないと信仰されている。
