授業詳細

CLASS


まちのシゴト体験〜おいしいパンケーキの秘密に迫る〜

開催日時:2018年01月13日(土) 14時00分 ~ 16時00分

教室:布袋食糧株式会社

レポートUP

先生: 磯村考輔 / 布袋食糧株式会社
和田訓幸 / 布袋食糧株式会社
岩田宏二 / 布袋食糧株式会社

カテゴリ:【食】

定 員 :15人

※参加費として1,000円を頂戴します。(パンケーキ代金など含む)
※中学生・高校生の参加も可能です。
※小学生以下の参加は、つなぎのサイズがないため工場見学ができない場合があります。

※名鉄犬山線「布袋駅」から徒歩20分程。
※駐車場について:駐車場はありますので、お車までお越しいただいても大丈夫です。
※持ち物:簡単な調理をおこないますので、エプロン、タオルをお持ちください。
※服装:ズボンなどでお越し下さい。(工場に入る際に、つなぎを服の上から着ます。)
大ナゴヤ大学×愛知コムギ体験隊さんとの国産小麦「きぬあかり」をキーワードに、
様々なまちの先生に出会っていくシリーズ企画の第4弾。

今回は、小麦を製粉してパンや麺、菓子をつくり続けてきた、
創業70年の”布袋食糧”さんを訪問します!
最近は、”おやつキング”、”よいことパン”など新しいブランドも展開しています。

触れることの少ない製粉や製パン・製菓などに関わる仕事。
今回は特別に、普段は見ること・入ることができない会社や
工場に潜入する1日限定のシゴト体験プログラムとして開催します。

まず始めに、小麦のこと、国産小麦を使った取り組みのことなどを、
布袋食糧の岩田さん、和田さんから学びます。

続いて、製パン・製菓工場を見学。

食品工場は、衛生管理も大切な仕事。
工場に入る前に、不織布でできたつなぎに着替え、
髪の毛が入らないように帽子を着用し、手洗いもしっかりします。
途中、エアシャワーも浴びます。

たくさんの行程を経てやっと工場内に入ることができるのです。

当日は工場の稼働日ではありませんが、
磯村さんにじっくり工場内を案内していただきます。

それが終わると最後に、布袋食糧さんがつくっている愛知県産小麦「きぬあかり」
を使った「ボンヌ ファリーヌ」と一般的に使われている小麦を使ったパンケーキを、
試作・試食します。

そこで、2つのパンケーキの評価試験をおこなっていだだきます。
また石臼を使って、小麦から粉にする過程も少しだけ体験していただきます!

授業が終わるころには、製粉や製パン・製菓に関わる仕事が
どんなことをしているか見えてくるはず。

食に関わる仕事に興味がある方に加えて、国産小麦が気になっている、
パンケーキが好きな方など、お気軽にご参加ください。

【授業スケジュール】
13:30 受付開始
14:00 授業開始、導入、自己紹介
14:10 講義(小麦のこと、小麦を使った商品開発のこと)
14:35 工場に潜入
15:05 研究しよう(パンケーキ試作、評価)
15:55 写真など
16:00 終了

【企画協力】
愛知コムギ体験隊(愛知県製粉協会)

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本企画は、愛知コムギ体験隊さんとのコラボ企画の第四弾になります。
2017.10.14.ベジスイーツから考える食のこと、地域のこと
2017.11.11.理想の”うどん”を追い求めて~こだわりのうどんを追求する店主から学ぶ国産小麦のこと、うどんのこと~
2017.12.09.20年以上続くまちのパン屋さんからおいしく学ぼう!〜パンのこと、パンに関わる仕事のこと〜

授業コーディネーター:大野嵩明
毎回好評をいただいている、大ナゴヤ大学×愛知コムギ体験隊のコラボ企画授業。

今回は第4弾として、愛知県江南市で小麦粉の製粉や製パン、製菓などを行っている、「布袋食糧株式会社」さんの工場兼本社にお邪魔して、実際に愛知県産の小麦を使用した商品の開発や、製造工程について学ぶ授業が行われました。



参加された生徒さんは、前回の愛知コムギ探検隊とのコラボ授業に参加された方、子供の頃から近所に住んでいて、学校の給食で布袋食糧さんが製造したパンを食べていたという方や、パンのインストラクターの資格を持っている方など様々な方に参加して頂きました。

今回の授業の先生は、布袋食糧で働いている社員の皆さん。まずは開発部で商品開発の経験がある岩田さんから、小麦粉の成分のお話、愛知県は小麦の収穫高が全国4位であること、そして、愛知県産小麦である「きぬあかり」についてのお話をお聞きしました。



そもそも「きぬあかり」は、愛知の名物である、きしめんや味噌煮込みうどんなど、独特の食文化にも合うように品種改良された小麦で、名前の由来は、「絹のように美しい明るさをもつうどんができる小麦」からきているそうです。

製麺すると、しっかりとしたコシ、もっちりとした食感や明るい色などが特徴の麺となり、その性質の良さから現在、様々な飲食店や、お土産のお菓子等に使われています。布袋食糧さんも、「きぬあかり」の特徴を活かした商品の研究開発をしており、その中の一つとして、家庭で手軽にパンケーキが作れて、原材料にもこだわった、パンケーキミックスの「ボンヌファリーヌ」という商品を紹介していただきました。

続いて、布袋食糧に40年勤続の和田さんからは、企業としてのこれまでの歴史や食品製造の精神として、「安心安全な商品づくり、清潔な生産現場の配慮、おいしさの為の材料や技術追求」を大事にしているということを話されていました。また、それらの信念のもとに、原材料や製法にこだわったパン商品のブランドである「よいことパン」の紹介もして頂きました。



そしていよいよ、普段なかなか見ることのできない工場内の見学です!

工場長の磯村さんから、日常とは異なる工場での衛生管理のお話をお聞きした後、生徒さん達には、髪の毛などが工場に落ちないように、頭まですっぽり被れるつなぎ服を着用してもらいました。普段しないような異様な格好に、思わず笑ってしまったり、写真をとってもらったりする方もいました。





さらに工場内に入るまでの衛生管理の手順として、粘着ローラーがけ、手洗い、アルコール消毒、エアシャワー等を実施しました。口に入れるものを製造する企業として、異物混入は絶対にあってはならないことなので、こうした徹底的な衛生管理の対策作業に、生徒さん達は戸惑いながらも、身をもって体感してもらいました。



工場内では、休日で機械は稼働していませんでしたが、大量の生地を一度に作ることのできる巨大な業務用生地製造機、パンを発酵させる大きな発酵室や焼き上げ機などを見学しました。効率的に生産が行えるように、出来上がった商品を包装する部屋までの作業がウォークスルー方式でできるように場所の設置も考慮しているという説明をしていただけました。



工場見学を終えてからは、お待ちかねのパンケーキ作り&試食タイムです。

生徒さんは社内の食堂に移動してもらい、4人1組の班に分かれて、パンケーキミックスの「ボンヌファリーヌ」を使用したパンケーキをフライパンで実際に調理しました。最初の一枚は、みんな緊張しているのと、要領がつかめていないこともあって、少し焦がしたりしていましたが、社員さん達のアドバイスをうけて、最後は綺麗な焼き色のパンケーキを作れるようになっていました。





さらに、大手メーカーのパンケーキミックスで作ったパンケーキとボンヌファリーヌを食べ比べてもらい、見た目、香り、味などを評価する「官能評価シート」に結果を記入してもらいまいした。ちなみに官能評価は実際に商品開発の際にも行われていて、商品としての味や香りの調整や、賞味期限を決めるためにも行われるそうです。





食べ比べを行った生徒さんの「官能評価」としては、
・大手メーカーのパンケーキ
 「いつも食べてるやつで、人工感がある。」
 「万人受けするように味が作られていて、それはそれでいいと思う。」
 「焼き色は均一につくが、あまり風味がない。」

・ボンヌファリーヌ
 「もちもちしていて美味しい。ねばりがつよい。」
 「香りを嗅いだ瞬間、素材の香りがフワッと広がる感じがした。」
 「素材の味が生かされている。食感はパンやナンに近い?」

といった意見が出されました。



様々な事を教わった楽しい小麦授業も、あっと言う間に時間が過ぎてしまい、授業終了です。最後は、生徒さんたちで全体の感想をシェアしました。

「とても楽しかった。もっとゆっくり工場や商品のことも知りたかった」、「商品ができるまでのプロセスがわかって良かった。自分にも子供がいるので、 より食べるものを選択したいなと思った」、「次の愛知コムギ探検隊とのコラボ企画授業も是非参加したい!」



といった感想を話されていて、今回の授業も皆さん大変満足された様子でした。

生徒さんだけでなく、スタッフにまでおもてなしの心で丁寧に対応して頂いた布袋食糧の社員さん達。そこには、商品開発への熱い想いがあり、それをみなさんにお届けしたいという気持ちが伝わってきました。これからも、より一層、安心安全で美味しい商品開発をされることを期待したいです!



レポート:河津一輝
写真:白倉幸治

※写真をクリックすると拡大します。


 

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先生

磯村考輔 / 布袋食糧株式会社

1979年生まれ 38歳 名古屋工業大学卒業後 布袋食糧株式会社に入社。製粉工場、ミスタードーナツ事業部、総務部、新規事業部を経て、江南工場配属。現在HACCP委員長として、HACCP認証取得に携わる。

和田訓幸 / 布袋食糧株式会社

1954年名古屋市生まれ。63歳。大学卒業後布袋食糧に入社40年勤続。パン、和菓子、洋菓子、米飯の製造を担当する。天然酵母パンの量産ライン、ライスバーガーの製造ライン立ち上げおやつキングの開発に携わった。現在、布袋食糧株式会社監査役・株式会社ブレッドバスケット技術顧問

岩田宏二 / 布袋食糧株式会社

名城大学農学部を2007年3月に卒業。その年の4月に布袋食糧株式会社に入社。入社後は業務を通じ小麦原料、小麦粉の2次加工を学ぶ。開発部では商品開発、テクニカルサービスを行った。自社商品だけでなく取引先とも共同開発した。現在は、職歴を活かしメーカー営業として業務に励んでいる。

今回の教室

布袋食糧株式会社

住所:〒483-8244 愛知県江南市五明町高砂159

※名鉄犬山線「布袋駅」から徒歩20分程。
※駐車場について:駐車場はありますので、お車までお越しいただいても大丈夫です。
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戦後間もない昭和21年、食糧事情の緩和に奉仕するために近隣の農家で生産された小麦を製粉してパンや麺、菓子に加工することからスタート。創業時から自社でパンや麺、菓子などに加工することを前提として製粉を始めた会社は珍しく、このDNAが現在となっても小麦の2次加工に立脚した製粉技術となって受け継がれている。
布袋食糧ホームページ